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Posted by ブクログ
読後にほっこりと心が暖まる3つの短編。表題の『夏の体温』は入院中の小学3年生の男の子たちの短い出会いと別れの物語。子供の時間の流れと密度は本当に大人のそれとは全然違うのだろうと思う。だからこそ瑛介と壮太の過ごした病院での夏休みは生涯忘れられない宝となっていくことだろう。退屈な病院の中でも楽しいことを探して遊ぶその好奇心とか創造性とか、かつての私たちも持っていたのだろうか…?そんな気もするような、忘れていたものを思い出させてくれたような気分になった。
大学生の女子が小説のアイデアのため、腹黒いという意味のストブラという異名で学内で呼ばれている男子に接近して話を重ねていくうちに友達になっていく『魅惑の極悪人ファイル』も面白かった。ユーモラスでありつつも切なさや若者ゆえの青さを包容する優しさがあってほっこりした。最後の『花曇りの向こう』は短いけれど、中学に進学したばかりでなかなかクラスメイトと仲良くなれないぎこちない空気のなかで、僅かにふれあってこころが開き会い始める喜びの瞬間が描かれていてとても良かった。リアルに人と人が出会ってふれあうことっていいなぁとしみじみ思いました。
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