あらすじ
二宮和也主演!「家族」を撮りつづけた写真家と、彼を支えつづけた「家族」の笑いと涙あふれる感動実話。映画『浅田家!』10月2日(金)全国公開に先がけ、小説版8月7日(金)発売!
「一生にあと一枚しか、写真と撮れないとしたら?」
彼が選んだのは、“家族”だった――。
消防士、レーサー、ヒーロー、バンドマン……家族全員を巻き込んで、それぞれが“やってみたかったこと”をテーマにコスプレし、その姿を撮影したユニークすぎる《家族写真》で、写真界の芥川賞・木村伊兵衛写真賞を受賞した、写真家・浅田政志(二宮和也)。受賞をきっかけに各地の家族から撮影依頼を受け、《家族写真家》としてようやく軌道に乗り始めたとき、東日本大震災が起こる――。かつて撮影した家族の安否を確かめる為に向かった被災地で、政志が目にしたのは、家族も家も全てを失った人々の姿だった。
「家族ってなんだろう?」
「写真家の自分にできることは何か?」
シャッターを切ることが出来ず、自問自答を繰り返す政志。津波で泥だらけになった写真を一枚一枚洗浄して、家族の元に返す《写真洗浄》の活動に参加し、そこで写真を見つけ嬉しそうに帰っていく人々の笑顔に触れることで、再び《写真の持つチカラ》を信じられるようになる。そんな時、一人の少女が現れる。「私も家族写真を撮って欲しい!」。それは津波で父親を失った少女の願いだった――。
感情タグBEST3
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フィルムがもっと好きになった本だった。
携帯で簡単に撮れる写真。今の携帯だけでも、24,000以上の写真が入ってる。
簡単に、何も思わずぱしゃっと撮れてしまう携帯と比べて、フィルムの良さは、1枚1枚を大事にできるところだと思う。現像するまでにちょっと時間がかかるから、現像したタイミングで思い出を振り返れるところも良い。
不自由だからこその良さというか
家族との思い出をもっと残したいなと思ったし、色んな人の笑顔の写真をもっと残したいとも思った。
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映画がとても良かったので長らく積読していました。
お話はわかっているのにやっぱり何箇所も泣けました。
登場人物が全員魅力的でした。
特にお兄ちゃん最高だな。苦労も多いけれど、幸せ。
我が家も男子二人なので、自分が老いてこの世を去るときにもこんなふうに子どもたちがお互い信頼できる関係だったら素敵だなと思います。
余談ですが…
読書中の私の脳内では、他のキャストはそのままなのに主人公が何故か仲野太賀くんになってました。なんか憎めない放蕩息子って感じがピッタリで。
もちろんニノも良かったです!また何年か経ったら映画をもう一度観たいです。
2011年
その西暦を見るだけで胸がギュッとなりますが、その中でも2月までと3月以降では大きく世界が違っていて、物語の日付が進むほどに悲しみが先回りして心が辛かった。
私の生まれ育った地域では、プレートとかの関係でいつか大きな地震が来ると昔から言われて避難訓練も多めだったのですが、まだそれは訪れていません。
まだ被災したことのない私にできることは、喪失や憤りや葛藤や絶望の中でも何かできることをって頑張った人たちのことを知って、忘れずにいることだなと思います。
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家族たコスプレして写真を撮った写真集「浅田家」
主人公の浅田政志が写真家として写真に向き合いながら前に進んでいく物語
・1枚しか撮れないとしたら何を撮るのか
・写真を通して誰を幸せにしたいのか
・父はどんな気持ちで写真を撮っていたのか
・写真が明日を生きる活力になるのか
自分自身の葛藤、売れない時代の苦労、幸せな家族の写真、病気の息子を抱えた家族の写真、そして東北の震災。
様々な経験の中で、写真を撮る意味に向き合いながら前を向いていく葛藤が心に残った。
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通学の電車で読んでいましたが、思わず涙がこぼれてしまった本です。
写真1枚とっても、たくさんの人の想い出や気持ちがぎゅっと凝縮されている、そう気づきました。
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映画で見た買ったけど、見れなかった作品
★★★★★
自分が、末っ子(3番目)ということで小さい頃の写真あんまりない。姉と兄で親のカメラ熱は盛り下がったらしい。いろんな写真残したい。
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久々に好きな本に会えました( ¨̮ )
私も毎年年賀状写真を取っていたので、
自分の家族が増えたらちゃんと
毎年とりたいと思いました。
後半は3.11の内容が書かれていて、
心がいたみましたが最後は納得できる本でした。
映画も見たい!
