まぶた

まぶた

506円 (税込)

2pt

15歳のわたしは、高級レストランの裏手で出会った中年男と、不釣合いな逢瀬を重ねている。男の部屋でいつも感じる奇妙な視線の持ち主は?──「まぶた」。母のお気に入りの弟は背泳ぎの強化選手だったが、ある日突然左腕が耳に沿って伸ばした格好で固まってしまった──「バックストローク」など、現実と悪夢の間を揺れ動く不思議なリアリティで、読者の心をつかんで離さない8編を収録。

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まぶた のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    不穏で美しい。例えるなら廃墟の遊園地みたいな本だと思います。
    私は特に匂いの収集からのバックストロークの流れが大好きです。しん、とした閑けさと、現実ではありえないような情景がありありと浮かぶ繊細な描写は、ページを読まなくても思い浮かぶくらい何度も読みました。
    私にとっては誰もいない夏休みの、湿っぽい

    0
    2024年09月04日

    Posted by ブクログ

    この不穏さが大好き。
    どの話もどの人物も何にも自分に共通点が無いのに、なんでかわからないけど地続きで、逆に全部自分事みたい。
    難しい表現は何一つない、スッと心に入ってくる書き方も好き。
    しばらく小川さんにはお世話になりそうですり

    0
    2024年07月02日

    Posted by ブクログ

    「飛行機で眠るのは難しい」「中国野菜の育て方」「まぶた」「お料理教室」「匂いの収集」「バックストローク」「詩人の卵巣」「リンデンバウム通りの双子」を収録した短編集。
    いずれも滑らかで柔らかく丁寧な感触の中に一点、針で、あるいは指の先で突いたかのような闇を含んだ、小川洋子さんらしい作品。個人的に「匂い

    0
    2024年02月07日

    Posted by ブクログ

    どこにでもあるふと立ち止まることのない人たちの瞼の裏にしかないような強烈な景色が、日常や普遍的な平凡さとミルフィーユみたいに重なって、なんともいえない感動を覚える。
    「リンデンバウム通りの双子」は静けさで溢れていて、強い言葉も表現もないのに、まぶたの裏に焼きつきそうな衝撃と強さがあった。
    著書を翻訳

    0
    2023年02月19日

    Posted by ブクログ

    「飛行機で眠るのは難しい」を初めて読んだのは高校の授業。教科書に載っていた。
    静かな雰囲気、淡々と描かれる死、生々しい人間の見栄、人生、さみしいような、切ないような、
    ずっと忘れられなくて、本を買った。

    この話が小説の中で一番好きな私のたからもの。

    0
    2022年10月30日

    Posted by ブクログ

    さて、なぞなぞです。顔の中で鏡を見ても見ることのできない部位はどこでしょうか?

    う〜ん、鏡に顔を映せば顔の中は全部見えるし、どこなんだろう…改めて考えるとすぐには思い浮かびません。とはいえ、こんな冒頭で時間を取っていたら長いレビューがさらに長くなってしまうので、とっとと答えにいきましょう(笑)

    0
    2022年02月14日

    Posted by ブクログ

    不思議な空間。良かった。
    堀江敏幸さんの解説が完璧なので、ほかに書くことがない。

    どれも印象的だけど、『まぶた』『お料理教室』が特に。

    0
    2021年11月20日

    Posted by ブクログ

    一見、日常的な風景なのに、いつのまにか非現実な世界に入っていることに気づいた。
    小川洋子さんが描く静謐な雰囲気は変わらず。

    0
    2019年01月03日

    Posted by ブクログ

    とてもするすると読んでしまうのですけれど、この短編集も確かに小川ワールドでした。
    何度読んでも大好きな「詩人の卵巣」の眠りの描写が、心にひたひたと染み込みます。軽くはなりましたが、不眠症でもあるわたしの眠りの召し使いは何処に…。
    どのお話も死の予感がするのですが、「匂いの収集」の猟奇的な感じも好きで

    0
    2018年02月22日

    Posted by ブクログ

    目次
    ・飛行機で眠るのは難しい
    ・中国野菜の育て方
    ・まぶた
    ・お料理教室
    ・匂いの収集
    ・バックストローク
    ・詩人の卵巣
    ・リンデンバウム通りの双子

    小川洋子の小説の体温は低い。
    それはひんやりと湿ったものだったり、かさかさに乾いたものだったりするが、決して温かくはない。
    たとえひとの命を救った

    0
    2023年12月20日

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