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キネマトグラフィカ
老舗映画会社に新卒入社した“平成元年組”6人の男女が、2018年春、ある地方の映画館で再会した。今はそれぞれの道を歩む同期の彼らは、思い出の映画を鑑賞しながら26年前の“フィルムリレー”に思いを馳せる。映画がフィルムだったころ、6人は自分の信じた道を必死に前に進もうとしていた。フィルムはデジタルに、劇場はシネコンに、四半世紀の間に映画の形態は大きく移り変わった。そして映画とともに生きた彼らの人生もまた……。あのころ思い描いていた自分になれているだろうか? 追憶と希望が感動を呼ぶ、傑作エンターテインメント!/解説=大矢博子 -
墓から蘇った男
世界1500万部超! 血の呪縛に絡まる死んだ男の冷凍庫にあった頭蓋骨。 これはヨーナへのメッセージか? オスロの集合住宅の住民から悪臭の苦情が寄せられ、警官が向かった先には、腐敗が進行し、腹部を膨張させ両足の開いた男の死体があった。 一地方警察官として勤務し、数週間後に警察庁の警部に復職することになっているヨーナのもとに、色を失った監察医ノーレンが訪れる。 死んだ男の冷凍庫には多数の切断された人体のパーツがあり、その中に亡くなったヨーナの妻スンマの頭蓋骨があったというのだ。 スンマの墓が荒らされたことにショックを受けるヨーナは、かつて対峙した怪物の狂気に満ちた記憶を蘇らせる……。 -
千年の読書:人生を変える本との出会い
◆推薦コメント◆ 読書を愛する人は、本について語り合うのも大好きだ。三砂さんと一緒に喫茶店に行き、いろんな話をしたくなった。 ――佐渡島庸平(株式会社コルク代表取締役) 本と実人生は、こんなにも近い。ひりひりするような切実と熱に驚かされた。 ――平松洋子(エッセイスト) 三砂さんの読書遍歴と思考を辿りながら、みるみると自分の生きるこの瞬間が愛おしくなりました。 輝く命の連なりのなかで、僕も本を読み、言葉をつづりたい。そういう思いでいっぱいです。 ――後藤正文(ミュージシャン) ◆内容紹介◆ 「シェイクスピアはマーロウがいなかったら、マーロウはチョーサーがいなかったら、チョーサーは無名の詩人たちが道を拓き、生のままの粗野な言葉づかいを直していなかったら書けなかった」―ヴァージニア・ウルフ 私たちが何気なく本屋で手に取る一冊は、実は人類の悠久の歴史と地下水脈のようにつながっています。 そして私たちが千年前に書かれた『源氏物語』に共感したり感動したりできるのは、「本」というメディアが存在するからです。 本には人の人生を変えるほどの力があります。俳優を目指していた著者の友人は、サン・テグジュペリの『夜間飛行』を読み、パイロットになることを決意しました。 本書は、人気イベント兼冊子「読書の学校」発起人であり、梅田 蔦屋書店で人文コンシェルジュを務める書店員・三砂慶明氏による、とてもパーソナルで、それゆえに普遍的な、本をめぐる考察。 なぜ、本には人生を変えるほどの大きな力があるのか。 そしてどうしたらそんな本に出会うことができるのか――。 雑誌「サンガジャパン」に2016年から5年間連載した内容を凝縮し、さらに大幅に加筆しました。 「生きづらさ」「働き方」「お金」「食」「幸福」「死」といったテーマで各章を構成。 250冊を超える古今東西のおもしろい本を縦横無尽に紹介する読書エッセイ。 本を通した世界の見方、そして「人生を変える一冊」に巡り合うためのヒントを紹介します。 -
知らずにかけられた呪いの解き方
シリーズ累計18万部! 土地、因縁、血脈…身近にある「魔」を、あなどる勿れ!【著者より】本書のテーマである「呪い」の正体とは何か。ごく簡単に言えば、その源の多くは「嫉妬」から生じる。だから、学校、職場、ネット空間などは、呪いの密度が非常に濃い。もちろん「家系」や「土地」に染み付いた凄まじいまでの祟りもある。本書では、筆者がこれまで出合ってきた様々な事例を紹介しつつ、「邪」をはね返し、「運気」を盛んにする方法をお伝えしていこう。◆◆本当に、今の世にこんなことが…!?◆◆◇「魔」を呼び寄せる空間がある◇生霊とは「怨嗟のかたまり」◇危うく命を落としかけた「人柱の怨念」との対決◇山伏がかけた「狗神憑き」の呪い◇役小角と元三大師――その超人的呪力とは◇古来、日本の「暗部」には呪術師がいた -
ドリトル先生航海記
