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Posted by ブクログ
まず、『大人の友情』というタイトルがいい。歌や本、映画の題名を考えるタイトラーという職業がある、と聞いたことがあるが、タイトル、つまり、本の名前によって、どれだけの人にその内容が届けられるのか、決まってしまう部分ってあると思う。
さて、内容は、河合節炸裂!
何事も断定的な言い方はせず、課題や疑問にふれつつも、大きな可能性を浮かび上がらせる、「あれ」です。
本当の友情、男女の友情、同性愛と友情、従来の関係を超えた友情、裏切りなど様々な視点を通して、本書全体では、あらゆる人間、いや、あらゆる生命との関係に激しさでなく、深さをもたらす「友情」のあり方を綴られていると思います。
もっと読み続けていたかった、というのが、正直な感想です。
Posted by ブクログ
友情について河合先生の視点で書いてある、興味深い本。これまでに河合先生が読んだ本を引用したり、心理学の視点から説明したり。たとえば、同一視。友情の中の愛情を、同一視とし、坊ちゃんのKと先生もこの関係であったのではないかとする。同じ人物は同時に存在し得ないために、自殺という悲劇が起きたと。なるほど。
カウンセラーとしての表現として、「本当の友人は心が通じていることが肝心。と思っているので、「形式的儀礼など無視すべきだ」と考えているが、友人と思っていた人と疎遠になり、「結局、人間なんてそんなものでしょうかね」という相談者に、「なんだか、自分の考えに納得しておられないように感じますが」と言っている。(p99)そして、相談者は、いろいろ考え、自分の放漫さに気づくのである。
ほかにも、贈り物に関する章では、贈り物をするのが好きな婦人にたいして、「今お話をうかがっていて、『別にお返しとか感謝を期待しているわけではありませんが』というのと、『だからと言って何も怒っているのじゃないですよ』というのを繰り返しておっしゃるのが気になりましたが」と返している。ここでも、本人が考え込み、「私はやっぱり何かお返しを期待しているのでしょうか」といったそうである。(p174-175)
そうだとか違うとかいった判断ではなく、カウンセラーが感じた印象を返すことによって、相談者が本当は自分でもうすうす気づいているながらもそうではないと否定しているようなことについて、振り返り気付きを促すことができるのだろう。
これらの気付きをした人たちがその後どのようになったのか気になるところである。
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