作品一覧

  • ピエールとジャン
    -
    1巻660円 (税込)
    医者のピエールと弁護士のシャンは仲のよい兄弟だが、激情家の兄と、柔和な弟はまったく性格が異なり、たがいに嫉妬を感じていた。ある日、シャンに思いがけない遺産が舞い込む。それをきっかけにピエールは、弟は誰の子なのか、愛する母には秘密があったのではないかという深い疑惑にとらわれる……。まえがきの「小説について」は、作者自身がこの作品に付けたもので、心理研究の文学であることをうたっている。モーパッサンを好きでなかった漱石も、この作品については「名作ナリ」と激賞した。
  • オルラ/オリーヴ園~モーパッサン傑作選~
    4.2
    1巻1,023円 (税込)
    部屋の中に目に見えない何かがいる……。妄想と狂気に呑み込まれていく男の日記「オルラ」。若き日の苦い思い出を浄化し、穏やかに過ごす老司祭のもとに、ある日、みすぼらしい身なりの若者が訪ねて来る。人生を揺さぶる直視し難い過去との対峙を描く「オリーヴ園」など、病魔に冒され、寡作になりつつある後期の作品のなかから8篇をセレクト。素材・テーマともに厳選されたからこそ顕出したモーパッサンの真髄がここにある。
  • 宝石/遺産~モーパッサン傑作選~
    4.0
    1巻1,001円 (税込)
    やりくり上手の妻に先立たれ、失意の日々を過ごしていたランタン氏。妻が遺したイミテーションの宝石類を店に持って行ったところ、じつは……(「宝石」)。叔母の莫大な遺産相続の条件である子どもになかなか恵まれず焦る親子と夫婦を描く「遺産」。妻がじつは自分の友人と結婚直後から愛人関係にあり、溺愛する一人息子の出生にまで疑念を抱かせるという仕打ちに衝撃をうける「パラン氏」ほか3編を収録。
  • 脂肪の塊・テリエ館
    -
    1巻550円 (税込)
    フランス自然主義を代表する文豪モーパッサンが、30歳で発表したデビュー作「脂肪の塊」と、その翌年に発表して不動の地位を得た「テリエ館」の、中編2作。ともに、世間からは卑しめられる娼婦が、心の底には清純なものを持っていることを、辛辣な人生観と温かい人間愛で描き、読者を魅了する不朽の名作。
  • オルラ/オリーヴ園~モーパッサン傑作選~

    Posted by ブクログ

    モーパッサン傑作選の三冊目であーる

    うん、ほんとに傑作ぞろいでしかもめちゃくちゃバラエティ
    光文社仕事できすぎやしないか?
    いや違うな訳者であり選者でもある太田浩一さんか偉いんだな
    訳文もめちゃくちゃに読みやすいし
    あ、でもやっぱりそんな太田浩一さんを選んだ光文社が凄いんだな

    と言うわけで光文社の手先としての仕事を存分に果たしたところで、モーパッサンであーる
    あのヒゲのおっさんであーる

    ほんとにねどの短編も面白かったのよ
    んでやっぱりモーパッサン頭おかしいわと思ったね
    で、モーパッサンはほんとに精神疾患を患い自殺未遂とかもしてるんで、軽々しく扱えないんだけども
    やっぱりなんていうかこうい

    0
    2024年10月24日
  • オルラ/オリーヴ園~モーパッサン傑作選~

    Posted by ブクログ

    ・翻訳がすばらしい。とても読みやすい&わかりやすい。
    ・「オリーヴ園」がとくによかった。

    ・ハイライト:
    いまだって、わたしの横でやきもちをやいていらっしゃるのではありませんか。それはわたしを自分のものにしたいからではなく――そうならば、こちらも拒んだりはしなかった――わたしをぶざまな姿にしたいからなのです。

    まあ、この劇場を見てみたまえ。ここには、われわれが創りだした人間世界がある。永遠の運命をつかさどる神が知りもせず、予想もしなかったものだ。われわれの精神だけが理解しうる世界だ。この、しゃれた、官能的で知的な娯楽は、不満と不安をもつ小動物である人間だけのために、人間だけによって発明され

    0
    2024年08月13日
  • オルラ/オリーヴ園~モーパッサン傑作選~

    購入済み

    不思議な魅力と力を持つ作品集です。

    百年以上前の作家の作品であり、今は、古書店の世界名作全集か、ここBookLiveのような電子書籍でしかあまり購入できないと思います。
    当たり前の日常、当時の時代の香り、生活習慣、文化、文明が繊細に描かれ、独特な深い風情があります。

    そしてさらに精神疾患で苦しんだ作者の特異な思想があります。
    その精神が見事に圧縮されています。肉体と魂の隙間の、緊迫した薄氷の響きに、見事に耳を澄ませた孤高の人と呼べるでしょう。

    #泣ける #切ない #深い

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    2023年06月23日
  • 宝石/遺産~モーパッサン傑作選~

    Posted by ブクログ

    『男と女の不都合な真実:騙し合う人たち』

    人のズルさ、人の汚い面を、淡々と描いた6編の中・短編集。『遺産』や『悪魔』では、人はお金のためなら、ここまでやるか! と、人の心理の本質を垣間見た気がする。結末がどうだったのか、明示せずに読者に委ねられていて、余韻を楽しめた。

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    2021年11月15日
  • 宝石/遺産~モーパッサン傑作選~

    Posted by ブクログ

    コツコツ光文社古典新訳文庫シリーズでござい

    今回はモーパッサンの中・短編集

    あー、レビューを書き始めるまではフランス文学などにはこの先も縁がないであろう輩たちのために、一番長い中編の『遺産』のあらすじやらなにやら書こうと思っていたのだが、いざ書き始めたらやはりめんどくさいのでやめる、笑う

    なんていうかね、人間の愚かしさみたいなんが内包されていたような気がしないでもない
    そして、当時のパリで流行ってたんかい!ってくらいハッキリとした結末を書かずに終わる作品が多い
    どっちにも取れる
    後はお任せしますスタイル
    この後主人公は幸せになったのかそれとも不幸せになったのか?おい、筋肉どっちなんだい?

    0
    2024年05月25日

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