くつ屋の息子トミーはドリトル先生の助手になり 先生や動物たちと不思議な島を目指す そこは、地図に描けない、ただよいつづける島だった。 ※この本は1920年に始まったドリトル先生シリーズの100周年を記念してアメリカで刊行された、改訂新版(Centenary Edition) です。100年の時を経ても変わらないユーモアやわくわく感はそのままに、21世紀にふさわしい内容と、読みやすい完全新訳でお届けします。 ここが新しい! 100周年記念エディション: 新しい内容:差別的な表現・内容をあらためました。より純粋に物語を味わえます。 新しい訳:これまでの邦訳とはまったく違った文体で、楽しく読みやすい本です。 ※小学校3年生以上の漢字にルビがふってあります。 -
江ノ島は猫の島である
猫も人の手を借りたい! 突然、猫の声が聞こえるようになった小路。 家に次々とやってくる猫たちの悩みを解決していくハートフルストーリー! とある事情で会社を辞めた小路は、祖父が住んでいた江の島の家に引っ越しをする。 引っ越しから数日、心身の疲れからか、庭にやってきた猫の声が突然聞こえるように!? 勇気を出して猫の話を聞いてみると、どうやら小路に解決してほしい悩みがあるらしい。 小路は、江の島での静かな暮らしを守るために「猫の手」ならず「猫に手」を貸すことに――。 『こぐまねこ軒』の著者が贈る、もふもふなハートフルストーリー ◆著者 鳩見すた(はとみ・すた) 『ひとつ海のパラスアテナ』で第21回電撃小説大賞で“大賞”を受賞しデビュー。著書に『アリクイのいんぼう』1~4巻、『ハリネズミと謎解きたがりなパン屋さん』1~2巻、『秘密結社ペンギン同盟 あるいはホテルコペンの幸福な朝食』1~2巻(KADOKAWA)、『こぐまねこ軒』1~2巻などがある。 ◆イラストレーター 二ツ家あす -
活版印刷三日月堂
川越の街の片隅に佇む印刷所・三日月堂。店主が亡くなり、長らく空き家になっていた三日月堂だが、店主の孫娘・弓子が川越に帰ってきたことで営業を再開する。三日月堂が営むのは昔ながらの活版印刷。活字を拾い、依頼に応じて一枚一枚手作業で言葉を印刷する。そんな三日月堂には色んな悩みを抱えたお客が訪れ、活字と言葉の温かみによって心が解きほぐされていくのだが、弓子もどうやら事情を抱えているようで―― -
匿名作家は二人もいらない
自らの正体を決して明かさない作家モード・ディクソンのアシスタントとして働くことになったフローレンスが見た衝撃の事実とは? -
黒き荒野の果て
2021年アンソニー賞、マカヴィティ賞、バリー賞、3冠! 「クライム文学の新星」デニス・ルヘイン 裏社会の元凄腕ドライバーが 家族のために引き受けた最後の仕事―― 米国南部の町で自動車修理工場を営むボーレガード。 裏社会で語り継がれる伝説のドライバーだった彼は、足を洗い家族とまっとうに暮らしていた。 だが工場の経営が傾きだしたことで運命の歯車は再び狂い始める。 金策に奔走するボーレガードに昔の仲間が持ちかけてきたのは宝石店強盗の運転役。 それは家族を守るための最後の仕事になるはずだった。 ギャングの抗争に巻き込まれるまでは――。 -
跳べ、栄光のクワド
伝説のフィギュアスケーターの真の姿とは? 日本のフィギュアスケーターなら誰もが目指す憧れの舞台、全日本フィギュア選手権。さらに、今回の大会はオリンピックの出場権がかかる、とても重要な試合。 そんな大切な試合の直前、男子ショートプログラムの2日前に、男子レジェンドスケーターが忽然と消えた。「ショートの試合の前には必ず戻りますから、探さないでください」という書き置きを残して……・。 レジェンドスケーターが全日本フィギュアを前に失踪!? そこから物語はスタートする。試合のジャッジ、フィギュアを報道するアナウンサー、選手の身体をケアするトレーナー、選手にとって一番近い存在の母親、そして振付師。それぞれの目線から、彼について、そして今回の事件についての考察が始まる。次々とその波紋は広がっていき、それぞれの心に彼の姿、彼への想い、そして、新たな絆といえる感情が生まれていく。立場は違えど、共通するのは彼への熱い気持ち。また、「推し」をもつファンの心情も描かれる。 そして、渦中の彼の行方は……。 主役を支える人々のお仕事小説でもあり、人間ドラマでもあり、成長物語でもある。読後爽快な、スポーツエンタテイメント小説です。 -
七十二候ノ国
見習い仙女は百年間、人間界で人を幸せにしながら徳を積むと一人前になれる。桃香は陶器の声を聞く修行中の陶仙女で、七十二候ノ国にて食堂を営んでいた。だが、火事で店が焼失。常連で後宮の御用聞きでもある陽伊鞘に助けられるが、料理の腕を見込まれ後宮付きの薬膳医になる羽目に。さらに後宮に入るためには伊鞘と契約結婚する必要があって? もふもふの仲間たちと王妃たちの病を治すために奮闘する、中華風後宮ファンタジー! -
