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〈矢吹駆シリーズ〉11年ぶりの最新作!
著名哲学者の手紙の盗難と、川船で発見された全裸の首なし屍体、そして39年前のトランク詰め首なし屍体。3つの事件を駆は追う。
第二次大戦前夜のパリで起きた、連続トランク詰め首なし屍体事件。
そして39年後、不可能状況で発見された新たな首なし屍体――。
時空を超え広がる謎の迷宮に、矢吹駆が挑む!
1978年6月。ナディアは著名な作家のシスモンディに、友人・矢吹駆を紹介する。シスモンディのパートナーであり、戦後フランス思想家の頂点に立つクレールが彼女にあてた手紙が消失した謎を駆に解き明かしてほしいというのだ。しかし手紙をネタに誘い出されたシスモンディとナディアは、セーヌ川に係留中の船で全裸の女性の首なし屍体を発見する。事件の調査のためリヴィエール教授を訪ねると、彼は若き日の友人、イヴォン・デュ・ラブナンのことを語り始める。39年前、イヴォンも首なし屍体事件に遭遇したというのだ――。
Posted by ブクログ 2023年06月15日
幼少時の全能感を段階的に去勢していくことで
人間は社会性を身につけていく
というのが、精神分析の考え方であるが
人間の考えなんてのはだいたい逆説から逃れられないもんで
徹底した去勢こそ、未だ見ぬ新人類への道だという
そういう発想も出てきてしまうわけなんだ
その背景には、新しい神と古代の神の対立の図式...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年11月23日
シリーズ作品なので、ここから読む方は少ないかもしれないが、読めないことはないかもと思われる作品。しかしすごい長さと登場人物達の思考、語りがなかなか専門分野で繰り出されるので、読み終わったとき謎の達成感を得られる。人は生まれる国を選べないけれど、その土地に染みついた血や歴史の影響を少なからず受けるとこ...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年11月17日
ー 下からの集産化革命のために闘って斃れるなら本望だが、その可能性は当面のところ失われた。 全体主義でない革命は必然的に敗北するという、二十世紀革命の現実性を背負ったルヴェールの断定をどのように覆すことができるのか。
闘うための旗を奪われた青年であろうと、切迫した戦争からは逃れられないし逃れるつも...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年06月23日
重厚長大という言葉がぴったりの本。
全部理解するのは困難(というか、話の筋をおさえるのも大変)だけど、細かい伏線をしっかり回収していてある種の爽快さはある。
本題からは少しずれるが、主人公は今で言うところのアセクシュアル、アロマンティックな人。このシリーズが最初に出たのは1979年とのことなので、先...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年10月09日
思想面について語る知識も言葉を持たないので過去編の構造についてだけ。
作中ではリヴィエール教授がイヴォンのことを話すという体で過去編が始まるが、この過去編はイヴォンを視点人物として構成されている。
わざわざ教授がイヴォンになりきって話すというようなことをするとは考えられない。
つま...続きを読む
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