パンドラの匣

パンドラの匣

572円 (税込)

2pt

「健康道場」という風変りな結核療養所で、迫り来る死におびえながらも、病気と闘い明るくせいいっぱい生きる少年と、彼を囲む善意の人々との交歓を、書簡形式を用いて描いた表題作。社会への門出に当って揺れ動く中学生の内面を、日記形式で巧みに表現した「正義と微笑」。いずれも、著者の年少の友の、実際の日記を素材とした作品で、太宰文学に珍しい明るく希望にみちた青春小説。

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パンドラの匣 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年04月29日

    勉強は人格を形成するに共感した。僕もそう思う。勉強の姿勢によって人格が歪んでしまうのを理解しているから。勉強をしなさいで勉強をすると塞ぎ込み、檻の中で生活しているような感覚に苛まれる。檻の中にいると狂うのです。懲罰房の話を聞いたことがあるだろうか。あいつらは手足を縛られ、1ヶ月間会話と身体の自由をほ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月16日

    「正義と微笑」は何度も読み返している。
    漠然とした理想を掲げていた主人公が、生活人として地道に努力をするようになる。物事を継続できないときに読むと、自分も努力しなければならないと気が引き締まる。
    「微笑もて正義を為せ!」「人を喜ばせるのが、何よりも好きであった!」という主人公の理念にもよく共感できた...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年12月08日

    スマホを見ていたら、「正義と微笑」の勉強についての一節が出てきて、気になったので買った。
    この文庫本に収録される2作品は、どちらも若者が主人公の青春小説。若い頃ならではの葛藤や希望などが表現されている⋯という言葉だけでは表せないほど絶妙なところまで書き上げていると思った。
    例えば勉強についての先生の...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年03月08日

    「パンドラの匣」は二十歳の主人公が親友へ宛てた手紙形式になっていて読みやすかった。手紙を読んでいくので不思議と主人公を近くに感じる。

    こじれた恋愛と笑いもあって、ちょいちょい挟んでくる「新しい男」というワードが、昭和の厨二病感むき出しで面白かった。

    主人公が結核患者なので、病み系かな……と思いき...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年02月04日

    思春期のみずみずしくて苦い感じがまっすぐに表現されていてすごい
    大人が読んでこのガキャと思ってしまうところとかわいいなと思ってしまうところのバランスがリアル
    爽やかで読みやすい

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    Posted by ブクログ 2022年05月24日

    明治大正昭和、日本人の生活や考え方が劇的に変わった太宰治たちが生きた時代。
    そんな太宰治の作品が、今生きている私にも共感できるのは、喜ばしいことなのかもしれません。
    素直になりたい自分がいる。
    素直になれない自分がここにいる。
    でも勇気をもらえました。
    明るい感じの太宰治がいい。

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    Posted by ブクログ 2022年03月01日

    太宰治作品の中では明るめの青春(?)小説。
    とても読みやすく、ページをめくる度めくる度、
    楽しく読めた。
    かるめの小説なのでオススメ。
    正義と微笑は、少年ながらの様々な感情が感じられるようで良かった。

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    Posted by ブクログ 2022年02月19日

    パンドラの匣は太宰治がこんな話を書けるのかと初めて知った一冊。まず第一に言葉が良い。美しくて味わい深い。そして、結核治療の道場というのに内容は底抜けに明るくて脳天気で、そして生きることと性愛に必死で一生懸命な人物たちが良い。見え隠れする死よりも、今ここでの生に必死になり、一喜一憂しときに自己防衛的に...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年12月12日

    『正義と微笑』がお気に入り。高校生の時に「なんで勉強なんかしなきゃいけないんだ」と、うじうじ考えていた時間に、本書に出会いたかった。でも、大人になってからの方が勉強の楽しさとか大事さが分かっているから、余計に言葉が染みる。

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    Posted by ブクログ 2021年08月21日

    「正義と微笑」は日記形式、「パンドラの匣」は書簡形式で書かれていて、著者と対話をしているような感覚で読み進められた。とても読みやすくて面白い。
    なかなかに辛辣な表現もあり、くすっと笑ってしまう表現もあり、なるほどと感心する表現もある。
    戦後の新しい世の中に踏み出す人々はこんな気持ちだったのかなあ、と...続きを読む

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