笠井潔の一覧

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作品一覧

2022/12/23更新

ユーザーレビュー

  • 哲学者の密室
    本の厚さに流石に怯みましたが、読み始めると止まらない。哲学談義も密室トリックの謎も展開される推理も面白く、あれこれ考えているうちにいきなり場面は第二次大戦末期の…。そして第2の密室殺人。ドイツ第3帝国や強制収容所についてどれほど無知だったか思い知らされるうちに少しずつ本のタイトルの理由がわかり始めま...続きを読む
  • 煉獄の時
    幼少時の全能感を段階的に去勢していくことで
    人間は社会性を身につけていく
    というのが、精神分析の考え方であるが
    人間の考えなんてのはだいたい逆説から逃れられないもんで
    徹底した去勢こそ、未だ見ぬ新人類への道だという
    そういう発想も出てきてしまうわけなんだ
    その背景には、新しい神と古代の神の対立の図式...続きを読む
  • 煉獄の時
    シリーズ作品なので、ここから読む方は少ないかもしれないが、読めないことはないかもと思われる作品。しかしすごい長さと登場人物達の思考、語りがなかなか専門分野で繰り出されるので、読み終わったとき謎の達成感を得られる。人は生まれる国を選べないけれど、その土地に染みついた血や歴史の影響を少なからず受けるとこ...続きを読む
  • 煉獄の時
    ー 下からの集産化革命のために闘って斃れるなら本望だが、その可能性は当面のところ失われた。 全体主義でない革命は必然的に敗北するという、二十世紀革命の現実性を背負ったルヴェールの断定をどのように覆すことができるのか。

    闘うための旗を奪われた青年であろうと、切迫した戦争からは逃れられないし逃れるつも...続きを読む
  • 煉獄の時
    思想面について語る知識も言葉を持たないので過去編の構造についてだけ。









    作中ではリヴィエール教授がイヴォンのことを話すという体で過去編が始まるが、この過去編はイヴォンを視点人物として構成されている。
    わざわざ教授がイヴォンになりきって話すというようなことをするとは考えられない。
    つま...続きを読む

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