始まりの木

始まりの木

869円 (税込)

4pt

神様を探す二人の旅が始まる。

「少しばかり不思議な話を書きました。
木と森と、空と大地と、ヒトの心の物語です」
--夏川草介

第一話 寄り道【主な舞台 青森県弘前市、嶽温泉、岩木山】
第二話 七色【主な舞台 京都府京都市(岩倉、鞍馬)、叡山電車】
第三話 始まりの木【主な舞台 長野県松本市、伊那谷】
第四話 同行二人【主な舞台 高知県宿毛市】
第五話 灯火【主な舞台 東京都文京区】

藤崎千佳は、東京にある国立東々大学の学生である。所属は文学部で、専攻は民俗学。指導教官である古屋神寺郎は、足が悪いことをものともせず日本国中にフィールドワークへ出かける、偏屈で優秀な民俗学者だ。古屋は北から南へ練り歩くフィールドワークを通して、“現代日本人の失ったもの”を藤崎に問いかけてゆく。学問と旅をめぐる、不思議な冒険が、始まる。
“藤崎、旅の準備をしたまえ”

※この作品は単行本版『始まりの木』として配信されていた作品の文庫本版です。

...続きを読む

始まりの木 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年04月14日

    ここ最近で一番の本だった。
    民俗学について研究する女学生と大学の先生の話で、何よりこの2人のやり取りがおもしろい。
    民俗学って何なのか、まずそれが分からないと思うが、本を読んで思ったのは倫理に近いものだと感じた(正確には違う)。理屈ではない、神に対する信仰心とかそういった類のことである。
    正直私は、...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年04月02日

    私、この本に出会えてよかった。

    民俗学を軸に、日本人の心のあり方を考えさせてくれる1冊。
    大学院生藤崎千佳が、何とも個性的で偏屈な准教授古屋神寺郎とともに、日本各地を巡る旅の物語。

    まず、古屋先生が濃い笑。
    ここまで濃くはないけども、私が師事している教授も濃いなぁと、自分の世界と重なってしまった...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年04月02日

    民俗学という世界を通じて見せてもらったのは、日本人の心。私がどこで行き、何を失いかけているのかを教えられた気がいたしました。
    再読中です。

    0

    Posted by ブクログ 2024年02月02日

    大学で民俗学を専攻する千佳は、変わり者の指導教官である古屋に付いて、日本各地を旅してまわる。

    千佳に皮肉ばかりをあびせる辛口な古屋だが、実は情に厚く、日本の行く末を案じる熱い心を持っているのだった。
    千佳はそんな古屋の内面に触れ、民俗学の意味について理解しはじめる…

    民俗学という学問がどういうも...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年11月23日

    主人公と大学の先生とのやりとりは、読んでいて楽しかったです。と同時に、こんなに大学の先生と親密になり、自身の研究にいそしめる状況が羨ましくもありました。日本の素晴らしい自然風景の描写も、目に浮かぶようでした。

    民俗学について、この本を読むまではほとんど知識がなく関心もなかったです。

    現代の日本人...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年11月09日

    とても、とても良かった。
    私も探しているであろうことの端っこが見えかけたような。
    人間という小さな存在には説明出来ないけれど、それでも何かを解りたい、何かを掴みたい、という想いを書いて下さったのだ、と思った
    古屋先生の言葉の端々に滲む愛を、深く受け止めたい。

    0

    Posted by ブクログ 2023年12月05日

    昔から受け継がれてきたものはそれなりの根拠があるのだろうな~
    自然の雄大さと素晴らしさ、厳しさも感じられすべて大切にしていくべきだと思いました。

    0

    Posted by ブクログ 2023年10月03日

    民俗学の准教授と教え子の女子院生がフィールドワークに出かけ、日本人の失ったもの(失いつつあるもの)や神様について問いかける。
    樹齢400年や600年の古木の存在感や、お遍路さんの「同行二人」という言葉が印象に残りました。八百万の神という言葉が浮かびました。
    解説まで読み応えありました。

    0

    Posted by ブクログ 2023年09月29日

    ひと言で言うと、偏屈の鎧を着た民族学の准教授と
    元気な大学院生が、フィールドワークの旅に出るというお話
    この二人の関係がいいね
    突き放しているようで、実は深い思いやりを持つ師と、文句を言いつつも尊敬し信頼する学生
    民族学の深さも感じられる

    でも、一番心に残ったのは
    後半に出て来る老住職の言葉だ
    ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年09月09日


    神様のカルテでは、患者と医療に真摯に向き合う姿があって、この本では学問に真摯に向き合っていて。著者の物事への考え方、感じ方が、自分と似ていることころがあって、夏川さんの本がすごく好き

    金銭とか科学的な物差しでは測れない、感じる世界、心の世界を大切にしたい

    0

始まりの木 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

小学館文庫 の最新刊

無料で読める SF・ファンタジー

SF・ファンタジー ランキング

夏川草介 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す