デミアン

デミアン

ラテン語学校に通う10歳の私、シンクレールは、不良少年ににらまれまいとして言った心にもない嘘によって、不幸な事件を招いてしまう。私をその苦境から救ってくれた友人のデミアンは、明るく正しい父母の世界とは別の、私自身が漠然と憧れていた第二の暗い世界をより印象づけた。主人公シンクレールが、明暗二つの世界を揺れ動きながら、真の自己を求めていく過程を描く。

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デミアン のユーザーレビュー

4.1
Rated 4.1 stars out of 5
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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    『われわれは互いに理解する事はできる。しかし、めいめいは自分自身しか解き明かすことができない。』

    本書を読んだ動機はアニメ「Ave Mujica」で主人公の豊川祥子が、社会の歯車に狂わされ、選択を迫られた際に本書を読んでいた描写が存在したからです。

    本書では、はしがきに書かれている、冒頭に書いた

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    2025年03月23日

    Posted by ブクログ

    少年から青年へと成長する過程での宗教的・哲学的葛藤が、非常に精緻に描かれた作品。主人公の内面を深く掘り下げる心理描写と、彼に影響を与える人物たちの台詞が、全編の大部分を占めている。哲学的で難解な内容ではあるものの、薄い文庫本なので意外とすんなりと読めた。簡単な哲学書を一冊読破した気分になれるので、知

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    2024年12月18日

    Posted by ブクログ

    感想を書くのが難しい。哲学書寄りだが、小説の域を超えていないのがこの作品の魅力のように感じる。やはり少年時代特有の複雑な心情を描き出すのが抜群にうまい。読者は主人公と一緒にそれをなぞりつつ、各物語を共に体験し、共に考えることで、一緒に成長しているような気分になってくる。そういったさまざまな自己形成の

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    2024年08月13日

    Posted by ブクログ

    第一次世界大戦に巻き込まれていく中、母国ドイツに対して反戦を訴えたことで社会的な批判を浴びたヘルマン・ヘッセ。初めて、自己の内面の追求というテーマに正面から取り組み、自身の罪に悩めるシンクレールに、罪を悪か善かで二分すること以外の選択肢を与える存在としての友人デミアンが、人生を通して関わってくる。夢

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    2024年01月03日

    Posted by ブクログ

    中学3年生のとき、父に手渡されたヘッセの『デミアン』。それからずっと、もうほんとうにずっと、私はデミアンの面影を追いかけている。
    文庫は父から引き継ぎ、わたしの本棚にある。高校1年、2年、3年、大学1年…毎年読み返した。(父がそう読んでいて、年々感じることが変化していった、と言っていたから)
    本当に

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    2023年12月10日

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