あらすじ
宮沢りえ、杉咲花ら出演の感動映画。監督自ら書下ろし
銭湯「幸の湯」の女将さん・双葉に余命宣告が。幸野家には双葉が亡くなる前に絶対にかたをつけておかなくてはならない秘密があった。
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主人公、双葉は1年前に夫が失踪し経営していた銭湯は休業状態。学校でいじめられている娘を強く育てようとポジティブに奮闘していた。そんな時、体に異変を感じ病院に行ったときはすでに末期癌で余命2カ月だと宣告される。【絶対やっておくべきこと】を決めて動き出す。家族とは何か?病院の窓から見た家族で作ったピラミッドの場面は号泣!
小説を映画化したのではなく、映画ができてから小説を書いたとのこと。
私は映画を見たあとにこの小説を読みましたが、心情がより詳しく描かれていて購入して良かったと思いました。小説を読んだ後でまた映画も観たくなります笑
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銭湯を営む家のお話
夫は1年前に「パチンコに行く」と言って失踪、高校生の娘はどうやら学校で軽いいじめに遭っているよう
お母ちゃんはお母ちゃんで最近体調不良、そして一緒に住むことになった10歳の鮎子
血のつながらない家族ものに殊更弱いんだよなぁ…
特に、親に捨てられる系のがね
あと、いじめものとかもね
でもまぁ、これはそんな事とは関係なくよい話です
視点がコロコロ変わる
基本的に一つの章でお母ちゃん+もう一人、場合によってはプラスαといった感じ
じっくりと落ち着いて読めないのはマイナスかな
原作として映画が先なのか、小説が先なのかは謎
でもどっちかって言ったら映画のノベライズという感じはするかな
映画は省略されている部分が多い
特に心情的な部分が小説よりは伝わってこない
君江さんと話すところも良かったなぁ
辻仁成の「冷静と情熱のあいだ」で芽実さんが親子なのにお父さんと共通言語を持たない事に感じた何かの逆バージョンに思った
最後のところ、ホラーと解釈する人もいるという前情報があったのである程度展開は読めた
個人的には愛なんじゃないかと思う
最近見た映画の「万引き家族」に通じるものがある
タイトルに偽りなしなんじゃないかな
ただ、映画だけだと、なぜ家族がそんな行動を選択したのかが伝わってこないのでホラーに感じる
お母ちゃんが銭湯をどれだけ大事に想っていたかが感じ取れるかどうかかね
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主人公のお母ちゃん、幸野双葉さん。これほど強くて暖かくて凄い人っているのでしょうか。ずいぶん泣きました。
余命2ヶ月を宣告されたお母ちゃんが、死ぬまでに絶対やっておくべきことを次々に実行していく愛に溢れた物語です。登場人物みんなが暖かいです。
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映画も本も本当に最高でした。
お母さんのでっかくって深くて熱い愛に脱帽です。
あ母さんに惹かれて近寄ってくる人たちがお母さんのお陰でどんどんといい方向に変わっていくのがとてもステキでした
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とにかく人の暖かさを感じた本。
あんなふうに血が繋がっていなくても人のことを心から考えられる人間になりたい。
散りばめられた暖かいストーリーにとにかく泣けた。
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本ではなく、映画館で観たものの記録。
余命2か月と宣告された女性が、家族のためにやり残しのないように大事な使命をひとつずつ果たしていく。
友人に誘われ、一風変わったタイトルに首を傾げながらほとんど予備知識がないままに観たため、監督の仕掛けたミスリードにも見事にはまり、ラストシーンにも押し潰されそうなくらい衝撃を受けた。
捨てられて、辛い目にあい、それでも力強い眼差しを失わずに前を向き、生きていこうとする登場人物たちは、潔くすがすがしい。
頭痛が残るほど涙の連続だったけれど、死だけでなく、いじめや育児放棄という深刻な問題がてんこ盛りのなかで、決してお涙頂戴でもきれい事でもないところがよかった。とくに、一人ひとりが我慢を続けた挙げ句、臨界に達して静かに爆発するシーンがどれも素晴らしい。
親として、子どもに逃げるなと言う場合と、もう休んでいいよと言うべき境界を見極めることはとても難しいと常々感じている。逃げろと言うのと同じくらい、前を向け!とお尻を叩くことには勇気がいる。主人公の選択と行動力に拍手だ。
宮沢りえ、舞台では何度か見ているが、本作でも凛とした姿が素晴らしかった。他のキャストも皆はまり役で、目力の強さが印象的だった。
誘ってくれた友人に感謝!
