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「前略 蔵王のダリア園から、ドッコ沼へ登るゴンドラ・リフトの中で、まさかあなたと再会するなんて、本当に想像すら出来ないことでした」運命的な事件ゆえ愛しながらも離婚した二人が、紅葉に染まる蔵王で十年の歳月を隔て再会した。そして、女は男に宛てて一通の手紙を書き綴る――。往復書簡が、それぞれの孤独を生きてきた男女の過去を埋め織りなす、愛と再生のロマン。
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Posted by ブクログ
宮本輝の代表作の一つである恋愛抒情小説。元夫婦である男女の文通という形式をとりながら描かれるピュアな風情に包まれている作品。かつての円満な夫婦生活は、夫が元恋人に無理心中を図られるという悲劇的な事件によって幕を閉じてしまった。しかし、数年後に山形の蔵王のロープウェイの中で運命的な再会を果たし、2人は...続きを読む運命の悪戯を確かめるように文通を始め、それぞれの新しい人生の門出を確認し合っていく。純粋な文学小説の側面を持ちつつ、大人の男女の切ない思い合いを鮮やかに描き出す中短編小説。
夫婦だった男女2人の手紙のやり取りで 哀しい過去から進んでいく物語ですが 逸品。 人の内的な葛藤や昇華、成長を描いたとつとつとした話。この先何回か読み直すたびに、新たに見えてくる物があるだろうなぁ。
宮本輝さんにはまったのは、大学生の頃。 この本もたしか、20歳過ぎくらいに読んだ。 まずは往復書簡形式の美しい文体が魅力。 そして、過去の出来事から受けた傷を持ちながら生きていく大人の姿。 印象に残っているのは、モーツァルトのレコードをかけてくれる喫茶店。 「木やから、よう燃えよる」 人生...続きを読むについて、色々考えさせられた。
『錦繍』 著者:宮本輝 / 出版:新潮社 ---------------- 2024年現在で1番没頭して読めた本『錦繍』 昭和60年に発行された本書は、古いながらも 男と女の恋愛観や貞操感をみごとに表現しています。 ざっくりとした内容。離婚した男女が10年振りに 奇跡的にであい、そこから文通...続きを読むがはじまります。 最初は過去を精算するための内容ですが 後半は、自分らしく生きるために自分の 今の境遇や本音を綴り合い、過去の呪縛と 決別し、未来を生きていくお話。 今も昔も恋愛の本質は変わらない。そして、自分と 向き合う方法も変わらない。それは書くということ。 手紙でもメモでも、殴り書きでもいい。 自分と向き合うことが、相手と向き合うことなんだと 改めて、気づくことができた学びの1冊。
なんという読み応えのあるお話なのでしょう。読み終わった後の心の充実感が半端ない上に、二人の生きる強さに圧倒される。亜紀と年齢が同じなだけに、経験の深さと人物の醸成のされ方が凄いと思ってしまった。10年以上歳が離れてるように思う。 あの事件の真相は何だったのか、という単純な話じゃなかった。 あの事...続きを読む件あったけど、その後あなたはどう生きて何を思って来て、今はどうしてるのか。そしてこれからはどう生きるのか。ということを2人が些細なことから壮大な考察を経てに答えを出していった過程が圧倒的だった。モーツァルトのくだりはやばい。シンフォニー聴きたくなるやろ。 あと令子ちゃんの「あんたの奥さんだった人、私好きやわ」の一言に泣いた。なんか、それで亜紀が報われた気がした。 結ばれなかったけど、結ばれてる人っているのね。
過去が今を作り、今でさえ未来の何かを担っている 宇宙のカラクリ 人の業とは?を考えた。 どの主人公の顔も姿も街並みもリアルに感じ取ることができる一気読み系の作品だった。 哀しい出来事、進む時間、 自分の気持ちと向き合うにも時間が必要だなとも思わされた
開成中高の国語教諭が中学生時に同校国語教諭から勧められた、という話から手に取ったもの。 あらすじを見て期待出来ないと思っていたが、やられた。昭和の小説らしい文章の美しさに。言葉選びのセンスと両者の奥ゆかしさが、か弱く心に響く。 宮本輝氏の舞台はいつも自分に身近なところであり、風景が重なっていく中で、...続きを読む錦繍の映える秋が決めてになる。 他方、昭和の作品にいつも感じる男達の身勝手さ。それを受け入れて振り回される健気な女性という偶像化が、男の身勝手さを倍増させる。この時代が今を作ってきた。未だに変われていないところも多々ある。大いなる反省が男達には必要だ。
素晴らしかった。有名な往復書簡の小説。 かつての夫と、蔵王のゴンドラの中で偶然再会をし、長文の手紙のやり取りが始まる。 10年前になぜ離婚しなければならなかったか? 納得しないまま別れることになったある事件。 その真相と、10年間の空白を手紙が埋めていく。 お互いに過去を見つめ直し、呼び起こ...続きを読むし、伝え合う。辛いことも怒りも悔恨も。 そして「今」に至り、お互いに生きる理由と糧を見出していく。 蔵王のゴンドラからの錦繍と、締めくくりの錦繍が2人の背中を押している。 人の業とは何なのだろうか。 粋な遊び心?亜紀と靖明…秋。
宮本輝という小説家の、最も脂の乗った作品が『錦繍』だと思います。 蔵王の鮮やかな紅葉の描写ばかり記憶に残っていましたが、久々に読み返してみると最後の手紙のやりとりが凄く良かったですね。 過去を打ち明け、清算し、前に進もうとするふたりの姿と、それを支える家族の存在。温かさしかないです。 星島照孝氏...続きを読むの「懐かしい字やった」という一言に、この小説のすべてが現れているような気がします。 衒いがなく等身大で、なおかつこれほど美しいストーリーを生み出せる作家は、宮本輝以外にはいないと思っています。
映画化されることを期待します、
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