【感想・ネタバレ】薔薇の女のレビュー

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Posted by ブクログ 2013年04月27日

笠井潔さんの矢吹駆シリーズ、第3作。
火曜日の夜に起こる、若い女性の連続殺人事件におなじみの矢吹駆とナディアが挑みます。

笠井さんの作品の特徴には、哲学やら現代思想について、登場人物同士て対話したり議論したりするのが多いんだけど、難しくってついていけてない部分がある。
ちょっと残念。頑張って勉強し...続きを読むなきゃなぁ。

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Posted by ブクログ 2010年07月30日

矢吹駆シリーズ

女を殺害し身体の一部をうばう猟奇殺人。「アンドロギュヌス」の謎。ニコライ・イリイチを追う矢吹駆。「アンドオロギュヌス」の犯行が行われる夜に上映されるドミニク・フランスの映画との関係。ドミニクの双子の息子たちとアルジェリアの動乱。ベアトリス・ベランジュとポール・ブルレーの殺害死体。ア...続きを読むルベール・べランジュと弟・ジルベールの関係。

 2010年7月30日再読

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Posted by ブクログ 2019年06月29日

バラバラ屍体のパーツを組み合わせて造られる究極の人体…

島田荘司「占星術殺人事件」の2年後に発表された今作は、驚天動地のトリック一発から逆算して書かれたような「占星術」とはまた違った、丁寧に組み上げられた論理仕掛けの摩天楼の屋上に着陸する。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年03月20日

かなりひどい評判だったがなかなか面白かった。わりと分かりやすい内容だったということもあるが、誰が、なぜやったのかをきっちりと説明されていて、個人的にはかなりすっきりした。まぁ登場人物紹介に出ていた人物が、はじめからほとんど死んでいて、最後にはさらに減ったことには笑ったが。

ルノワールが、経済と性犯...続きを読む罪の関係を説明している部分が特に面白かった。

ところで、ヤン=ジルベールで合っているのだろうか?唐突すぎてわからなかった。

思想モデル:ジョルジュ・バタイユ

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Posted by ブクログ 2012年05月31日

異常性欲と社会的理性が交錯するとき
両性具有者を模した人肉人形が企画制作される
ビューティフルドリーマーがその子宮より産み落とした悪夢である

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

前2作と比べたら格段に読みやすい。
けれど楽しみも面白さもキチンと保っていられる作者に脱帽。
以降の作品が楽しみになりました。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

毎回ながら・・・読むのに時間が掛りました!でも事件事態が面白いデティールがいっぱいあり、私はワクワクしながら読みました。伝説的な女優の映画をテレビで放送する度に起きる猟奇殺人。血で署名されるアンドロギュヌスのサイン。アンドロギュヌス自体、なんだか血生臭いじゃないですか。そして切断されて持ち去られる体...続きを読むの一部。まさにまさに私好み!おまけにカケルのことが少しだが過去を含めでてくる。少しずつ影をみせてきた悪霊のことももちろん出てくるし。相変わらず、カケルの話は哲学的すぎて理解するのに大変ですけどね〜。

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Posted by ブクログ 2023年12月03日

10数年ぶりの再読です。
吸血鬼と精神分析を再読していたら、なぜか無性に読みたくなりました。

作品中の性倒錯の考察などは、先日に読んだ、酒鬼薔薇聖斗のご両親の手記を自然と想起してしまいました。

この矢吹駆シリーズは実際の哲学者や思想家をモデルにした人物を登場させて、その思想を物語のモチーフにして...続きを読む、敷衍・展開していきます。
なので、このシリーズの小説のエッセンスは普遍的で古臭さを感じません。
ただ、難解なので読み進めるのはくろうしますが。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年07月20日

やっと読んだーーー!