出身成分
この国に生を受けただけなのに、希望はどこにある―― 平壌郊外の保安署員クム・ヨンイルは11年前の殺人・強姦事件の再捜査を命じられた。犯人として収容されている男と面会し記録を検証するが、捜査の杜撰さと国家の横暴さを再認識するだけだった。実はヨンイルの父は元医師。最上位階級である「核心階層」に属していたが、大物政治家の暗殺容疑をかけられ物証も自白もないまま収容されている。再捜査と父への思いが重なり、ヨンイルは自国の姿勢に疑問を抱き始める。そしてついに、真犯人につながる謎の男の存在にたどりつくが……。鉄壁な国家が作り出す恐怖と個人の尊厳を緻密に描き出す、衝撃の社会派ミステリ長編。 -
源平の怨霊 小余綾俊輔の最終講義
1160年、平治の乱の後、源頼朝は平清盛によって助命される。後に大納言・時忠が、「此一門にあらざらむ人は、皆人非人なるべし」とまで言い放ち、知行国三十余国、荘園五百ヵ所、田園その数を知らずと言われるまでに栄華を誇った平家一門の命運は、この瞬間に窮まった。 後に平氏を滅ぼすことになる頼朝を清盛はなぜ救ったのか? 平氏を滅亡に追い込んだ天才武将・源義経は数々の戦果を挙げたにもかかわらず、兄の不興を買って非業の死を遂げる。その義経が怨霊として祀られていないのはなぜなのか? 二つの謎が解けるとき、源氏と平氏の真の姿が現れる。 -
芭蕉 おくのほそ道 付 曾良旅日記 奥細道菅菰抄
人生を「旅」と観じ,自己の生活をそのまま芸術と化した「風狂」の姿.紀行文の形をとりながら芭蕉はこの一書に自らの俳諧の到達点を示そうとした.美しく味わい深い文章,構成の巧み,磨き抜かれた芸術精神,それらが生み出した「幻術」の世界がここにはある.旅の実録『曾良旅日記』,秀れた古注釈書『奥細道菅菰抄』を併収.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません. -
ホーンテッド・キャンパス だんだんおうちが遠くなる
今年も残すところあと数日。世間は完全に正月ムードの中、雪越大学三年生の八神森司は、アパートの自室でとぐろを巻き、孤独な年越しを決めていた。例のクリスマスイブから数日たち、その騒動でなくしてしまったネクタイをこよみと買いに行く約束をしていたのだが、大雪の心配があった。こんな日は家にずっといたい――と思っていたその時、雪大オカ研のメンバーから召集のLINEが入った。今回の依頼主は、かつてタレント占い師として名をはせていた如月妃映こと蒔苗紀枝だった。その奇怪な相談内容は、「自宅でいつも、自分が死んでいる――」というものだった。大雪の降る中、オカ研メンバーの推理が冴えるシリーズ19弾。 -
警告
『ザ・ポエット』『スケアクロウ』で凶悪な連続殺人犯に対峙した新聞記者のジャック・マカヴォイ。それぞれの事件を著書にした彼はLAタイムズを辞め、消費者問題を扱うニュース・サイトの記者になっていた。 ある日、一度だけ面識のある女性が殺され、マカヴォイに殺人容疑がかけられる。自分が犯人ではないことを知っている彼は、被害者がデジタル・ストーキングされていたとの情報から、独自に事件を調べ始める。 マカヴォイはかつての恋人であり、現在は探偵・調査事務所を運営している元FBI捜査官のレイチェル・ウォリングに協力を依頼するが――。 「コナリーの不屈のジャーナリスト探偵ジャック・マカヴォイを主人公とするあらたな刺激的な作品、本書は、何年も気づかれずに狩りをつづけてきた残忍な連続殺人犯を暴きだす。世界的な犯罪小説作家のひとりが最高の形で描いた作品であり、スピード感があり、息をのむほどサスペンスに満ちあふれている」 ――ウォーターストーンズ書店 -
虚構推理 逆襲と敗北の日
<シリーズ累計400万部突破!> 「それは巨大で、凶暴で、獰猛で、何より場違いな幽霊だった」 警察に呼び出された琴子と九郎。二人と因縁深い桜川六花が、奇妙な連続転落死事件に居合わせ、容疑者になっているという。 六花が二人を前に語ったのは、異郷の野獣キリンの霊による殺戮劇だった。琴子たちは彼女の無実を証明すべく調査を始め、事件の背後にある悍ましい「呪い」の存在を知ることとなる――。 アニメの2期も制作決定! 絶好調の本格ミステリ大賞受賞作シリーズの最新作! 【虚構推理シリーズ】 『虚構推理』 『虚構推理短編集 岩永琴子の出現』 『虚構推理 スリーピング・マーダー』 『虚構推理短編集 岩永琴子の純真』 New『虚構推理 逆襲と敗北の日』 -
