刺繍する少女

刺繍する少女

638円 (税込)

3pt

母がいるホスピスで僕は子供の頃高原で遊んだ少女に再会、彼女は虫を一匹一匹つぶすように刺繍をしていた――。喘息患者の私は第三火曜日に見知らぬ男に抱かれ、発作が起きる――。
宿主を見つけたら目玉を捨ててしまう寄生虫のように生きようとする女――。死、狂気、奇異が棲みついた美しくも恐ろしい十の「残酷物語」。

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刺繍する少女 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2017年12月09日

    何度目かの再読ですが、今回も面白かったです。小川洋子さんは長編も短編も大好きです。奇妙さや狂気が、どのお話からも静かに漂ってきます。時に残酷な描写でも、ひっそりと感じられます。これまで書いてこなかっただけで、「ケーキのかけら」が大好きなのを発見しました。「森の奥で燃えるもの」の、時間から離れた不思議...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年01月14日

    善人として生きるのは、限界がある。誰もが両義的で、言葉にしてはいけない闇を抱えている。そういう短編集。

    どれも心に強い染みを残していった。

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    Posted by ブクログ 2015年07月20日

    著者の作品はいくつかのジャンルに分かれると思うのですが、これは色んなタイプの話がバランスよく収録された短編集。
    ちょっと不思議な感じのもの、グロテスクで残酷なもの、きれいで悲しいもの、感動的なものなど色々。
    個人的には「地道な作業にひたすら専念する人の話」と「妄想癖があって少しヤバイ感じの人」の話が...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年03月10日

    酒井駒子さんの装画が素敵すぎて衝動買い。写真と実物は異なります。奥付の日付が今年の1月だったので、どうやら新装版になったようだ。

    冷たい気配が漂う短編集。
    あまりにも美しいものが、時に近寄りがたい雰囲気を纏っているのと同じような感覚だろうか。
    ページを捲るたびに、行間に漂っている「死」の気配がぽろ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年11月12日

    小川洋子の真髄をみた作品でした。
    小川洋子作品に共通する、甘美なる残酷さ、人間の欲望がストレートにかつ、美しく描かれていました。
    1つ1つの物語はさほどページ数が無いものの見事に上記の点が表れていました。
    本当に美しく、残酷な物語。
    秋の夜長に一人ゆっくりと味わいたい作品でした。

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    Posted by ブクログ 2013年04月10日

    イメージできる画がすごく鮮やかだった。
    やりすぎだろと思う作品もあったけど、そういう過剰さも結局は静かに締めくくられていて心地よかった。
    「ケーキのかけら」「ハウスクリーニングの世界」「トランジット」「第三火曜日の発作」が好きでした。

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    Posted by ブクログ 2012年03月08日

    短編集 小川洋子さんの作品にでてくる人物はみんな丁寧な感じがする 「トランジット」がすきで買った本だけど、10作品とも良さがあってすき 特に「図鑑」と「森の奥で燃えるもの」「第三火曜日の発作」は小川さんの作品にしてはリアリティがあった

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    Posted by ブクログ 2022年06月26日

    不思議な世界感。
    ただそこに置かれている静物にも意志を感じ、時には狂気さえ見えます。
    そんなところもひたすら優しい文章の中で共感してしまいます。
    誰にも自分の気持ちは理解できない、ひとりの世界に漂います。

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    Posted by ブクログ 2021年03月29日

    1番図鑑がインパクトあった。
    読み終わるとゾクゾクする。
    普通の話をしていたのに、一瞬で狂気に繋がる。
    口裂け女的な妖怪チックな、いきなり非現実に陥る感じに似てる気がした。

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    Posted by ブクログ 2021年03月28日

    「キリンの解剖」という話のわたしと守衛さんのやりとりが心地よかった。
    工業地帯?をランニングするわたしの姿とそれを見守る守衛さんの画を思い浮かべながら読んだ。

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