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Posted by ブクログ
思いがけず良い本に出会った。主人公たちが抱える静かな絶望、人との出会いによって少しずつ見えてくる希望が美しかった。
どれも面白かったけど、3作目の伝書鳩のお話は、今まで全く知らなかった鳩の習性に目から鱗でした。鳩は「磁場が見える」なんて。私と同じ街中にいる鳩がそんなSFみたいな世界の中で生きているなんて、なんだか不思議。
2作目の「クジラたちは人間が想像できないような内向きの精神世界や知性を発達させてるのかもしれない」というのにもときめいた。
私が悩んだりしてるのは所詮「人間界」の中の常識基準で、もっともっと世界は広いし、奥深いと思うと、なんだかスッとする思い。
解説にて、「本作は科学とその制度の外部に置かれてきた女性への言及がある」ということが書かれていた。私は読んでいる間そのことに気づききれなかったので、はっとする思いでした。
研究とアルバイトを両立する優秀なベトナム人の留学生、電車内で子連れを迷惑がられるシングルマザー、赤の他人ながらそのシングルマザーを支えようとする博物館の非常勤職員。
女性の社会進出のあり方について火種になることが多い現在、あり方に正解なんてなくて、ただただ個々人が求める社会との携わり方が実現して欲しい。
幻想的な表紙に惹かれて購入。どのお話も科学チックで面白かった。きっとその専門か少し詳しい人じゃないと完全に理解できないような深いところまで描写されてて、作者の頭の良さというか、探求心というか、そういうものをすごく感じた。1話目のダメコンビニ店員だと思われていたベトナムの留学生が実は大学院で地震の研究をしてたというギャップと、そして第一話の主人公がちゃんと自分の進むべき道を再確認できたような結末が一番お気に入り。地球の中心に降る雪、なんてロマンチックな表現なんだろう。
Posted by ブクログ
装丁デザインは、イラストレーターの
草野碧みどりさんの作品。 素敵です、綺麗です。
他に、「月まで三キロ」や「藍を継ぐ海」も
彼女の作品とのこと。
作品の印象とピッタリだと思います。
【八月の銀の雪】
地球の内核と外核の境目にふる鉄の結晶!
なんて!幻想的で綺麗な表現だろうって、
感じました。
現実核は高温と膨大なエネルギーと重力で、
過酷な世界なのに。
誰も見たことはないのだけれど。
【海に還る日】
「大切なのは、この子に何かしてあげることじゃない、
この子には何かが実るって、
信じてあげることなの、」
… ┉┉┉「私はこえをあげて泣いた」
このくだりには、グッと来ました。
大型海洋生物(クジラやイルカ)の神秘も
興味深かったです。(クジラの歌など)
ボイジャーにつまれたクジラの鳴き声は、
いつかどこかで宇宙人に聴かれたときに
解明されるかも?アッサリと。
人間の不可解さは、相変わらず
解明されないのに。
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