ウズタマ
1位に選ばれた感涙家族小説、待望の文庫化。 食品メーカーに勤める松宮周作(28歳)は、シングルマザーの紫織と結婚の約束をしていた。そんなある日、父、将彦から周作名義の預金通帳を手渡される。「誰が」振り込みを続けてくれたのか、その問いに答えぬまま、半月後、将彦は脳梗塞で倒れて昏睡状態に。 真相を探るにも、幼い頃に母親を亡くして親戚づきあいもない周作には、全く心当たりがない。果たして、自分のために、毎月少しずつ振り込み続けてくれたのは誰なのか……。 通帳の謎に向き合って初めて、父親のこと、自分自身の生い立ち、母親の顔さえ何も知らないことに気づき、周作は愕然とする。そして、父親と自分の過去を探り始めて辿り着いたのは、25年前に起こったとある傷害致死事件だった。 被害者は、病気で亡くなったと聞かされていた周作の母。加害者は、当時、松宮家で家事手伝いをしていた18歳の少年だと知る。加害者を捜し始めた周作は、25年前の事件に隠された真実に少しずつ近づいていくのだった。 家族を怖れる男と、家族を求め続ける男が織りなす切なすぎるストーリー。 巻末の人気マンガ家キリエさんによるマンガエッセイ風解説も必読です。 ※この作品は単行本版『ウズタマ』として配信されていた作品の文庫本版です。 -
スノーボードを生んだ男 ジェイク・バートンの一生
世界で初の出版となる「バートン物語」。 子供用のソリから開発した板でスノーボードという新しいスポーツを生み出し、自身のブランドBURTONと共にスノーボードを発展させてきた BURTONスノーボード創始者ジェイク・バートン。その比類なるパイオニア精神、遺した偉大な功績、そして彼が真っ白な新雪の上に描いた 夢の軌跡を一年に渡る密着取材から得た貴重なインタビューの数々と関係者の証言、写真から綴るノンフィクション。 藤原ヒロシ、中村ヒロキ、滝沢伸介ら日本を代表するクリエイターたちとの関係も丁寧に描かれる。 没後2年となる11月20日に合わせての発売となる。 -
殺意の楔
秋の静かな昼下りに刑事部屋に押入った女の手には、拳銃とニトロの小壜が握られていた。女はキャレラに恨みを抱いている。だが彼は、今ここにはいない……復讐の鬼と化した女と刑事たちとの熾烈な心理闘争。刻一刻と迫るカタストロフィ。息づまるスリルと緊迫感で描くシリーズの決定版。 -
明け方の若者たち
2021年12月、北村匠海主演で映画化決定! ! 9万部突破の話題作、早くも文庫化。 「私と飲んだ方が、楽しいかもよ笑?」 その16文字から始まった、沼のような5年間。 明大前で開かれた退屈な飲み会。そこで出会った彼女に、一瞬で恋をした。本多劇場で観た舞台。「写ルンです」で撮った江の島。IKEAで買ったセミダブルベッド。フジロックに対抗するために旅をした7月の終わり。 世界が彼女で満たされる一方で、社会人になった僕は、“こんなハズじゃなかった人生”に打ちのめされていく。息の詰まる満員電車。夢見た未来とは異なる現在。深夜の高円寺の公園と親友だけが、救いだったあの頃。 それでも、振り返れば全てが、美しい。 人生のマジックアワーを描いた、20代の青春譚。 -
リンカーン・ライム
大西洋を股にかける殺人鬼VSリンカーン・ライム イタリアとアメリカで発生した拉致監禁事件。殺人の期限までに名探偵ライムは真相を暴き、被害者を救えるか? シリーズ第13弾! NYの路上で男性が拉致された。ほどなく、監禁された姿が動画サイトにアップされる。 被害者の苦痛のうめきをサンプリングした音楽とともに――。アップロードした主は自称「作曲家」。科学捜査の天才リンカーン・ライムはすぐさま監禁場所を割り出す。 しかし犯人はイタリアに逃亡。ライムたちも犯人を追って、ナポリに向かう。 ※この電子書籍は2018年10月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
私はいったい、何と闘っているのか
2021年12月安田顕主演映画化原作。 家に遊びに来た長女の彼氏にいいところを見せるために考えたヘネシー作戦とは? 息子を野球とサッカーの史上初の二刀流に育てるための前代未聞の秘策とは? そして、念願のスーパー店長への長く険しい道の果てに待っていた、予想外の結末とは? 伊澤春男、45歳。スーパー勤務。一見平凡な日常は、きょうも彼の脳内で戦場と化す。 甘えも嫉妬も憤りも悔しさも、すべてを強がりのオブラートに包み込んで、男は深夜、なじみの定食屋のカツカレーを全力で喰らい尽くす。きょうも、妻が、娘が、息子が待っているはずの我が家が遠い― ※この作品は単行本版『私はいったい、何と闘っているのか』として配信されていた作品の文庫本版です。 -
