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シッダールタとは、釈尊の出家以前の名である。生に苦しみ出離を求めたシッダールタは、苦行に苦行を重ねたあげく、川の流れから時間を超越することによってのみ幸福が得られることを学び、ついに一切をあるがままに愛する悟りの境地に達する。――成道後の仏陀を讃美するのではなく、悟りに至るまでの求道者の体験の奥義を探ろうとしたこの作品は、ヘッセ芸術のひとつの頂点である。
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Posted by ブクログ
時間という概念について考えさせられた 万物に流れを、遥か遠い過去を感じとる心が必要だということなのだろうか。 想像し、自己を精進させるのみでは欲しいもの、は見つからない見いだせないと。 今あるものをよく観る その観る目は知恵によって、つまり経験によって磨かれていくのか… また歳とってから読んだらちが...続きを読むうかな
堕落の経験がシッダールタを悟りに至らしめるきっかけとなったのかと思ったが、ゴーヴィンダやヴァズデーヴァを見るとそうではなさそうだった。あくまでも自伝的で構成の工夫は特にないのではないかと思った。
早熟の天才が世俗に染まり、老いて己の道を開く、というストーリーだけども川からすべてを教わるという知恵が身に染みた。何度でも読みたい。写経したい。
釈迦の出家以前の名、シッダールタの名を冠した主人公の話。主人公シッダールタはあくまでも釈迦を題材にした架空の人物なので史実としての釈迦からは自由にシッダールタの人生や内省が描かれていきます。悩みや苦しさと向き合いながら内省が深まっていく人生を描くのはヘッセの真骨頂という感じですが、本作品では東洋哲学...続きを読む的な苦難と悟りとが詩的に、リズミカルな文章で表されていて、これは翻訳の仕事も素晴らしいと感じますが、ヘッセの最高傑作の一つといえるのではないかと思いますし、インドはもちろんのこと、世界中で宗教を問わずに愛されてきたのも頷けます。
人生で大切にすることをシッダールタさんが言語化してくれました。 この本で特に学べたことは、言語化されたものを読むだけでは血肉にならないということです。それを本を読む事で学んだ気になっているのが皮肉ですが…
シッダールタが人間の喜び、悲しみ全てを経験して得た『梵』について自分の人生を重ねて考えさせられるヘッセの宗教的体験の集大成。 シッダールタの「愛」のために生きる小児人とは自分は違う人間だという若気の至りから、カマーラと出会い「愛」を覚え、人間の本能的な「愛」に溺れて小児人的価値観に染まっていく青年...続きを読む時代、目的もなく小児人として金と欲を満たし続ける生活をした中、ヴァステーヴァと川の教えを経て最終的に行き着くのは、時間という概念は存在せず、過去も未来も同時的に存在するという気づきであったのは、この本を読んだ全ての人間の人生の救いとなる結末だったのではないかと大変感動的であった。 私は今、社会での競争心や自立心、人間としての幸せを求める心などが心を掻き乱し、常に心が雑然としているが、この感情を持つことが悪なのではなく、この感情も正しいもので、今はこの感情に従って生きるがよいということだというのは素晴しい気付きであった。 とにかく、生きている今を真剣に生きることが、小児人的でありつつも覚者であり、『梵』であるので、今の気持ちに嘘をつかずに、やれることをしていこうと思えた。
二十年ものインド思想の研究を経て、自身の宗教的体験の告白としてシッダルータを通して象徴的に美しく描かれていた。 変な宗教教育(母方、キリスト教、父方、仏教)をちょっとばかし受けてきた自分としてはすんなりと頭と心に入ってきた。
総じて、人生経験の中で重要だとはわかりつつも言語化の難しいトピックスを、小説形式で見事なまでにわかりやすく表現している。 知識と知恵は違うという文章が印象的だった。多分、言葉や思想を理屈で理解するだけでなく、実際に行動し体験することで初めて物事を習得することができるという意味。 実生活でも、頭で理屈...続きを読むをわかっているだけな事柄と、実際に体感する程度まで落とし込んだ事柄を比べると、やっぱり後者の方がより人生に影響を与えるからこれは非常に納得。 また、一度落ちぶれて初めてわかる大切さがあるのも印象的。自分も大学時代一度後悔するような生き方をしていた経験があったが、今思えばそれを経験したからこそ、これはやっぱりやりたくないんだと心から思えて、逆に自分の好きなもの、向かうべき生き方が明確化された。そういった経験と通ずるところがあり、非常に納得。 自己啓発という言葉ではまとめたくないんだが間違いなく生きることに対する勇気をもらえる小説。言葉でまとめるのが難しい、、
宗教色が強くて、悟りに関する複雑さを理解するのが難解でした。けれど、圧倒的な文章の美しさや精神世界の神秘性に圧倒されました。
時間は存在しない。 世界をありのままに受け入れる。 万物を愛し、繋がる。そこに善と悪、生と死という概念はない。
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