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『王様のブランチ』の映画紹介コーナーで気になり、書店で手に取った映画監督自ら書き下ろした原作小説。
ありきたりなお涙頂戴物語かと思いきや、想像していたよりもずっと素敵な作品でした❗️
自分が余命2ヶ月と分かったら、どのように毎日を過ごすかと、読みながら考えていました。
自分には双葉のような行動力はありませんが、辛く厳しい秘密にも正面から立ち向かって懸命に生きる姿は、とても惚れ惚れします。涙無しとは言いませんが、読後は優しい気持ちにさせてくれる感動作です❗️
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知り合いに勧められて読みました。
銭湯を営む複雑な家庭のお話。主人公はとっても芯が強い女性。それは癌に侵されても変わらない。彼女と対照的な夫。いわゆるクズな男なのになぜか憎めないのは作者の表現力のおかげだろう。複雑な家庭がとりまく問題を主人公の強さで乗り越えていく。最後は衝撃だが「主人公が望んだんだろうな」と納得させられます。
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泣いてもいい場所で読んでいたら、ずっと涙だったかもしれない。
親子や家族の形って無限大。
そして双葉の強さ。
でも、最後にこのタイトルの意味がわかった気がするけど、私はちょっと受け入れられないかも…
2024.3.8
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映画はまだ未観でして、先に小説から入ってしまった、という所の作品なのですが、うむ。良かった。なんとも骨太な作品だなあ、という感想。そんなに分厚い小説ではないですし、文章も読みづらい感じでもないですし、サクサク読める作品だとは思うのです。でもそれが、決してお気楽極楽ポップだぜ、という訳では全然ない。内容は相当にヘヴィーにズッシリどっしり。うむむ、骨太。
作者の中野量太さんは、本業は、映画監督なのですね。そっちがメインだよ、という。で、自ら脚本も書いた映画作品を、これまた自らノベライズした、と。それがコレだぞ、と。うむむ、多才だ。映画も撮る。脚本も書く。小説化すら出来ちゃう。凄いですね。同じ日本の映画監督だと、西川美和さんと、似た存在感、でしょうかね?中野さん自身は、この作品の映画版が、自身初の商業用長編映画なんだそうです。
となると、現時点では、西川美和さんの方が、だいぶ先輩格になるのだろうなあ。西川さん、既に何作も映画作ってるし、そのノベライズも、沢山されてるでしょうし。中野氏が、これから先の自らの監督人生で、どれだけ西川美和に近付いていくことができるのだろうか?期待しちゃいますねえ。なんせもう、西川さん、とんでもなく素晴らしい映画監督ですものね。
で、この小説。めっちゃ分かりやすい言い方をするならば、ベタな表現するならば、「母(の愛)は強し」「家族愛」を描いた作品、というシンプルな説明になるかと思うのですが、その場合の「母」とは。「母親的な存在」とは。「家族の間の愛」とは。DNA的な繋がりでは無い。遺伝子じゃあ無い。血の繋がり、ではない、ところに、真の美しさと素晴らしさがある、というのが、中野さんの主張なんだろうなあ、と思いました。B'Zの曲でいうならば、「RUN」ですよねえ。時の流れは、人の絆は、時には血よりも濃いもの作るんだぜ、ということでしょうねえ。
主人公である幸野双葉は、娘として育ててきた幸野安澄とも、旦那である幸一が連れてくることになった片瀬鮎子とも、血は繋がっていない。特に、安澄が実は双葉の実の子ではない!というのが分かったところで、物語の前半~中盤のとある場面で安澄が言ったセリフ「お母ちゃんの遺伝子ちょっとだけあった」が、終盤の種明かし場面において、ホンマに切なく素晴らしいセリフになるんですよねえ。まあ、んで、血の繋がっていない存在であるにも関わらず、この作品のなかでは、双葉は、二人にとって圧倒的に「母親」になるんですよね。血の繋がった実の母である坂巻君江、片瀬幸子、という存在は、それはそれである上で。
人と人との本当の繋がりは、血縁では無いぞ、と。どれだけその人が真剣に生き、どれだけ誰かの事を真剣に愛することができるか。それこそが真の意味での人と人との繋がりなのだ。そもそもだって、人って、完全に血の繋がりのない赤の他人の男と女が出会って好きあって愛し合って、新たな生命を生みだすんじゃん。で、家族になるんじゃん。ということなのか。なのかなあ?