虚構推理短編集 岩永琴子の純真
<シリーズ累計400万部突破!> 妖怪達の知恵の神である岩永琴子のもとには日々、彼らの悩みごとが持ち込まれる。 美しき雪女から届いた依頼もそのひとつ。 愛した男が殺人の罪を着せられ窮地に陥っているという。 そのアリバイを知るのは、法廷に立てぬ「人外」の雪女のみ……。 琴子の捜査の末に明らかになる意外な真実とは――? アニメの2期も制作決定! 絶好調の本格ミステリ大賞受賞作シリーズの最新作! 【虚構推理シリーズ】 『虚構推理』 『虚構推理短編集 岩永琴子の出現』 『虚構推理 スリーピング・マーダー』 New『虚構推理 岩永琴子の純真』 -
ごめん。
学生服専門の洋品店で働く吉本佑理(32歳)は、職場上司の無自覚なセクハラやパワハラに合いつつもなかば諦めも感じていた。ある日、例のごとく「きみ、彼女いないの? 吉本さんを誘ってあげたら」と言う部長に対し「無礼です」と言い切る出入りの配送業者、里村の自然なふるまいが佑理の心に飛び込んできた。その後デートを重ね次第に距離を縮める二人。そして、告白のタイミングでこれまで三、四人と付き合ってきたと言う里村に対し、佑理は今まで彼氏が一度もいなかったことを、勇気を出して告げる。すると里村は何も告げずに去ってしまう。フラれた。失意の佑理に里村から電話が。「ごめん、おれも付き合ったのは中学の時にひとりだけ。いまマンションの下にいるんだ。戻ってもいいかな」(第一話「ひとり道」)。あなたは“その言葉”を一日に何度、口にしますか? 様々なシーンのごめんで登場人物たちが少しずつ繋がってゆく、心温まる連作短編集。 -
フーガはユーガ
優我は仙台市のファミレスで一人の男に語り出す。双子の弟・風我のこと、幸せでなかった子供時代のこと、そして…。 伊坂幸太郎史上 もっとも切なく、でも、あたたかい。 僕たちは双子で、僕たちは不運で、 だけど僕たちは、手強い 双子の兄弟が織りなす、「闘いと再生」の物語 常盤優我は仙台市内のファミレスで一人の男に語り出す。 双子の弟・風我のこと、幸せでなかった子供時代のこと、 そして、彼ら兄弟だけの、 誕生日にだけ起きる不思議な現象、「アレ」のこと――。 ふたりは大切な人々と出会い、 特別な能力を武器に、 邪悪な存在に立ち向かおうとするが……。 文庫版あとがき収録。 解説/瀧井朝世 目次 フーガはユーガ 文庫版あとがき 解説 瀧井朝世 -
三途の川のおらんだ書房
【〈文学少女〉シリーズの著者が放つ、すべての本好きに贈る感動のビブリオ・ファンタジー】 三途の川べりに佇む〈おらんだ書房〉では、 艶やかな着物をまとった陽気な店主が 「人生最後にして最上の一冊」を選んでくれるという。 客は子供から老人まで生前に大きな未練を残した死者ばかり。 そのひとりひとりの人生の物語に優しく寄り添い、 店主は成仏へと導く本を探すが――。 【目次】 第一話「本が大好きな三田村祐介様(享年三十四)の場合」 第二話「でんぐり返る本を探してる越野園絵様(享年八十六)の場合」 第三話「空っぽのおなかをかかえた、空っぽな目の初芝泪衣様(享年四)の場合」 第四話「呪いの本を求めてやってきた尾崎純香様(享年三十五)の場合」 第五話「描けない人気漫画家司七彦様(享年四十一)の場合」 第六話「世界で一番退屈で、つまらなくて、どうでもいい本をご所望の鈴木藍理様(享年十六)の場合」 -
さよならも言えないうちに
「最後」があるとわかっていたのに、 なぜそれが「あの日」だと思えなかったんだろう……。 家族に、愛犬に、恋人に会うために 過去に戻れる不思議な喫茶店 フニクリフニクラを訪れた 4人の男女の物語。 とある町のとある喫茶店の とある座席には不思議な都市伝説があった その席に座るとその席に座っている間だけ 望んだ通りの「時間」に移動ができるという ただし、そこにはめんどくさい…… 非常にめんどくさいルールがあった 1.過去に戻っても、この喫茶店を訪れたことのない者には会うことができない 2.過去に戻ってどんな努力をしても現実は変わらない 3.その席には常に白いワンピースを着た女が座っている 4.その席に座れるのはその女が席を立った時だけ 5.過去に戻っても、席を立って移動はできない 制限時間はカップにコーヒーを注いでから、 そのコーヒーが冷めるまでの間だけ めんどくさいルールはこれだけではない それにもかかわらず、今日も都市伝説の噂を聞いた客がこの喫茶店を訪れる 喫茶店の名前は、フニクリフニクラ この物語は、そんな不思議な喫茶店で起こった心温まる四つの奇跡 第1話 大事なことを伝えていなかった夫の話 第2話 愛犬にさよならが言えなかった女の話 第3話 プロポーズの返事ができなかった女の話 第4話 父を追い返してしまった娘の話 あの日に戻れたら、あなたは誰に会いに行きますか? -