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映画を見に行きたかったけど、すぐ終わっていて見に行けなかったので、まずは本を。
とても、よかったです。器用にいきられない政志を信じて見守り、ときにキメの一手を打ってくれる家族や周りの人あっての人生なのがよく伝わってきます。あまり、描写されてはいないけれど、ひしひしと伝わってくる。ご本人の写真集も拝見したいです!
Posted by ブクログ
映画が話題になったので読んでみた。家族思いを写真で表現する、オリジナルを生み出し、震災を機に写真を見つめなおすことなる。一貫して人間思いで優しいストーリー
Posted by ブクログ
自分のしごとの存在意義を考えることって、
誰しもあると思うし、それをどう乗り越えるかって、岐路ですよね。
・
家族写真で賞を取ったカメラマンが主人公のフィクション。
コミカルに進む前半と、東日本大地震を描く後半で色が全然違います。どちらも好き。
・
震災に打ちのめされ、写真が持つ意味を問い、カメラを持てなくなる苦悶よ。
・
映画化もされてます。
嵐の二宮くん&妻夫木くんで♡
Posted by ブクログ
とても面白かったです。何度笑ったことか。
浅田家は一風変わった家族です。
家事を担うユニークなお父さん、看護婦としてバリバリ働くお母さん、きっちり真面目な長男、そして愛されキャラの自由な次男。カメラ好きのお父さんが年賀状のために、毎年、兄弟の写真を撮ることが恒例行事となっていました。
そして、次男の政志が十二歳の誕生日に、父からカメラを譲り受けたことから、政志のカメラマン人生が始まりました。
写真専門学校に入学した政志は、最初の一年こそ真面目に通ったものの、次第に物足りなくなり、刺激的な夜の遊びに夢中になり、学校もさぼりがちになりました。
卒業するためには、卒業制作で優秀な作品を出さねばなりません。テーマは、たった一枚の写真で自分を表現すること。
「一生にあと一枚しかシャッターをきれないとしたら何を撮る?」
担任の先生の言葉にガツンと衝撃を受けた政志が出した答えは“家族”でした。
政志が小学生の時、包丁を落として足を切って大量出血の父、母の勤めている病院に知らせようと駆け出し転んで顎を怪我した政志、その騒ぎを聞きつけ二階から降りてきた時、階段を踏み外し額を切った兄、そして母の病院で家族全員集合、その“浅田家”らしい出来事を政志は再現して写真に撮ったのです。
学校を卒業してからも、政志は“浅田家”を撮り続けました。
父の夢だった消防士、母がやってみたかった極道の妻、兄の夢カーレーサー。
そんな“浅田家”の写真を持って上京した政志でしたが、なかなかカメラマンとして認めてもらう機会に恵まれませんでした。
しかし、政志を支えてくれた幼馴染の若菜、出会った小さな出版社の姫野のおかげもあり、写真界の芥川賞と言われる木村伊兵衛写真賞を獲ることが出来たのです。
それから、さまざまな家族の写真を撮った政志。
しかし、病気の息子と一緒に家族写真を撮ってくれという依頼を受け、家族写真を撮った政志でしたが、初めて後悔することになります。
写真の力を初めて疑った政志。
そんな時、東日本大震災が起きます。
初めて家族写真の依頼を受けたのは岩手県野津町の高原家でした。
いてもたってもいられなくなった政志は車で駆け付けます。
しかし、そこは想像を超えた状況でした。高原家の安否も分かりません。
自分の無力さを感じている時、泥だらけの写真をタオルで拭いている青年を見かけます。思わず駆け寄って声をかけ、手伝う政志。
