翠雨の人

翠雨の人

1,980円 (税込)

9pt

「雨は、なぜ降るのだろう」。少女時代に雨の原理に素朴な疑問を抱いて、戦前、女性が理系の教育を受ける機会に恵まれない時代から、科学の道を志した猿橋勝子。戦後、アメリカのビキニ水爆実験で降った「死の灰」による放射能汚染の測定にたずさわり、後年、核実験の抑止に影響を与える研究成果をあげた。その生涯にわたる科学への情熱をよみがえらせる長篇小説。

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翠雨の人 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    理系小説の第一人者である伊与原氏の直木賞受賞後
    の一冊目の作品です。

    自然科学分野の女性科学者を表彰する「猿橋賞」を
    創設した、女性科学者の先達として道を切り拓いた
    猿橋勝子氏の生涯が描かれています。

    戦後、超大国が核兵器装備を進める中、核実験に
    よる大気汚染を正確な実験データに基に、超大国

    0
    2025年11月24日

    Posted by ブクログ

    日本女性科学者の草分け的存在・猿橋勝子さんの
    伝記を読んでいるような気分。
    戦争が日常と隣り合わせで描かれていて、改めて「平和」や「科学」というものに考えや思いを巡らせる読書でもありました。

    アメリカのビキニ水爆実験で降った「死の灰」の分析など、女性が科学の世界で生きることが難しい時代に、放射能汚

    0
    2025年11月22日

    Posted by ブクログ

    読み応えある一冊!分析法とか少々難しいところもあったけど全く嫌悪感なく読めた。こうした面から科学をみれたらもうちょっとたのしめたのかな。

    0
    2025年11月19日

    Posted by ブクログ

    猿橋勝子さんをこのお話を読んで初めて知りました。女性が科学者として戦中戦後を生きていくのは、とても大変な時代に、その先駆者として生きてこられた姿は素晴らしいなと思いました。三宅博士との出会いが猿橋さんの人生に与えたものは大きかったんだろうなと思います。良き師に出会える大切さを改めて感じました。

    0
    2025年11月18日

    Posted by ブクログ

    一部に架空の人物・出来事が含まれているとは言え、ほぼノンフィクションの作品。
    世界大戦前後の話なので、湯川秀樹・仁科芳雄といった有名どころも登場する。
    猿橋勝子さんが生きた時代背景や、人となりがよく描かれている。

    「翠雨」とは新緑の季節、初夏から梅雨にかけて降る雨で、強く降る雨ではなく、大地や葉を

    0
    2025年11月14日

    Posted by ブクログ

    女性科学者猿橋勝子さんの生涯を描いたフィクション
    リズム良く進み「虎に翼」などの朝ドラをイメージしながら時代を切り開く勝子先生にワクワクしながら読む
    最終章、それまでの勝子先生の集大成のような出来事には何度も目頭が熱くなった
    これは女子中高生たちに読んでもらいたい!
    娘たちにも大きくなったら勧めたい

    0
    2025年11月13日

    Posted by ブクログ

    地球科学者、猿橋勝子の伝記的小説。太平洋戦争での原爆投下から、第五福竜丸事件など、を化学者の立場で放射能の影響を明らかにしていく。
    また女性科学者の地位向上にも努めた人。
    猿橋賞、はどこかで聞き覚えがあったが、何をした人かは初めて知った。著者の科学者としての知識と、小説家としての巧みさがあって書かれ

    0
    2025年10月18日

    Posted by ブクログ

    直木賞受賞第一作との帯、
    表紙の絵とタイトルに惹かれて購入

    表紙、タイトルのイメージとは
    いい意味で全く違う激しいお話だった

    激しいと言っても
    アクション、出来事がではなく
    主人公の内面が


    場面転換が映画みたいで
    ストーリーとしては朝ドラのような…
    いずれにしても
    近いうちに映像化されそう

    0
    2025年12月06日

    Posted by ブクログ

    伊与原さんの新作です



    お恥ずかしい話ですが、本作で初めて猿橋勝子さんのことを知りました


    猿橋さんは日本の女性科学者の草分けで、優れた女性科学者に贈られる「猿橋賞」の創始者として知られています。


    猿橋さんの学生時代から研究の道へと進むところから、戦時中の研究、戦後の放射線汚染の調査を行い

    0
    2025年11月29日

    Posted by ブクログ

    雨にも色々な呼び名があります。
    この本のタイトルの「翠雨」とは、どんな雨なんだろうと思い、調べてみました。新緑の季節に降る、木々の青葉を濡らす雨のことで、夏の季語でした。雨が葉の緑色を翡翠のように美しく見せる情景が思い浮かぶ言葉でした。

    主人公の猿橋勝子は、大正九年生まれ。彼女は、雨はどこから降る

    0
    2025年11月19日

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