娘の遺体は凍っていた 旭川女子中学生イジメ凍死事件
中学2年の少女を死に追いやったのは、誰か? わいせつ写真の要求、自慰行為の強要――中学校入学間もない凄惨なイジメ。だが学校はイジメを認めず、心に傷を負った少女はある日、忽然と消えた。そして38日後――。遺体は雪の中から発見された。 凄惨なイジメの実態、不可解な学校の対応。遺族・加害者・関係者に徹底取材した文春オンラインの報道は全国的な反響を呼び、ついに第三者委員会の再調査が決定した。北の大地を揺るがした同時進行ドキュメント。母の手記「爽彩へ」を収録。 取材班は旭川に向かった―― 「文春オンライン」編集部に爽彩さんの母親の支援者から連絡が寄せられたのは、彼女の遺体が発見されてから1週間後のことだった。この支援者によると、爽彩さんは2019年4月、地元のY中学校に通うようになってすぐ、近隣の小中学校の生徒から「性的な辱め」を受けた過去があり、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症、死亡する直前までそのトラウマに苦しんでいたという。 取材班は旭川に向かった。だが、関係者に多くの未成年がいることを鑑み、未成年の関係者への取材は保護者を通じて申請するなど取材は可能な限り慎重に進めた。(本文より) -
万事オーライ 別府温泉を日本一にした男
株で大損、妻を担保にアメリカへ……それでも、この男はすごかった! 奇想天外なアイデアと並外れた行動力、そして内助の功と多彩な仲間たち――“別府観光の父”と呼ばれた男の、感動の生涯を描く力作長編。明治維新の五年前、伊予国(愛媛県)宇和島に生まれた油屋熊八は、大阪で経済記者をするかたわら株で大儲けし、一時は「油屋将軍」と呼ばれるほどだった。だが日清日露の戦争後に読みを誤り、財産を失う。妻のユキの助けもあり、熊八は再起を懸けてアメリカへ行くも、思うような成果は得られなかった。しかし四十八歳の時、大分県別府で宿屋を始めたときから、熊八の第二の人生がスタートする。これまで日本になかったような温泉観光地を――地元の反対、資金不足など、様々な困難に遭うも、「万事オーライ」の精神で乗り越え、仲間や妻とともに別府を日本一へと導くまでの奮闘を描いた感動の長編小説。 -
酒に溺れた人魚姫、海の仲間を食い散らかす
グロテスクなのになぜか心地いい。 酒飲みYouTuberとして名を馳せる著者が稀有な発想力を見せつける! 初の短編小説集。 人間関係や恋愛関係。小さな困難が積み重なり、複雑に絡まり合い、いつの間にかがんじがらめになる……そんな難しさや不確かさ、孤独や絶望をなんとか乗り越えているすべての方に、心地よいほろ酔いを届けます。 既婚者との関係から抜け出せない女性を救い出すために、一本の口紅が取った驚きの方法とは? (「口紅の弾丸」) ミニマリストを極めすぎた男、全てを捨てて、最後に捨てたものとは? (「 」)。 地下アイドルとして奮闘する少女を守り支える、くまのぬいぐるみの不思議な力とは? (「くまのくぅーちゃん」) 嵐の夜偶然知ってしまった酒の味。酒を求めて人間になることを決意し、裏切りを重ねた人魚が見つけた未来とは? (酒に溺れた人魚姫、海の仲間を食い散らかす) 最後のどんでん返しに息を呑む! 「まさかこんな展開になるなんて!」と、新鮮な驚きに包まれる! 日々の痛みを和らげる「お酒」のような恍惚と同時に、酔いが醒めたときの筋肉痛や頭痛のような痛み、それでも現実に立ち向かう一人ひとりへのエールのような余韻が残ります。 -
リバース