ここでも様々なドラマがあります。
思い出の写真を見つけて感謝する人もいれば、安否不明の家族がいて政志たちにやりどころのない思いをぶつけてくる人もいます。
幸せの瞬間を切り取った一枚だったり、その時の感動を映した一枚だったり、写真には様々な思いが入っています。時はどんどん進んでいくので、今この瞬間を残しておくことは出来ないです。でも写真や映像があれば、その時をまた再現することが出来るのです。
写真の洗浄は、被災された方の大事な思い出を尊重する活動だと思います。
まだお父さんが行方不明で見つかっていない女の子の、家族写真を撮って欲しいという願いを叶えられずにいる政志。
政志にもまだ癒えない傷があって、それを癒してくれるのはやっぱり“浅田家”でした。
“浅田家”は楽しい家族ですが、やっぱり大変だと思います。
それは「泣き虫やと、浅田家の嫁は務まらんよ、苦労ばっかりやから」という浅田母の言葉からも分かります。
そんな“浅田家”の家族写真の仲間入りした若菜。良かったです。
家族の絆と人との繋がりの物語、“浅田家”。
お薦めです。
写真と文字の力。
浅田政志さんが撮る写真が明るく暖かいように、この小説を通して、浅田政志さんの温かく愛にあふれた人柄が伝わってくる。
写真の力、言葉の力を感じた作品でした。
それから自分の家族らしさについて考えました。
Posted by ブクログ
1番思ったこと、写真撮りたい。いろんな人と写真を撮っていつまでもその日、その時の出来事や思い出を残しておきたい。振り返った時に鮮明に思い出せるように、みんなの顔を忘れないために写真に収めて行きたい。
次男・政志の夢に向かって突き進む姿に圧倒された。自分も夢に向かってただ突き進むだけ。
Posted by ブクログ
たくさん笑った。
そしてその何倍も泣いた。
信じて待つ事は容易い事じゃない。
家族であれば尚更、口煩く言ってしまう。
だが浅田家は待つ。
プロの写真家を目指すも、何度も立ち止まる浅田家の次男坊、政志への信頼は揺るがない。
浅田家の人を信じる姿勢と笑顔にしたいと言う志はプロの写真家になった政志に受け継がれ、震災後、家族写真を依頼して来た少女の切なる願いに真摯に向き合い寄り添う姿に感動する。
たった一枚の写真の中にも家族の想いが詰まっている。
そしてそれは今と未来を生きる支えになる。
「カシャ!」は家族の歴史を紡ぐ希望の音だ。
Posted by ブクログ
映画は見たことがないけど、話題にもなったので読んでみた。最初は、ちょっと変わった家族の温かい話と思っていたが、震災を機に少し違う方向へ。人とのつながりってなんだろう、自分にできることって何かあるのだろうか、と普段気にもとめない(ようにしている)疑問と向き合わざるを得なくなって、その中で、小さいながらも答えを見つけていく様は、我々にもその疑問を考え、小さくともアクションを起こすきっかけをくれる。
Posted by ブクログ
序盤メチャクチャ面白く
後半しっかりと考えさせられた
家族の大事さ
自然の怖さ
今現在、人工的に自然を壊したり、人を殺めたりしてるが全て無意味
世界全体が貧しくなるだけ
貧しくなるからもっと傷つけ合う原因になる
本当にくだらない
そんな事してる場合じゃない
Posted by ブクログ
*
もし、一生にあと一枚しかシャッターを切れないとしたら、僕は、家族を撮る。
*
写真家を目指す政志が卒業制作に選んだのは、家族の思い出をコスプレで再現すること。そこからほかの家族を被写体とするが、写真に迷いを感じ始め、さらに東日本大震災が起こる。
.
