夏川草介の作品一覧
「夏川草介」の「神様のカルテ」「守ろうとする猫の話」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「夏川草介」の「神様のカルテ」「守ろうとする猫の話」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
信州大学医学部卒。2009年『神様のカルテ』でデビュー。同作は第10回小学館文庫小説賞を受賞し、実写映画化もされている。医師であり小説家でもある。
小説・文芸
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Posted by ブクログ
長野県安曇野を舞台に、研修医・桂先生と看護師・美琴さんの視点で描かれる医療小説。テーマは高齢者医療である。
延命治療をするか、それとも看取るか。正解のない問いが繰り返し登場し、読んでいて心がざわつく場面が多かった。
医療は今、ひとつの限界点にある。大量の高齢者たちをいかに生かすかではなく、いかに死なせるかという問題に直面している──作中のそうした指摘は重く、目を逸らしてはいけないことだと感じさせられた。
「どこで治療を引き揚げるべきかのガイドラインは存在しない」
この一行に、気持ちを全部持っていかれた。医療は昔より確実に進歩し、治療に関するガイドラインも無数にある。それでも、最期の線引きだけは
Posted by ブクログ
『スピノザの診察室』に続く雄町哲郎シリーズ第2弾。前作の哲学者がスピノザだったのに対し、今作はエピクロス。テーマは「幸福とは何か」である。
エピクロスが示す幸福の条件は、悩みがないこと、苦痛がないこと。そこに著者は「孤独ではないこと」という一項を加えている。現役医師として20年間、人の命と向き合い続けてきた人だからこそ辿り着いた答えなのだと思うと、この一文だけで胸が詰まった。
エピクロスの言う快楽と、自分たちが漠然と口にする幸福は、似ているようでいて、どこか決定的に違う。この作品は、その違いを問い続けてくる。
物語としては、マチ先生と周囲の人物たちの関係の積み重ねが前作より深く描かれている。
Posted by ブクログ
医療小説でありながら、哲学も同居する不思議な読後感の一冊だった。
主人公は雄町哲郎(マチ先生)。大学病院で将来を嘱望されながら、妹を亡くし、甥を引き取ったことをきっかけに京都の町医者としての道を選んだ人物である。
奇跡的な展開も、緊迫した場面もない。それでも読み進めるうちに、静かに何かが満たされていくような感覚があった。
「我々には未来を変える力はない。変えられないということは、虚しいことのように思えるけど、実はそうじゃない。目の前の哀しい出来事は、誰のせいでもないということだ」
昨年、父を亡くした自分にとって、この言葉はしばらく支えになっていた。手を尽くしても、大切な人を失ったときには「も