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母がいるホスピスで僕は子供の頃高原で遊んだ少女に再会、彼女は虫を一匹一匹つぶすように刺繍をしていた――。喘息患者の私は第三火曜日に見知らぬ男に抱かれ、発作が起きる――。 宿主を見つけたら目玉を捨ててしまう寄生虫のように生きようとする女――。死、狂気、奇異が棲みついた美しくも恐ろしい十の「残酷物語」。
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Posted by ブクログ
何度目かの再読ですが、今回も面白かったです。小川洋子さんは長編も短編も大好きです。奇妙さや狂気が、どのお話からも静かに漂ってきます。時に残酷な描写でも、ひっそりと感じられます。これまで書いてこなかっただけで、「ケーキのかけら」が大好きなのを発見しました。「森の奥で燃えるもの」の、時間から離れた不思議...続きを読むな世界観も好きでした。「キリンの解剖」「トランジット」も好きです。最近、本格的に喘息を発症したので「第三火曜日の発作」を身近に感じます。こんなに密やかな時間は過ごしませんが…。
善人として生きるのは、限界がある。誰もが両義的で、言葉にしてはいけない闇を抱えている。そういう短編集。 どれも心に強い染みを残していった。
著者の作品はいくつかのジャンルに分かれると思うのですが、これは色んなタイプの話がバランスよく収録された短編集。 ちょっと不思議な感じのもの、グロテスクで残酷なもの、きれいで悲しいもの、感動的なものなど色々。 個人的には「地道な作業にひたすら専念する人の話」と「妄想癖があって少しヤバイ感じの人」の話が...続きを読む好きなのですがそういうのも入っています。 小川洋子さんの魅力を多角度から見ることが出来る、初めての方にもおすすめの一冊。 逆にこれを読んで好きな話が一つもなかったら、小川さんは合わないと言えるかも?
酒井駒子さんの装画が素敵すぎて衝動買い。写真と実物は異なります。奥付の日付が今年の1月だったので、どうやら新装版になったようだ。 冷たい気配が漂う短編集。 あまりにも美しいものが、時に近寄りがたい雰囲気を纏っているのと同じような感覚だろうか。 ページを捲るたびに、行間に漂っている「死」の気配がぽろ...続きを読むぽろと零れ落ちてくる。 淡々として端正な描写の奥で、「ああ、でも最後には、きっと恐ろしい裏切りが待っているに違いない」という予感に息が詰まる。 なんだかもう、「恐ろしいものを見てしまった」、という読後感だ。 短編集だけどちびちび拾い読みをしないで、ぜひ全篇をとおして読んでほしい一冊。 このただならぬ気配と緊張感に、どっぷり浸かってみてほしい。 戻って来られなくなってしまう危険性は大いにあるが。
小川洋子の真髄をみた作品でした。 小川洋子作品に共通する、甘美なる残酷さ、人間の欲望がストレートにかつ、美しく描かれていました。 1つ1つの物語はさほどページ数が無いものの見事に上記の点が表れていました。 本当に美しく、残酷な物語。 秋の夜長に一人ゆっくりと味わいたい作品でした。
イメージできる画がすごく鮮やかだった。 やりすぎだろと思う作品もあったけど、そういう過剰さも結局は静かに締めくくられていて心地よかった。 「ケーキのかけら」「ハウスクリーニングの世界」「トランジット」「第三火曜日の発作」が好きでした。
意外とスルメ本だった 寝る前に気が向いたら1話2話読もうかなという風にちょろちょろ読んでたけどなかなかちょうど良かった(短編が10話入ってる作品です) 短編を結構書いてる作家さんだと「またお決まりのこのパターンね」みたいな手癖がどうしても出てくる。例えば本作に入ってる「ケーキのかけら」は「いつもか...続きを読むれらはどこかに」に入ってる「帯同馬」と似たテイストだ。このふたつの作品は特別好きな手癖なのでもっと味がしなくなるまでこすってほしいと内心思ってたりする(一方で他作品はちょっとパンチが弱かった気がして内容あんまり覚えてないのは内緒だよ)。 「ケーキのかけら」と「帯同馬」のどちらの話も、ものすごく見栄を張りすぎていて心も服装や周りの物までも虚構でかためたアクの強い老婆に気が弱めな主人公が付き合ってやる話だ。どう見ても老婆の暮らしぶりがハリボテ過ぎてそれが可哀想で笑えてくるけど、こういう老婆あまりにも身近にいませんか。人生のいついかなる時もなんとなく周りに存在していた気がするな。だからなんか他人事には思えないなと思う。 あとこれは万人受けするだろうなと思ったのは「森の奥で燃えるもの」ですね。SF……と呼んでいいんだろうか、身体から謎の器官を摘出されて収容施設にぶち込まれる話。 この短編集の中でなにか一作他人に勧めるならこれかな。この短編の著者が小川洋子じゃなかったらその著者の作品漁ってたなというくらい良い。これは珍しく何かしら(謎の器官)に答えがある作品だなと思う。
不思議な世界感。 ただそこに置かれている静物にも意志を感じ、時には狂気さえ見えます。 そんなところもひたすら優しい文章の中で共感してしまいます。 誰にも自分の気持ちは理解できない、ひとりの世界に漂います。
1番図鑑がインパクトあった。 読み終わるとゾクゾクする。 普通の話をしていたのに、一瞬で狂気に繋がる。 口裂け女的な妖怪チックな、いきなり非現実に陥る感じに似てる気がした。
「キリンの解剖」という話のわたしと守衛さんのやりとりが心地よかった。 工業地帯?をランニングするわたしの姿とそれを見守る守衛さんの画を思い浮かべながら読んだ。
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