出だしは凄惨な場面から始まって戦慄モノでしたが
進むにつれて、ペダンティックな部分あり、
いかにも推理小説風あり、歯がゆい恋愛あり、
道化役みたいなオジさんありで
鍋料理みたいな1冊でした。

薔薇、双子、異国で活躍する日本人、猟奇殺人、親子関係の崩壊、…ってコレ、
浦沢直樹...続きを読むのMONSTERに似てるな…と、最後の最後で思いました。
あの漫画のテイストが好きなら、この「薔薇の女」もかなり好みなんじゃないかと思われます。

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Posted by ブクログ 2017年06月12日

火曜日ごとに繰り返される猟奇殺人。<火曜日の謎><切断の謎><薔薇の謎><被害者の謎><アンドロギュヌスという署名の謎>から非業の死を遂げた女優ドミニクとの関連が浮上。事件の情報提供者とドミニクの妹ベアトリスがホテルで殺される事件が発生。15年前に起こった<ブレストの切り裂き魔>との関連。肉の両性具...続きを読む有人形の発見。

スピーディーな事件の展開と提示される謎は、読み応え十分。特に、ベアトリスが自宅とホテルの間を何度も移動した謎、「不在証明が不必要な人間がなぜ不在証明工作をやらなければならなかったのか」という謎が面白い。
しかし、矢吹駆が説明した真相は肩透かし気味。解答に切れや鮮やかさは感じられない。犯人の正体は二重に意外だし、矢吹駆が警察にある人物を監視するように依頼した本当の意味、肉の両性具有人形の現場で胸部が持ち去られていた理由などは面白いが、アリバイトリックで使われた方法がイマイチ。また、矢吹駆の語った内容は、事件の状況はうまく説明できてはいるが、必然性に乏しいと感じる。犯人が犯行に至った心理の説明も、難解で理解しがたい。
文庫本の解説を見ると、本書で取り扱っている思想は、バタイユという人物のものらしい。浅学の私は初めて聞く名前。バタイユを模したルノワールと矢吹駆との対話は難解だ。
この後の「哲学者の密室」と「オイディプス症候群」では重厚さが増して、ページ数も大幅に増えるが、不可解な事件の状況に対する論理的解釈の議論の比重が増す一方で、真相自体は地味で意外性に乏しいものに変貌していく。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年11月13日

 ロシュフォール家殺人事件から数ヶ月を経た晩秋。奇怪な連続猟奇殺人事件が起きる。犯人は、①火曜日の深更に、②独り暮らしの娘を襲い、③絹紐で絞殺した後、④屍体の一部を切断のうえ持ち去る。現場に⑤赤い薔薇を撒き、⑥<アンドロギュヌス>と血の署名を残す……。被害者間の共通点を見出せず苦悩する捜査陣を尻目に...続きを読む、現象学を以って易々とミッシングリンクを拾い上げる日本人、矢吹駆。捜査が進むうち、事件は十数年前に起きた連続猟奇殺人事件とも関係していることも判明し……。

 現象学を以って、「性犯罪には、二種類の特徴が挙げられる。性的な過剰エネルギーの爆発的な解放としてのものと、希少性の観念的充填を根拠とするもの」と説く日本人哲学者は、この事件に何を見出すのか。


 今巻では、哲学×物語的な面は抑えられ、推理小説としての面が際立っている。だからだろうか、前二作と比べると、どうしても物語の密度が淡く感じられた。これはあとがき・解説にも触れられている通り、作者の心境の変化によるものだろう。
 だが単体として、推理小説として読むなら、散りばめられた謎とその解読にいたる過程は楽しめた。推理小説が好きな人ならば、読まないよりは読んだ方が、悪くない。

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Posted by ブクログ 2011年11月27日

過去二作は難しいながらも、そこが面白いと感じていました。
本作でも、思想に関することが盛り込まれていますが
どうも事件と思想のやり取りが噛み合わなくて…
事件自体はかなり平易で、推理の苦手な私にもほぼわかりました。
この人の作品は、謎解きと言うより、思想を伝えたい?ようなので
大きな問題では無いのか...続きを読むもしれませんが…
ちょっと拍子抜けしました。

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Posted by ブクログ 2012年11月07日

■天使的なるものの耐えられない重さ

火曜日の深更、独り暮らしの娘を絞殺し屍体の一部を持ち去る。現場には赤い薔薇と血の署名―映画女優を夢見るシルヴィーを皮切りに、連続切断魔の蛮行がパリ市街を席捲する。酷似した犯行状況にひきかえ、被害者間に接点を見出しかねて行き詰まる捜査当局……。事件のキーワードを提...続きを読む示する矢吹駆の現象学的推理が冴える、シリーズ第3弾!

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

矢吹駆シリーズ3作目。初期三部作のラストを飾るこの小説。ナルシストがうんたらかんたらっていうくだりがおもしろかった。

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