それが中野量太さんの言いたい事伝えたい事なのか、とか思った次第ですが、うーん、好きですね。俺はコレをどうしても伝えたいの!って所は、ビシバシ伝わってきたし、その伝え方も、上手いと思いました。ですので、好きなんですよねえ、この作品。
エンディングは、相当に衝撃的です。こりゃあ、ある意味とんでもねえ結末やな、って思いました。倫理的に良いんですか?ってか、倫理ってなんやろなあ。この結末は、これはこれで、最高に相応しい、といいますか。まさに題名そのもの。うおお、タイトルがここに繋がるのか!という凄まじい納得感、あります。なんせ、幸野家の人々、お母ちゃんである双葉の遺体を、銭湯の釜場の炉で、焼いちゃうんですよ。まあ、火葬、と言えることもないことも、ない、か?で、その、お母ちゃんを燃やした熱で、お風呂沸かして、そこに「ええ湯だな~♪」って、湯船につかるんですよ、家族で。とんでもなくシュールやんか。猟奇的すぎるやんか。でもそれは、当然の事であり、お母ちゃんに対する最大限の愛情表現であり感謝の表現であり、もう、絶対に正しい事なのだ。幸野家にとっては。
この場面が持つパワーは、ホンマに凄いと思いました。一般社会のモラルも倫理も全てぶっ飛ばして、この家族にとっては、これこそが真実の愛なのだ。で、それは、なんらかの感動を、俺には、呼び起こしたのだ。すげえ事ですよ、うん。
Posted by ブクログ
恋愛の本を読みがちな自分だけど
こういう本を読むと
やっぱり家族愛が一番好きだと実感する。
どんな愛よりも家族の愛があればそれだけで生きていける。
血が繋がっていなくても、家族だと思えばそれは家族なんだと思う。
Posted by ブクログ
想像以上に深くて熱い愛情に圧倒された。
確かにこれ程の熱量なら湯もすぐに沸けるはずだ。
「お母ちゃんはこれからもあたしのお母ちゃんだ。みんなの中から、お母ちゃんが消えることは決してない」
その人の匂いを嗅ぐだけで安心できる。
幼い頃からの無意識の記憶がそうさせている。
それが母の凄さだと改めて思った。
愛しい娘を見守り、常に全身全霊でぶつかる母。
「少しの延命のために、自分の、生きる意味を失うのは絶対に嫌、私には、どうしてもやらなきゃいけない事が、まだある」
限られた時間の中、最後まで娘に自分の精一杯を差し出す母の潔さに泣けた。
同じく娘を持つ母の私には、ここまでの覚悟はまだ足りない、と反省してしまった。
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映画が良くて、ノベライズ版も読みました。号泣。映像でじっくり観れなかったところもちゃんと説明してあり、あまり深く語られなかった鮎子の気持ちも描写されていて、よかった。
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映画が良かったので原作?ノベライズ?に手を出したのだけど、、、。文章が拙いな。もったいない。もっと細かい描写をすればもっと良い本になるのに。原作より映画が良かったっていう作品は初めてかも、、。たぶんこの☆4つは映画の分。
強くて優しくて芯があって。血はつながってないけど区別することなく誰にでも同じ接し方で。こんなお母ちゃん役に宮沢りえがとても合っていた。とても温かいストーリーなのだけど、最後、これは、、、。えーっと、どうレビューを書けばよいのやら。
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映画は観てないが気になり手に取った。
前半の娘とお母ちゃんの奮闘ぶりは
お母ちゃん双葉のがんばり、肝のすわりを
見習いたいところもあったり
ぐっときたんだけど
泣かせどころがあざとく感じられて
う~ん。
予想外のラストはただただ口をポカンとさせられました。
あれは映画なら成立するのかもねぇ。
Posted by ブクログ
読み始めてすぐに物語に入り込めて、
双葉さんがとても好きになって
捨てられても子供はやっぱりお母さんが好きなんだと鮎子ちゃんの言葉に涙しました。
