中野量太の作品一覧
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小説・文芸
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Posted by ブクログ
220P
中野 量太
(なかの りょうた、1973年7月27日 - )は、日本の映画監督。京都府京都市出身。京都市立日吉ヶ丘高等学校、京都産業大学、日本映画学校(現・日本映画大学)卒業。大学卒業後上京し、日本映画学校に入学し3年間映画製作を学ぶ。2000年、卒業制作『バンザイ人生まっ赤っ赤。』で、日本映画学校今村昌平賞、TAMA NEW WAVEグランプリなどを受賞。日本映画学校卒業後、映画・テレビの助監督やテレビのディレクターを経て、2006年に『ロケットパンチを君に!』で6年ぶりに監督を務め、ひろしま映像展グランプリ、水戸短篇映像祭準グランプリなど3つのグランプリを含む7つの賞を受賞した。2008年には文化庁若手映画作家育成プロジェクトに選出され、35mmフィルムで制作した短編映画『琥珀色のキラキラ』が高い評価を得る。2012年、自身初の長編映画『チチを撮りに』がSKIPシティ国際Dシネマ映画祭2012で国際長編コンペティション部門にて監督賞(日本人監督初)とSKIPシティアワードをW受賞。それに伴い、同作が「SKIPシティDシネマプロジェクト」第3弾作品として2013年2月16日に劇場公開され、さらに第63回ベルリン国際映画祭ジェネレーション部門に正式招待された。以後も、同作は多数の国内外の映画祭に正式招待され、賞を受けたほか、監督自身も第5回TAMA映画賞最優秀新進監督賞、第35回ヨコハマ映画祭森田芳光メモリアル新人監督賞、第23回日本映画批評家大賞新人監督賞を受賞した。2016年、『湯を沸かすほどの熱い愛』で商業映画デビューを果たすと、その年の国内の主要な映画賞を次々と受賞。高校時代の同級生にブラックマヨネーズの吉田敬やタレントの六車奈々がいる[1]。
「浅田家はずっと、父が家を守ってきた。 食事の支度も洗濯も家事は全て父が行い、中学・高校時代は毎朝、父の作った弁当を持って学校に通っていた。今でこそ〈主夫〉という言葉が一般的になったけど、父が始めたおよそ三十五年前に、そんな言葉は無かったと思う。父の職業を聞かれるといつも答えに困ったけど、今思えば、父はやはり前衛的だったのかもしれない。 母は、看護師をしていて、ずっと浅田家の家計を支えてきた。 74歳になった今でも現役だ。仕事熱心で夜勤も多かったので、家では寝ているイメージが強かったけど、父と決めた、一日一食は必ず家族四人で食卓を囲む約束は、どんなに忙しくても絶対に破らなかった。職場の病院が近所だったので、時々、ナース服のまま走って帰って来て、食卓を囲んで、走って病院に戻っていた。 長男の僕は、高校を卒業後、いくつか職を転々としたけど、十一年前に結婚して、今は妻の実家が営む工務店で働いている。やんちゃな息子二人にも恵まれた。両親からも「幸宏が近所におって安心や」と言われているし、まぁ悪くない人生だと思う。」
—『浅田家! (徳間文庫)』中野量太著
「「に ーちゃん来て ~! に ーちゃん早よ ~!」 演奏が止まり、少しして、ウクレレを持った幸宏が、階段上から顔を出し、「うっさいなぁ」 と文句を言うと、階段下の政志と目が合った。顎からタラリタラリと流血し、真っ赤に染まった右手を伸ばして助けを求める悍ましい姿の弟と。「うわっ!」 幸宏は、驚きと同時に、去年読んだ芥川龍之介の『蜘蛛の糸』が頭をよぎった。 階段下に、餓鬼がいる。「に ーちゃ ~ん!」 いや、やっぱり、弟だ。「お前、大丈夫か?!」」
—『浅田家! (徳間文庫)』中野量太著
「「そしたら、十秒後にシャッター切れるから。じゃあいくで、押した!」 セルフタイマーの音が、ピッピッピッと鳴り始める。 政志は、急いで自分のポジションに戻った。 もし、一生にあと一枚しかシャッターを切れないとしたら、僕は、家族を撮る。せっかくなので、最も浅田家らしいと思う姿で。 それが、 21歳の政志の出した答えだった。『カシャ!』」
—『浅田家! (徳間文庫)』中野量太著
「幸宏だって、警備会社の仕事が政志に合っているとは、正直、思っていない。でも、これ以上、親に心配を掛けたくはなかった。それに、自分には無いものを持っていると思う弟が、前に進もうとしないことが腹立たしかった。「母ちゃん、言葉には出さんけど、お前のことが心配で仕方ないって顔しとんで」 「……」「社長さんには、俺からも頭下げといたから、明後日の十三時に面接行け」 「……」 パンフレットを見たまま返事をしない政志に、幸宏は、悔しいが本音を言う。「お前の役割は何や?」 その言葉に、政志はやっと顔を上げた。「政志、また二人を喜ばしてやれよ。まずはちゃんと就職して」 「……」 政志は、再びパンフレットに目を戻し、納得したのか? してないのか? わからないくらい小さく頷いた。「明後日の十三時な、遅れんなよ。おやすみ」 幸宏は、優しく諭すようにそう言って、奥の部屋に戻った。」
—『浅田家! (徳間文庫)』中野量太著
Posted by ブクログ
映画がとても良かったので長らく積読していました。
お話はわかっているのにやっぱり何箇所も泣けました。
登場人物が全員魅力的でした。
特にお兄ちゃん最高だな。苦労も多いけれど、幸せ。
我が家も男子二人なので、自分が老いてこの世を去るときにもこんなふうに子どもたちがお互い信頼できる関係だったら素敵だなと思います。
余談ですが…
読書中の私の脳内では、他のキャストはそのままなのに主人公が何故か仲野太賀くんになってました。なんか憎めない放蕩息子って感じがピッタリで。
もちろんニノも良かったです!また何年か経ったら映画をもう一度観たいです。
2011年
その西暦を見るだけで胸がギュッとなりますが、その中でも2月までと3月以降では大きく世界が違っていて、物語の日付が進むほどに悲しみが先回りして心が辛かった。
私の生まれ育った地域では、プレートとかの関係でいつか大きな地震が来ると昔から言われて避難訓練も多めだったのですが、まだそれは訪れていません。
まだ被災したことのない私にできることは、喪失や憤りや葛藤や絶望の中でも何かできることをって頑張った人たちのことを知って、忘れずにいることだなと思います。