深瀬和久は平凡なサラリーマン。唯一の趣味は、美味しいコーヒーを淹れる事だ。そんな深瀬が自宅以外でリラックスできる場所といえば、自宅近所にあるクローバーコーヒーだった。ある日、深瀬はそこで、越智美穂子という女性と出会う。その後何度か店で会ううちに、付き合うようになる。淡々とした日々が急に華やぎはじめ、未来のことも考え始めた矢先、美穂子にある告発文が届く。そこには「深瀬和久は人殺しだ」と書かれていた――。何のことかと詰め寄る美穂子。深瀬には、人には隠していたある“闇”があった。それをついに明かさねばならない時が来てしまったのかと、懊悩する。 『夜行観覧車』『Nのために』のスタッフが結集し、本作『リバース』は2017年にドラマ化。主人公の深瀬和久には藤原竜也。恋人役には戸田恵梨香。深瀬の親友、広沢由樹には小池徹平。深瀬の大学時代のゼミ仲間には市原隼人、玉森裕太、三浦貴大など出演し話題になった。 -
夏を取り戻す
団地に住む小学生が失踪しては数日で戻ってくる出来事が立て続けに発生している。ついては事件解明に力を借りたい。そんな匿名の情報提供を受けたゴシップ誌『月刊ウラガワ』の新人編集者・猿渡は、フリー記者の佐々木とともに現場となった城野原団地での取材を開始した。状況から家出かいたずらであることは明らかだったが、猿渡らが失踪方法を調査する最中に、別の子供が教師に見張られた授業中の学校から忽然と姿を消してしまう。彼らはどのように失踪しているのか、そしてその目的とは――。子供たちの切実なる闘いを描いた傑作ミステリ。/【目次】プロローグ/第一章 失踪する子供たち/第二章 光の密室/第三章 春は戻らない/第四章 秋分の決戦/第五章 夏を取り戻す/第六章 冬が終わるまで/エピローグ/単行本版あとがき/解説=辻真先 -
ヴァンパイヤー戦争
そのルーツを知れ! 世紀を超えてよみがえる傑作――蝙蝠を思わせる黒マントの男とその配下が、極秘計画を進めるNASAの通信基地を急襲し、計画を頓挫させる。しかし、それは時空を超えた「光と闇の戦い」の序章にすぎなかった。戦いに巻き込まれた九鬼鴻三郎は、攻防のカギを握る美少女・ラミアに近づく。兆す黒マントの影。壮大な伝奇世界の扉が、いま開かれる! <全11巻> ◎「戦いを宿命づけられた二つの文明、暗躍しあう国家組織、人類史と並走して描かれる確固たる吸血鬼論。この暴力こそ伝奇小説。ここに、僕らがなくした『戦争』が蘇る。」<奈須きのこ> -
スクリーム
最新作にして最高到達点! 異常な手口で“口を閉ざされた”犠牲者たち―― 戦慄の連続殺人、再び。 ミステリー界の新女王が放つ、ノンストップ・スリラー。 〈ウィル・トレント〉シリーズ最新刊! ※カリン・スローター特設ウェブページはこちら。 https://www.harpercollins.co.jp/karinslaughter/ 刑務所内の暴動中に起きた殺人事件の捜査にあたるウィルは、服役中の男から犯人を教える代わりに8年前の連続強姦殺人事件を再捜査するよう取引を持ちかけられる。 不正捜査によって男を逮捕したという人物は声望の高い前グラント郡警察署長、ウィルもよく知る人物だった。 時を置かず当時と同じ異様な手口で傷つけられた女性の遺体が発見され――。 過去と現在の因縁が衝突する、シリーズ最高傑作! ■カリン・スローターの好評発売中既刊 〈グラント郡〉シリーズ 『開かれた瞳孔』 『ざわめく傷痕』 〈ウィル・トレント〉シリーズ 『ハンティング 上・下』 『サイレント 上・下』 『血のペナルティ』 『罪人のカルマ』 『ブラック&ホワイト』 『贖いのリミット』 『破滅のループ』 『スクリーム』 一話完結作品 『グッド・ドーター 上・下』 『彼女のかけら 上・下』 『プリティ・ガールズ 上・下』 -
対岸の家事
家族のために「家事をすること」を仕事に選んだ、専業主婦の詩穂。娘とたった二人だけの、途方もなく繰り返される毎日。幸せなはずなのに、自分の選択が正しかったのか迷う彼女のまわりには、性別や立場が違っても、同じく現実に苦しむ人たちがいた。二児を抱え、自分に熱があっても休めない多忙なワーキングマザー。医者の夫との間に子どもができず、姑や患者にプレッシャーをかけられる主婦。外資系企業で働く妻の代わりに、二年間の育休をとり、1歳の娘を育てるエリート公務員。誰にも頼れず、いつしか限界を迎える彼らに、詩穂は優しく寄り添い、自分にできることを考え始める――。 手を抜いたっていい。休んだっていい。でも、誰もが考えなければいけないこと。『わたし、定時で帰ります。』の著者が描く、もう一つの長時間労働。 終わりのない「仕事」と戦う人たちをめぐる、優しさと元気にあふれた傑作長編! 「あさイチ」(NHK)紹介で大反響!共感の嵐! みんなそれぞれ違っていても大丈夫と思え、気持ちが楽になりました!(20代女性) いいですね、結末が。主人公の日常を大切に歩む姿勢が好きです。(30代女性) こんなに色々な立場から入れるにはなかなか出会えません。 読み終えて、なんだかすっきりしました。(40代女性) 世の中の男性がもっと読むべき本だと思う。私は読めてよかった!(50代男性) 巻末特別収録☆彡スピンオフショートストーリー -