死ときちんと向き合って
あずみちゃんが大丈夫って
そこまで頑張って、双葉さんかっこいいです。
湯を沸かすほどの熱い愛
最後、このタイトルの意味がわかるのですが
私は少し違和感を感じました。
違和感が晴れるように
映画、観てみようと思います。
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日本映画アカデミー賞ノミネート作
銭湯が舞台。銭湯なだけに?読みながら心と体が温まる感じがした。自分でも気付かないうちに涙が流れてしまっていた。本名の意味が驚きのラストで判明する。そういうこと?これほどまでに熱い愛があるのか・・・・
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薄くて文字も少なくて、読みやすい本だった。
それぞれ本当の母親じゃなかったり、複雑だったりするけど、人と人の出会いはすごく貴重で大切なものだなと気付かされる一冊でした。
最後のお葬式ではみんなそれぞれが双葉さんのことを思って作りあげた素敵なお葬式ですごく心が温かくなった。
Posted by ブクログ
天真爛漫な母親とどこか憎めない愛らしい他の登場人物。
別れの物語でありながらどこか温かい、ほっこりする物語。
銭湯で火葬するのはどうかと思った。
Posted by ブクログ
約200ページ数なのでサクッと読めますが、
内容は濃いので楽しめる話でした。
お母ちゃんの人への愛情が素晴らしく、
その愛情は家族だけではなくヒッチハイカーの青年や探偵業を営むシングルファザーとその娘にも注がれます。
そしてその結果お母ちゃんの最期にみんなからの愛情返しがあるので心が温まります。
人間ピラミッドいいですね♪
お母ちゃんは自分が母親から大切に扱われず、
自分が死ぬ前に会いにいくも拒否されたことを悲観せず、自分の周りの人に愛情を注げるお母ちゃんの人間性は見習いたいです。
結局人間は与えた分だけ自分にも与えられると思うので、
私も人に愛情を注いでいけたらなと思いました。
ただ本のタイトル通りの「湯を沸かすほどの熱い愛」の最後はちょっと猟奇的で受け入れられませんでした...。
それって残された家族の自己満足なだけなのでは...と戸惑いました。
どうしても結末に違和感があったので星3つですが、それまでのストーリー自体は好きでした。
Posted by ブクログ
映画の後追い読書。ノベライズなのか原作なのか知らないけれど、各シーンともほぼまったく映画と同じ内容。終始映像が思い起こされた。最初にこちらを読んでいたら映画はどんなふうに感じたのだろうか?当たり前だが映像がない分、感情説明的な言葉が多く、また、視点がコロコロ変化するのも正直読みづらかった。やはりこの著者は小説家ではなく映画作家なのだな。たぶん映画を先に見て正解だったと感じた。
Posted by ブクログ
母の愛の熱さはよく伝わる話でした。話を語る「私」がコロコロ入れ替わるのが読みづらかったのと、本筋以外のエピソードが多すぎて本筋が途中から浅くなっていたのと、ラストのエピソードは不要だと思えて残念。奇抜なことをしなくても大切な事はちゃんと残ると思うので。
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銭湯文学
小説だとちょっとつめこみ過ぎかなという印象だけど、映画作品として観ると面白そう。特にラストは、文章だけだとホラーっぽく読めてしまう。
【2025.9.7.再読】
全面的にお父ちゃんが悪い。あと学校ももう少し対応すべき。下着のシーンやおもらしのシーン、俳優さんたちの心理的な負担は大丈夫だったのだろうか。
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映画が日本アカデミー賞の主演・助演女優賞をとっていて、興味が出たので先に本を。
絆とか愛とかってどこから出てくるエネルギーなんだろうなぁ。
頭じゃなくて心?
でも、心臓じゃなくて脳?
とか思ったらとっても不思議。