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フィリップ・モリスをひとつ――紙幣と共に差し出された名刺が、映画女優を夢みるシルヴィーに運命の訪れを告げていた。ささやかな贅沢で祝したその夜更け、自室の扉を叩く音に応じた彼女に賦与された未来は、あろうことか首なし屍体となって薔薇の散り敷く血の海に横たわることだった……。そして翌週には両腕を失った第二の、翌々週には両脚を奪われた第三の犠牲者が。明らかに同一犯人と見做される状況にも拘らず、生前の被害者たちに殺害されるに足る共通項を探しあぐね混乱するパリ警視庁。事件を統べる糸〈ドミニク・フランス〉を紡ぎ出してみせる矢吹駆の、鮮やぐ現象学的推理が織り成す、真相という名の意匠とは?/解説=山路龍天
...続きを読むPosted by ブクログ 2013年04月27日
笠井潔さんの矢吹駆シリーズ、第3作。
火曜日の夜に起こる、若い女性の連続殺人事件におなじみの矢吹駆とナディアが挑みます。
笠井さんの作品の特徴には、哲学やら現代思想について、登場人物同士て対話したり議論したりするのが多いんだけど、難しくってついていけてない部分がある。
ちょっと残念。頑張って勉強し...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年07月30日
矢吹駆シリーズ
女を殺害し身体の一部をうばう猟奇殺人。「アンドロギュヌス」の謎。ニコライ・イリイチを追う矢吹駆。「アンドオロギュヌス」の犯行が行われる夜に上映されるドミニク・フランスの映画との関係。ドミニクの双子の息子たちとアルジェリアの動乱。ベアトリス・ベランジュとポール・ブルレーの殺害死体。ア...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
毎回ながら・・・読むのに時間が掛りました!でも事件事態が面白いデティールがいっぱいあり、私はワクワクしながら読みました。伝説的な女優の映画をテレビで放送する度に起きる猟奇殺人。血で署名されるアンドロギュヌスのサイン。アンドロギュヌス自体、なんだか血生臭いじゃないですか。そして切断されて持ち去られる体...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年12月03日
10数年ぶりの再読です。
吸血鬼と精神分析を再読していたら、なぜか無性に読みたくなりました。
作品中の性倒錯の考察などは、先日に読んだ、酒鬼薔薇聖斗のご両親の手記を自然と想起してしまいました。
この矢吹駆シリーズは実際の哲学者や思想家をモデルにした人物を登場させて、その思想を物語のモチーフにして...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年06月12日
火曜日ごとに繰り返される猟奇殺人。<火曜日の謎><切断の謎><薔薇の謎><被害者の謎><アンドロギュヌスという署名の謎>から非業の死を遂げた女優ドミニクとの関連が浮上。事件の情報提供者とドミニクの妹ベアトリスがホテルで殺される事件が発生。15年前に起こった<ブレストの切り裂き魔>との関連。肉の両性具...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年11月27日
過去二作は難しいながらも、そこが面白いと感じていました。
本作でも、思想に関することが盛り込まれていますが
どうも事件と思想のやり取りが噛み合わなくて…
事件自体はかなり平易で、推理の苦手な私にもほぼわかりました。
この人の作品は、謎解きと言うより、思想を伝えたい?ようなので
大きな問題では無いのか...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年11月07日
■天使的なるものの耐えられない重さ
火曜日の深更、独り暮らしの娘を絞殺し屍体の一部を持ち去る。現場には赤い薔薇と血の署名―映画女優を夢見るシルヴィーを皮切りに、連続切断魔の蛮行がパリ市街を席捲する。酷似した犯行状況にひきかえ、被害者間に接点を見出しかねて行き詰まる捜査当局……。事件のキーワードを提...続きを読む
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