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最後の貴婦人である母、破滅への衝動を持ちながらも“恋と革命のため”生きようとするかず子、麻薬中毒で破滅してゆく直治、戦後に生きる己れ自身を戯画化した流行作家上原。没落貴族の家庭を舞台に、真の革命のためにはもっと美しい滅亡が必要なのだという悲壮な心情を、四人四様の滅びの姿のうちに描く。昭和22年に発表され、“斜陽族”という言葉を生んだ太宰文学の代表作。
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Posted by ブクログ
「人間は、みな、同じものだ」 (身分や育ち関係なく自分の力でなりたいものになれるなら)そうであってほしいと思うし、(平等を前提とするなら、努力でどうにもならなければその努力は何だったのかという意味で)そうであってほしくないとも思う 恋と革命のために、人をいい意味で顧みずに自分のために生きるかず子の...続きを読む姿がかっこいいと思ったが、直治にとっての阿片、上原さんにとっての酒も同じで、生きるために必要なものだった。みんな何かに依存して生きてる 登場人物みんな魅力的だった
印刷された字体や文体の古さが心地よく、言葉の気品やしなやかさに惹かれた。かず子の「人間は他の動物と本質的に違わない」という考え方は、自分が普段感じていることと重なった。昔の女性たちも困窮の中で力仕事をしていたのだと思うと、現代だけが女性活躍の時代ではないのだと感じた。太宰治は人間の弱さや世界の醜さを...続きを読む鋭く描きながら、その奥にある孤独まで見抜いている作家だと思った。
母親の死が近づくにつれて かず子は新しい自分になっていく。 母親が生きていることが、没落しても貴族だと思える所でもあり、かず子の自由な人生の縛りになっているとも思いました。 親の目が黒いうちは... なんていうのが、今よりもずっと重んじられていた時代だったのかなと思うと、かず子の人生は母親の逝去に...続きを読むよって自由になれたと。 直治が一番辛かったと私は思いました。 貴族に批判を持ちながら、自分も貴族で、一般に馴染むことができずに、薬物・酒・女で自分を壊してしまった。 きっと、染み付いた礼儀や行儀の良さが抜けずに 肩身の狭い思いをしたんだろうと。 貴族からは品がない奴と言われたかもしれない 一般の友達からは、坊っちゃんが悪ぶってると言われたかもしれない。
読みながら本の角を折ってできたドッグイヤーの数や計り知れず、どの描写、台詞、手紙や遺書、本当に文学の寵児なんだなと納得するしかない素晴らしい描写ばかりで、よくこんなもの書けるなと感動しました。 家族、恋や不倫、病気、中毒やテーマとして何を書いてるかはっきり際立ってるけど、同じことを太宰治以外の人が書...続きを読むいたらこんなには心打たないんじゃないかと思うくらい感情を剥き出しに書く才能がすごい。とにかく人の様子を美しく文章にする才能がすごい。唯一無二の文章だと思った。 私が好きなサリンジャー、カポーティ、村上春樹、そして今太宰治加わっちゃいますが、「ストーリー」が面白いとかじゃなくて(いや面白いんだけど)、読み終わりたくなくないって思うくらい読み心地が良いというか、どんな表現するんだろうってドキドキさせる魅力があるのが共通点なんだなと気づきがありました。 でも偏見だけど、太宰治好きって村上春樹好きっていうより何かカミングアウトし辛いですね。 引用 この世の中に、戦争だの平和だの貿易だの組合だの政治だのがあるのは、なんのためだか、このごろ私にもわかって来ました。あなたは、ご存じないでしょう。だから、いつまでも不幸なのですわ。それはね、教えてあげますわ、女がよい子を生むためです。 ------ もう一度、お逢いして、その時、嫌ならハッキリ言って下さい。私のこの胸の炎は、あなたが点火したのですから、あなたが消して行って下さい。私ひとりの力では、とても消す事ができないのです ------ 僕が早熟を装って見せたら、人々は僕を、早熟だと噂した。僕が、なまけものの振りをして見せたら、人々は僕を、なまけものだとした。僕が小説を書けない振りをしたら、人々は僕を、書けないのだと噂した。僕が嘘つきの振りをしたら、人々は僕を、嘘つきだと噂した。僕が金持ちの振りをしたら、人々は僕を、金持ちだと噂した。 僕が冷淡を装って見せたら、人々は僕を、冷淡なやつだと噂した。けれども、僕が本当に苦しくて、思わず呻いた時、人々は僕を、苦しい振りを装っていると噂した。 どうも、くいちがう。