銀行支店長、泣く
創薬投資に絡んで発生した不審死事件。銀行支店長が謎に挑む! うなばら銀行浜田山支店の金庫室で、若手行員・神崎進介の自他殺不明死体が発見された。数々の不祥事から銀行を救ってきた貞務定男に、頭取の久木原から同支店の立て直し要請が下る。明らかになるのは、職場内パワハラや、神崎の不可解な言動。そこへ同行ファンドが手掛ける創薬ビジネスのキーマンである若手研究医と神崎との奇妙な関係が浮かび上がり…!? 【目次】 1章 転勤 2章 疑心 3章 研究者 4章 創薬 5章 暗雲 6章 懊悩 7章 進展 8章 殺人 9章 深い闇 10章 血の涙 -
ぼくらが死神に祈る日
“教会跡地の神様”って知ってる? 大切なものを差し出して祈るの――。 突然の事故で姉を失った高校生の田越作楽。悲しみにくれる葬儀の日、それと出会う。 「契約すれば死者をも蘇らせる」 “神様”の正体は、人の寿命を対価に願いを叶える“死神”だった。 余命4ヶ月。寿命のほとんどを差し出し姉を取り戻した作楽だが、その世界はやがて歪み始める。 かつての面影を失った姉。嘲笑う死神。苦悩の果て、ある決断をした作楽に、人生最後の日が訪れる――。 松村涼哉も激賞! 第27回電撃小説大賞で応募総数4,355作品から《選考委員奨励賞》に選ばれた青春ホラー。 -
シェフたちのコロナ禍 道なき道をゆく三十四人の記録
コロナ禍で苦境に置かれた飲食業界。 補償なき自主休業か、儲けの出ない営業か、 それとも他に道はあるのだろうか。 レストランやお店を続けることはできるのか。 料理人であり、スタッフを抱えるリーダーでもある シェフたちの心は揺れに揺れた。 2020年春の緊急事態宣言、そして冬の感染再拡大を前に シェフたちは何を思い、どう動いたのか。 そして「これから」のお店の舵取りは。 フランス料理のグランメゾン、 横丁の老舗にオフィス街の新店――。 刻々と変わりゆく状況下、 シェフたちへの取材をライフワークとする著者が、 願いを込めて書きとめた34人の言葉の記録。 -
ヒポクラテスの悔恨
これから一人だけ誰かを殺す。自然死にしか見えないかたちで――。 斯界の権威・光崎に宛てた犯行予告。悪意に潜む因縁とは!? 斯界の権威・浦和医大法医学教室の光崎藤次郎教授がテレビ番組に出演した。日本の司法解剖の問題点を厳しく指摘し、「世の中の問題の九割はカネで解決できる」と言い放つ。 翌朝、放送局のホームページに『親愛なる光崎教授殿』で始まる奇妙な書き込みが。それは、自然死に見せかけた殺人の犯行予告だった。 早速、埼玉県警捜査一課の古手川刑事とともに管内の異状死体を調べることになった助教の栂野真琴は、メスを握る光崎がこれまでにない言動を見せたことに驚く。 光崎は犯人を知っているのか!? やがて浮かび上がる哀しき“過ち”とは……? 死者の声なき声を聞く法医学ミステリー「ヒポクラテス」シリーズ、慟哭の第4弾! -
やわらかな足で人魚は
一体どうしたら自分は人間になれるのだろう。 当たり前に愛される人間の子供に。 タワマンを舞台に電話詐欺の嘘によって結びつく偽物の母と息子。 “前科”のある中学教師と孤独な少女。 悲しみを抱えた二人が出会うとき、世界は色を変える。 『昨日壊れはじめた世界で』が話題沸騰のオール讀物新人賞作家の、痛々しいほど危うく美しい傑作短編集。 四六時中わけもなく淋しくて、悲しくて、心許ない。 まるで私たちの足元にはちゃんとした地面がないかのようだ。──「水に立つ人」 人魚姫が王子を刺せなかったなんて、やっぱりウソだ。いつの間に引っ張り出したのか、赤い万能ナイフは陽の手の中にあった──「やわらかな足で人魚は」 この短編集の五人の主人公たちは、皆、「どこにでもいるけれども、悲しみを抱えているとは傍目に分からない人たち」だ。 香月夕花の描く世界は、どこまでも儚く、残酷で、美しい。 満場一致でオール讀物新人賞を受賞したデビュー作「水に立つ人」と同名の短編集を改題し、「逃げていく緑の男」を追加して再構成。 解説:川本三郎 ※この電子書籍は2016年10月に文藝春秋より刊行された単行本『水に立つ人』の文庫版を底本としています。
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