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夏休み、小学三年生の瑛介は血小板数値の経過観察で一ヶ月以上、入院している。退屈な病院での日々。そんなある日やって来たのが「俺、チビだけど、九歳」と陽気に挨拶する同学年の壮太だった。低身長の検査入院らしい。たちまち打ち解けた二人。でも一緒にいられるのは、あと少ししかない――表題作「夏の体温」。大学生男女の新たな歩みを描く「魅惑の極悪人ファイル」と掌編「花曇りの向こう」の全三編。ビターな想いをじんわりと温かく包みこむ、瀬尾ワールドの真骨頂! 文庫版特典として、巻末にエッセイを収録。
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Posted by ブクログ
人との繋がりを描いた短編集。特に「夏の体温」では、入院している少年の心情が細かに描かれており 、孤独から希望へと変わっていく様子がよくわかる。友達になるのになんの垣根もないのだと感じさせてくれた一冊。
読後にほっこりと心が暖まる3つの短編。表題の『夏の体温』は入院中の小学3年生の男の子たちの短い出会いと別れの物語。子供の時間の流れと密度は本当に大人のそれとは全然違うのだろうと思う。だからこそ瑛介と壮太の過ごした病院での夏休みは生涯忘れられない宝となっていくことだろう。退屈な病院の中でも楽しいことを...続きを読む探して遊ぶその好奇心とか創造性とか、かつての私たちも持っていたのだろうか…?そんな気もするような、忘れていたものを思い出させてくれたような気分になった。 大学生の女子が小説のアイデアのため、腹黒いという意味のストブラという異名で学内で呼ばれている男子に接近して話を重ねていくうちに友達になっていく『魅惑の極悪人ファイル』も面白かった。ユーモラスでありつつも切なさや若者ゆえの青さを包容する優しさがあってほっこりした。最後の『花曇りの向こう』は短いけれど、中学に進学したばかりでなかなかクラスメイトと仲良くなれないぎこちない空気のなかで、僅かにふれあってこころが開き会い始める喜びの瞬間が描かれていてとても良かった。リアルに人と人が出会ってふれあうことっていいなぁとしみじみ思いました。
この本も瀬尾まいこさんの本にある優しい感じが伝わってきました! 壮太が本当にいたら面白いだろうなー!
短編集、とても読みやすく1日で読んでしまった。自分が感じている普通と相手の普通は同じではない。周りの評価と真実は同じではない。人の優しさがこぼれ落ちていく瞬間を感じることができた。
お互いに病気を抱えているからこそ相手を気遣い、明るく振る舞う主人公ふたりの優しさが素敵。片方が退院しても、きっと交流は続いていくんだろうなと思わせてくれる終わり方も良かった。ずっと空調の効いた病室にいるからこそ実感の湧かない猛暑に、退院して初めて感じる「やっぱ暑いわ〜」というリアルな熱気。『夏の体温...続きを読む』というタイトルはぴったりだなと思った。もう一つの「腹黒人間」を観察するお話も、クスッと笑えてどこか共感できる内容で、どちらのお話も、読み終えたあとに心がフワッと柔らかくなるような気がした。
瀬尾まいこさんらしい癒される二つのお話でした。どんな場面でも助けてくれる人がいるって良いですね。一人じゃないんだよって優しく囁かれた気分になりました。
入院している少年と検査入院してきた同年の少年の交流を描く「夏の体温」、大学生小説家の主人公が「悪人」を描くためモデルとして「ストブラ(腹黒)」と呼ばれる男を観察する「魅惑の極悪人ファイル」、転校して先に上手く馴染めずにいる少年がきっかけを得る「花曇りの向こう」の3編を収録。どれも瀬尾まいこらしく穏や...続きを読むかな話で安心して読める。読みやすいがどこまでも癖がなく、文章の特徴が掴みにくいという感触もある。
入院先で出会った少年との友情が眩しい表題作と、自分の容姿にコンプレックスがある大学生小説家が学内で有名な極悪人を取材する『魅惑の極悪人ファイル』に掌編が1編。底抜けに明るい低身長の少年が良い子すぎて、年齢の割に悟り切っているような性格がやや現実味に欠けるように感じた。退院後の再会は恐らくないであろ...続きを読むう、ほんのひと時の友情が夏の陽射しのように眩しい。表題作も良いが『極悪人ファイル』の方が好み。大学に入るまで友達を作れなかった主人公の初めての友達が、極悪人と渾名される善人という設定が良い。友達になる過程もとても自然だった。
瑛介と壮太、二人の少年の短い夏休み。 壮太のカラッと!した元気さ…こういう少年が出てくると一気に物語が明るくなるなぁぁ ちょっとした優しさだけで気分が軽くなる やっぱり瀬尾さんの作品は心に効く。 二人がまた大きくなって、病院以外の場所でまた一緒に遊べてるといいな、そういう未来を想像してしまう〜 表題...続きを読む作、「夏の体温」ですが7月のキラキラ爽やかな夏のイメージのある作品でした。 他にも短編が二つ収録されていて、「魅惑の極悪人ファイル」はまた変わった主人公が出てきて面白かった。 ストブラは悪人ではないけど、友達の彼女のくだりで好きにはならなかった。笑
-目の前の友達を、この人は本当、この人は偽物とかっていちいち選別してるの? (魅惑の極悪人ファイル より) この表現にハッとした。 友達に順位なんてつけるものじゃないし、分類するのも違う。 自分が無意識にやってしまっていることって、意識的に考えないと直せない。目の前の人にまっすぐに生きたいと思った...続きを読む。
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