この問題で一ばん苦しんでいるのは私なのです。 この問題に就いて、何も、ちっとも苦しんでいない傍観者な、帆を醜くだらりと休ませながら、この問題を批判するのは、ナンセンスです。 人間の生活には、喜んだり怒ったり悲しんだり憎んだり、いろいろの感情があるけれども、けれどもそれは人間の生活のほんの一パーセン...続きを読むトを占めているだけの感情で、あとの九十九パーセントは、ただ待って暮らしているのではないでしょうか。 幸福の足音が、廊下に聞こえるのを今か今かと胸のつぶれる思いで待って、からっぽ。
読むのが辛くて、読み飛ばしてしまいたくなるような気持ちになる物語でした。嫌な気持ちになる人もいるかもしれないのですが、自分は人間の悲哀とか欲望とか、負の感情が一見ぐちゃぐちゃなのに、自然の摂理に向かってめっちゃきれいにまとまっているストーリーに感銘を受けて、面白いと思いました。 備忘録的に書くと…...続きを読む 「僕の心のヤバいやつ」というアニメのOPがヨルシカの「斜陽」で、僕ヤバはめっちゃ好きな作品なのに、「斜陽って確か太宰の作品で、この作品から斜陽って言葉に没落とかそういう意味が付与されたんじゃなかったけか〜、なんでいい歌のタイトル斜陽なん?」って思ったのがきっかけで「斜陽」が頭から離れなくなってルーツを覗きに行った感じ。 作品を読んでみたのと楽曲には関係はなさそうやったけれど、暮れを惜しむ気持ちにさせる力が斜陽という単語にはあるような気がしてならないです。 作品については… なんでこんなに辛いことを立て続けに起こらせるストーリー思いつくんかねって気持ちになります。 そして、なんだか出自や血は争えないような、人生観に対する無気力感も帯びていて、そうなんじゃないかと気付くと登場人物の退廃は自然の摂理で、直次が「自然死です」と遺書にしたためたことも。涙ながらに受け入れらなくはないかなと思います。 p.s.書いた後に気になって斜陽をググってみたら、作品と楽曲の関係性について考察しているnoteを発見した。丁寧に考察されているようだったが、まとめると関連性が強い、ということだと思う。 確かに歌詞を読んでみると、楽曲の方って結構グロテスクに取れる表現もあったり。革命のための美しい滅亡、みたいにとれる表現もある?のか。じっくり考察している人には自分の浅はかな感想を見せられない。
何度も読み返してしまう。 壁にぶつかったとき、自分がどうしようもなく嫌いになってしまった時、何もかも捨ててしまっていいやと思った時、救ってくれるのは太宰治の作品なんだよなあ。
何十年も前の作品なのにスラスラと読めるところに彼の言葉の新鮮味を感じた 上原は一体どんな人だったんだろうなと想像してみたり。
今更ながら太宰治の文章って綺麗で読みやすいなと…一つ一つの描写をどうしてこんなに豊かに描くことができるんだろう。「貴婦人らしさ」の表現が巧みで印象的。スープを食べている場面とか。 貴族の滅亡。物語に登場する貴婦人(母)は、かぼそく今にも崩れ落ちそうな存在である一方、斜陽のような明るさだ。どことなく...続きを読む芯に強いものが感じられるのは、彼女が滅びることが避けがたいものとして受け入れているから。 以下は書評にあった文章抜粋。まさにこれだよね、という感じにまとめてくれていて分かりやすかった。 太宰治の生と文学は下降指向のそれと言ってよい。悪しき秩序、権力とたたかうためには、まず自分の中にあるそれらとたたかわねばならぬ。徹底した自己否定、自己破壊によってのみ、はじめて根源から秩序、権力を批判、否定することが可能になる。太宰はそうじ、それを生かけて実行した。立身出世はもとより、自己完成、自己確立も、安息した幸福にひたることも自らに禁じた。えらくなりたい、高められたい、立派になりたい、という上昇指向的モラルや感性は結果的に悪しき秩序に迎合し、それを強めるだけであり、そういう上昇指向によっては真の反逆は不可能だと見抜いていたのだ。そのためにまず自己を破壊する下降指向に徹したのである。自己の欠如感覚を埋めることなく、逆に深めた。 太宰は繊細すぎる。だけど今の私には刺さる。
「しくじった。惚れちゃった。」という言葉を見たいがために読みました。思っていたより読みやすく、理解しやすく、良いなと思う言葉がいくつかありました。 でもたまに、読み飛ばしたくなる言葉の羅列があります。
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