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酒と女に明け暮れる無頼派の作家。26歳のその妻は夫の尻ぬぐいに奔走するが……。古い価値感が失われ新しい価値観が生まれようとしている戦後の混乱の中、必死に生き抜こうともがく男と女の愛のかたちを繊細に描いた表題作。その他太宰晩年の好短編を多数収録。
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Posted by ブクログ
家庭の物語が多かった。「家庭の幸福」や「桜桃」が印象的だった。 堕落した主人公が家族を悲惨な目に合わせつつも、でも仕方ないのだみたいなかんじになってるのはなんか上手く言えないけど、いい!と思った
太宰治の魅力、色気はなんなんでしょう。 人に迷惑をかけて、だらしがなくて、弱くて、自意識過剰。 でもそんなダメな人が生きていくパワーが、太宰のようには生きられない自分にとって、燦然と輝いて見える。 「人非人でもいいじゃないの。私たちは、生きていさえすればいいのよ」
後半だれたが面白かった。ヴィヨンの妻とトカトントンが個人的には面白かった。 トカトントンの手紙をもらった太宰の返事が秀逸で、短くスパッと切れ味のいい返答ができるのはさすがだと感じた。 気になったのはその返答の締めの部分だ。君に足りないのは勇気だと思うとし、新約聖書を引用したのち、懼れるは畏敬の意...続きを読む味に近いようだがこの意味がわかる頃には霹靂に感ずるだろうと締める。この意味がわからなかったので色々と調べまわったり人に聞いたりしたところ、キリスト教では畏怖と恐怖を明確に分けるそうだ。 未だ判然とはつかないが、ニュアンス的には、どうやら恐怖の対象の違い、そして主体性があるかの違いらしく、これを勇気の二文字でサッと表現するあたりに太宰治の文章力が垣間見えた。
現代では考えられないほど放浪?破天荒?な夫が作った借金に振り回される妻が懸命にふるまう話。どうなるの?と不安になりながらも結末が安心できた。
もしかして太宰治本人のことを書いているのでは、自叙伝なのではと思わせるほどの文章力。 虚無の情熱に衝撃を受けた。誰かに評価されたいと言う自分の悩みは気取った苦悩である。 トカトントンから逃れるには勇気が必要だ。 炉端の幸福が怖くてならない。 分かる気がする、自分が求めているのはこれじゃない。結局...続きを読む誰からも与えてもらえない。 自分の本意ではない現状が苦しくてしょうがない。 義とはなんなのか...
時代とか関係なく純粋に楽しめた。 なかでも家庭の幸福がお好み。 太宰と飲みに行きたいって言う又吉の気持ちがよく分かった。 ただ、バックボーンがあるからこそ感じられる死の予感やリアリティはそれはそれで面白く読める要素だけど純粋に面白がれたとは言えないのかも。
詩人としてそこそこ活躍しているが、酒場でツケを踏み倒して暴れる夫。そんな芸術家肌の夫に振り回される献身的な妻が主人公。献身的とはいっても自我は案外冷めていてかつ大胆だ。この掴みどころがない妻の性格が妙に魅力的に思え、太宰治の書く女性の語り口も『女生徒』同様達者だなぁと感じ入る。戦後直後の混沌としたム...続きを読むードも作品の世界観に存分に貢献しており、そのなかでもたくましく生きるというメッセージ性も(たぶん)ある。最後の妻のセリフ「人非人でもいいじゃない。生きていさえすればいいのよ」にすべてが込められていると思った。
4.0/5.0 「戦後」「家庭」「浮気」… この時期の世の中の情勢と太宰個人の環境がそのまま太宰治の作品のテーマになっていると感じた。 その中でも特に『トカトントン』に感銘を受けた。 戦争と軍国主義が砕け散った後のニヒリズムが繊細に描かれている。 日中戦争、太平洋戦争、そして戦後…激動の時代の中で...続きを読む作家として数多くの作品を残した太宰治の変わらぬ絶望感を感じた。
太宰の書く魅力あるダメな男は相変わらず良いのだが、 女の弱いからこそのしたたかさ、強さが書かれていて良かった。 同じような話が続くがそれぞれ楽しめる。 母、おさんが特に好きだった。 けして明るい気持ちにならないのに、また読みたいと思わせられる。 文章が上手いし、根本が暗すぎて惹かれる。
死を身近に感じる話が多く、太宰治の価値観と時代変化の葛藤が伝わってきた。 トカトントンとヴィヨンの妻が特に面白いです。
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