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Posted by ブクログ
心とはどういうものかということを、臨床心理学者であった河合隼雄さんのおすすめの文学作品をとりあげながら語られたもの。知識として、学問的に心を理解するのではなく、文学作品に触れながら、登場人物の心の働きについて一緒に感じてみようというねらいがある。
この本を読んで、物語というのは知識や情報を並べるだけでは決して生まれないもので、作者が無意識をどんどん掘り下げながら創作しているものだから、読書することで読む側の無意識もまた自然と掘り下げられるのだということがよく分かった。そういう視点を忘れずに本に向かい合うと、本から得られるものというのは格段に広がっていくし、自分自身に向かい合うことに通じているのだと思った。
自分自身や、自分の人生に向かい合おう!と思って向かい合うことのできる人は少なくて、心の中の深い部分に向き合って悲しみや怒りや孤独といった感情を取り出してみるのはとても勇気のいること。なぜならそうした深いものと向かい合ったところで、自分のメリットになるとは思えないし、むしろ社会生活をまともに送る上では邪魔にすら思えてくるから。それを、目の前の本の物語を経由しながら、心の動きを見つめ、それによって物語だけでなく自分自身を理解するというのはとても大切なことだし、安全だと思った。きっと本当に触れたいのは、物語の中の登場人物の心ではなく、自分の心なのだと思う。
自己実現はself realizationと訳されるけれど、realizationという単語には理解という意味もあるというお話が面白かった。自分を理解するということが自分らしく生きるうえでとても大切なのだということ。
河合隼雄さんが真剣に選ばれた文学作品をこれから少しずつ読んでいきたいと思った。
Posted by ブクログ
凄く良い本でした。
河合隼雄さんは臨床心理学で専門的なイメージがあってなかなか手がでませんでしたが、タイトルが「心の読書教室」ということで読書が関わっているなら私も楽しく読めるかもと思って読みました。
文章は話し口調で凄く分かりやすい文章です。
隼雄さんが関西の方で関西弁なので、関東の方はしっくりくるのか分かりませんが私はすんなりと読むことができました。
読むだけでセラピーを受けているような少しづつ心の重さが軽くなってきて、本当に本当に不思議な本です。
大して、心理的なことが書いてあるわけではないのですがどこかほっとする、難しく考えなくてもいいやーというような優しく面白く軽い雰囲気がありました。
村上春樹が好きな方には是非よんでほしいと思います!
心理的な見方で村上春樹作品を読んでみたいと思いました。
Posted by ブクログ
表紙の笑顔で星5つ・・・
河合先生がお勧めする本のなかに、
子どものころに読んだ本があり、あ・・・中学生の時に読んだ・・・と思いだしたことに軽いめまいが(笑)いったい何十年前でしょうか。
お勧めの20冊の中で、何冊読んだかなと数えてみたら
12冊読んでいた。
河合先生のこの20冊を、読んだものも含めて全部読んでみるのも楽しそうだな。
トムは真夜中の庭で の本を説明しているとき引用した部分があって、おばあちゃんが寝ているだけでも、孫にとっては心の深いところで成長の役に立っている、と河合先生は仰っていた。
他の本でも、人間生きているだけでそれだけで凄いことなのですと仰っていて、つくづくそうだなあと思うし、尊敬する河合先生が仰っていたこと、そのことがとても嬉しい。
何年経っても嬉しい。
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