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最後の貴婦人である母、破滅への衝動を持ちながらも“恋と革命のため”生きようとするかず子、麻薬中毒で破滅してゆく直治、戦後に生きる己れ自身を戯画化した流行作家上原。没落貴族の家庭を舞台に、真の革命のためにはもっと美しい滅亡が必要なのだという悲壮な心情を、四人四様の滅びの姿のうちに描く。昭和22年に発表され、“斜陽族”という言葉を生んだ太宰文学の代表作。
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Posted by ブクログ
言葉が美しくて、今までわたしが読んできた子供向けの物語とかけ離れた、これが『 小説』なんだと痛感しました。ヨルシカの曲の元になってるからと読み始めましたが、なんという淡く脆い作品なんだと心を打たれました。斜陽の意味が、難しいです。また大人になったら読みたい1冊でした
美しい退廃を挙げるなら、迷いなくこの作品を選ぶ。 「沙羅双樹の花の色 盛者必衰のことわりをあらわす」とはまさにこのこと。必ず傾く陽の光をしなやかな色彩で描く傑作。痛みと切なさが入り混じった上質な余韻が残る。
時代的な背景も相まって、登場人物の切実さに胸が打たれる小説だった。それでいて所々でハッとするような名文が出てくるのだから夢中にならないはずがない。
4.5/5.0 「人間は恋と革命のために生まれてきたのだ」 自らの人生に退屈し疲弊したかず子がそう思い至り、破滅への憧れを抱く様にも確かに共感したが、自分がそれ以上に大いに共感したのは、弟の直治の方だった。 「人間は、いや、男は(おれはすぐれている)(おれにはいいところがあるんだ)などと思わずに、...続きを読む生きていく事が出来ぬものか。」 という一文に代表される男子社会の中での虚勢を張らなければならない息苦しさや、同調圧力、貴族として産まれてきたことへのコンプレックス、自らを不良として偽る様、 「遊んでも少しも楽しくなかった」 という遺書においての告白に非常に自分と近いものを感じた。 そして、戦時中に綴られた直治の日記内での、戦争や国に対する不信感や一個人としてのやるせなさに戦中、そして戦後のリアルな質感を感じられた。
読んだ治作品の中で1番好き! 私はハッピー乙女脳所持者なので、 「恋と革命」 なんてワードは大好物です 私だってそんな風に生きたい
10代の時に「人間失格」を読んでから苦手意識のあった太宰。やっと読む気になり20年近くぶりに。 ある貴族の没落を描いた作品。 前時代の象徴たる浮世離れした上品さを持つ母の死、それにより姉弟はどのように生きることを選択するのか。 貴族であることを捨てきれず、時代に絶望する直治、恋と革命のために生きる...続きを読むことを誓うかず子。 それぞれの「斜陽」へ向かう登場人物と太宰を重ね、彼の生きづらさがやっと少し分かったような気がした。
Audibleにて聴書。 主人公にもその弟にも共感出来なかった。 貴族じゃないからだろうか。 主人公の叔父には共感できた。 凡人だからだろうか。
蛇にピアスのような蜃気楼のように楽しむ感じの難しい話だった。育ちの良い透き通るような儚さから段々と太宰治の書きたい生々しい気持ちが滲み出てくる。 この本に出てくる様々文章は、わざわざ、重い腰を上げてメモを取りたくなるほど、繊細で魅力的で核心をついた芸術の様なものばかりでした。 【メモリスト】 -...続きを読む 学問とは虚栄の別名である。人間が人間でなくなろうとする努力である。 - 人から尊敬されようと思わぬ人と仲良くしたい。けれども、そんないい人たちは、僕と遊んでくれやしない。 - ひどくややこしい台数の因数分解か何かの答案を考えるように、思いをこらして、どこかに一箇所、ぱらぱらと綺麗に解きほぐれる糸口があるような気持ちがして来て、 - 私は、このごろ、少しずつ、太って行きます。動物的な女になってゆくというよりは、ひとらしくなったのだと思ってます。 - 女のひとは、ぼんやりしていて、いいんですよ。 - あなたは、恋をしたら、不幸になります。恋を、なさるなら、もっと、大きくなってからにしなさい。三十になってからになさい。 - 世間でよいと言われ、尊敬されているひとたちは、みな嘘つきで、にせものなのを、私は知っているんです。私は、世間を信用していないんです。札つきの不良だけが、私の味方なんです。札つきの不良。私は、その十字架にだけは、かかって死んでもいいと思っています。万人に非難せられても、それでも、私は言いかえしてやれるんです。お前たちは、札のついていないもっと危険な不良じゃないか、と。 - 人間は恋と革命のために生まれてきたのだ - 「古今東西(ここんとうざい)」とは、**「昔から現在まで」と「東西四方」を合わせて「いつでもどこでも」**を意味する四字熟語 - 幸福感というものは、悲哀の川の底に沈んで、幽かに光っている砂金のようなものではなかろうか。 - 死んで行くひとは美しい。 生きるという事。 生き残るという事。 それは、たいへん醜くて、血の匂いのする、きたならしい事のような気もする。 - 人間は、みな、同じものだ。なんという卑屈な言葉であろう。人をいやしめると同時に、みずからをもいやしめ、何のプライドも無く、あらゆる努力を放棄せしめるような言葉。 - なぜ、同じだと言うのか。優れている、と言えないのか。奴隷根性の復讐。けれども、この言葉は、実に猥せつで、不気味で、ひとは互いにおびえ、あらゆる思想が姦せられ、努力は嘲笑せられ、幸福は否定せられ、美貌はけがされ、光栄は引きずりおろされ、所謂「世紀の不安」は、この不思議な一語からはっしていると僕は思っているんです。
時代背景によって元貴族が堕ちていく様子に斜陽という題名が付いていることに深く納得した 25.8.28
「しくじった。惚れちゃった。」 を観測したくて読んでみた作品だけど、想像とは全然違う場面で出てきた。 全ての瞬間が刹那的な作品。
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