錦繍

錦繍

693円 (税込)

3pt

「前略 蔵王のダリア園から、ドッコ沼へ登るゴンドラ・リフトの中で、まさかあなたと再会するなんて、本当に想像すら出来ないことでした」運命的な事件ゆえ愛しながらも離婚した二人が、紅葉に染まる蔵王で十年の歳月を隔て再会した。そして、女は男に宛てて一通の手紙を書き綴る――。往復書簡が、それぞれの孤独を生きてきた男女の過去を埋め織りなす、愛と再生のロマン。

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錦繍 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    東京も紅葉がたけなわ、久しぶりに読みたくなりました。

    往復書簡の形式。

    互いに愛し合いながらも思いもよらぬ別れで傷つきなお生きてきた元夫婦が、
    それぞれの人生で立ち直って生きていく話です。

    0
    2025年12月01日

    Posted by ブクログ

    書簡体小説といわれるものは、夏目漱石の「こころ」がはじめてでした。手紙は一方的なのですが、その人の感情が痛いほど感じとれるものだと思います。それを読んで泣いたのを覚えていますし、小説にはまったのもそれがきっかけだったような気がします。それほど強く衝撃を受けたものでした。
    「こころ」は往復ではなく片道

    0
    2025年11月28日

    Posted by ブクログ

    テレビで紹介されていたので読んでみた。興味深い視点で、手紙の持つ不思議な言葉の力を感じた。最近では手紙で言葉を交わすという行為は全くと言っていいほど無い。訳あって友人と3年ほど手紙でのやり取りをしていた経験があるが、手紙でしか伝えられない言葉があると思う。深層心理のような、精神論のような、口に出すと

    0
    2025年10月26日

    Posted by ブクログ

    10年前に離婚した亜紀と靖明が、蔵王のゴンドラで再開する。心中事件を起こして離婚した靖明に、再婚して障害児を持つ亜紀が手紙を書く。刃物で刺されるという凄惨な事件で別れた元妻と夫が、相見えることなく文字だけのやりとりをはじめ、繰り返す。二人が出会う前のこと、二人でいたときにその影であったこと、二人が別

    0
    2025年10月17日

    Posted by ブクログ

    秋に読んでとても好きになった作品。

    お互いが幸せになるための人生をそれぞれ歩んでいるが、過去の夫婦生活が特別なものであったのには変わりない。
    相手の幸せを願ってはいるけれど、どこか哀しく寂しさを感じる作品でした。

    非常に文章が美しく、日本語って素晴らしいなと改めて感じました。

    0
    2025年10月06日

    Posted by ブクログ

     私にとって秋の訪れは「錦繍」を読むことから始まります。今年も、そろそろ…と思っていた矢先、NHKラジオの朗読の時間で「錦繍」が始まりました(全40回)。
     “NHKらじるらじる”で、石田ゆり子さんの朗読とともに情景を思い浮かべながら、ページを繰ることに決めました。いつもと違う読み方で、楽しみたいで

    0
    2025年10月03日

    Posted by ブクログ

    「言葉の綾」ということばがある。それ以外にこの作品を現す言語が見当たらないのだ。
    これは言葉のあやから始まった言葉の『綾』、想いの『綾』の物語。酷暑が涼の季節に変わり、紅葉が咲き誇る今にぴったりくる。
    美しいものはすべからく哀しく、あたたかく心を撫でてゆくのだ。名著中の名著。太鼓判を押したい。

    0
    2025年09月26日

    Posted by ブクログ

    『金閣寺』『錦繍』は美しい文体の小説の最上位に君臨する。そんな書き込みを読んで、宮本輝さんの小説を手に取った。
    別れた夫婦、靖明と亜紀が十年ぶりに再会し、そこから始まる往復書簡。二人が別れるきっかけになった事件の真相、夫婦の心模様が丁寧に時間をかけて綴られている。ふたりの手紙に込められた想いが織りな

    0
    2025年09月21日

    Posted by ブクログ

    宮本輝さん、昔よく読んだ作家さんだったので、何十年かぶりに読んでみました。
    生きると言う事は、なんと大変なことか、、

    0
    2025年09月15日

    購入済み

    映画化されることを期待します、

    0
    2019年09月06日

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