ニノが映画やってたなと思い気になっていた作品。読みやすかった。風変わりな写真家は一見無頓着に感じるも家族思いで、それが新たな仕事に結びついて、さらにそこから辛い状況の中で人に希望を与える行動に繋がっていく。自分はこの仕事をしてていいのか、思いが揺れる中でも自分だからできる方法で誰かの笑顔に繋がっていて、諦めない気持ちや繋がりの大切さを感じた。
Posted by ブクログ
映画の予告を見て気になっていた作品の小説版(脚本ベース)。
差し込まれる写真も映画版です。
登場人物たちの表情が目の前に浮かんでくるような文章ですらすら読めました。内容も様々な家族の形を写真に残しながら、自分の家族に向き合っていく温かみのある作品です。
自分もこれから産まれる子供のためにも沢山写真を撮っておこうと思いました。
Posted by ブクログ
家族をもっと大切にすることはもちろん、自分にできる家族孝行を十分にしたいと感じた。
また短い人生の間でであう身近な存在となる人を支え、支えられたりしながらもっともっと大切にしていきたいと感じた
Posted by ブクログ
あっという間に読み終わった。
主人公のヒアリング力、
仕事でも活かせると思った。
「撮りたい」と思わないとシャッターを押さないと言う
プロとしてのこだわり。
すごい。
Posted by ブクログ
今住んでいる県内が舞台なので猛プッシュされていることもあり手に取った。
前半はテンポ良くコミカルに進んでいき、(コスプレした家族写真撮るのにノリノリの両親が微笑ましい)そのテンションで読み進めていたらとある家族との出会い、震災と物語が急変しそこからは涙涙で読む手が止まらなかった。
スマホで簡単に撮影出来るけどプリントアウトしてアルバムにするところまでは出来ていないし以外と家族全員で撮った写真って少ないなとしんみり。
これから子供達の写真いっぱい撮っておこうと心に決めた。
Posted by ブクログ
泣いてしまう。
我慢しても、泣いてしまうんです。
バスの中で、読みながら涙が出てきて
どうしようと困ったのを覚えてます!
ノンフィクションな内容は
主人公がカメラを通して人生を見つめて
戸惑いながら、自分にしか撮れない写真を
探していく姿が心に染みました。
Posted by ブクログ
家族の温もりに涙した。昔、住んでいた町が水害にあったとき、同じように一枚一枚写真の洗浄をして家族に渡したことがあった。意外と水に強い。丁寧に扱い乾かせば綺麗に復活する。今や欠かせないスマホやデジタルカメラは何度も撮り直しがきく便利なもの。ただ今回は、本を通してフィルム写真の良さをあらためて実感する。
Posted by ブクログ
めちゃめちゃ読みやすくてスラスラ〜と読み終わっちゃった!
最初はコメディかなと思うくらいテンポ良く話が進んでいって面白かったけど、後半は家族とか絆の温かさに感動しました
Posted by ブクログ
映画を観たあとだったから話の内容は知っていたけど、読みながらちょくちょく笑ってしまった。 中野量太監督が書いていて、人がコロコロ変わるからいつもとは違って違和感を感じた。 でも、映画には無かった裏側的なこともちょっとあって、新たな情報で嬉しかった。特に莉子ちゃんが写真が好きということを知ってとても嬉しくなった。 どこがフィクションでどこがノンフィクションなのか全く分からなかった。
Posted by ブクログ
前半はテンポ良く、愉快な浅田家の物語が進む。
お父さんもお母さんも面白い!
浅田家が変わってる家族なのはお父さんの前衛的なところが大きく影響してるのかな。
庭に他人が見るとガラクタを並べてる家、あるよね!そうか、防犯のためだったのか!!ははは!
震災後の後半はやっぱり読んでいてつらい。
直接被災していなくても、なんか心に傷みたいのがあって、どの登場人物の話もそこにしみて、つらい。読後もジンジンする。
ノベライズ本ではなくて普通の本だったらもっと読みたかったな。
家族はその数だけ物語があるから、小野家とか美智子家とかもっと深く知りたい。
映画は見ていないが、二宮くんは合ってるんじゃないかな。
ニカっと笑ってお願いを聞いてもらうところや、津の漁港で釣りをしてる風にぼーっとしてるシーン、似合いそう。