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小さな病院は命がけでコロナに立ち向った。
『神様のカルテ』著者、最新作!
感染症指定医療機関でコロナ禍の最前線に立ち続ける
現役医師が自らの経験を克明に綴った記録小説!
「対応が困難だから、患者を断りますか? 病棟が満床だから拒絶すべきですか? 残念ながら、現時点では当院以外に、コロナ患者を受け入れる準備が整っている病院はありません。筑摩野中央を除けば、この一帯にあるすべての病院が、コロナ患者と聞いただけで当院に送り込んでいるのが現実です。ここは、いくらでも代わりの病院がある大都市とは違うのです。当院が拒否すれば、患者に行き場はありません。それでも我々は拒否すべきだと思うのですか?」――本文より
※この作品は単行本版として配信されていた『臨床の砦』の文庫本版です。
(底本 2022年6月発行作品)
Posted by ブクログ 2024年01月24日
本書を後世の人が読めばまるでSF作品のように感じるのではないかと思えるくらい、コロナウイルスによるパンデミックは完全に現代の常識をぶち壊す破壊力があった。
その中で実際に確固たる情報が何もなかった本当の初期から死の恐怖と闘いながらコロナ患者の治療に従事した著者の言葉は非常に重い。本書で初期に治療を拒...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年12月03日
実際の医師だからこそ、描ける作品だと感じた。COVID-19はもちろん命への不安があるが、それだけでは片付けられないほど多くの人を混乱させ、恐怖に陥れた。感染した人が悪いわけではなく、それと関わる人が汚いわけでない。しかし、世間は感染した人を汚いと感じ、誹謗中傷を繰り返した。多くの人が知らない間に、...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年11月09日
コロナと最前線で戦う医療従事者たちの小説。
未知に対する恐怖や困惑が胸に迫る。
陽生者に対する差別など、コロナは本当に人の心も壊したのだなとあらためて考えさせられた。
今もコロナがこの世から無くなったわけではないし、今後もパンデミックが起こらないとも限らない。
世の中が大きく混乱したとき、自分はどう...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年05月15日
現場の声、もっと凄まじいものであるだろうに…
「実際のコロナ診療の最前線で何が起こっているのかを世に伝えたい」と、あとがきにあり。
半月ほどのうちに書き上げた本書。
敢えて小説という形を用いて表現。
現役の医師であるからこその作品は、悲しいだけでなく、辛い中にも前を向く明るかさ、後世のことも考えての...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年11月06日
ただただ一気に読み終えました。
経験のない状況下で、限られた情報のもと、最善を尽くし続けるということ。
いつ終わるかわからない中で、自らも感情に揺さぶられながら、けれど他者に不安を与えないようコントロールしながら日々を重ねていくということ。
想像を絶する状況であられたと思います。
コロナ禍はま...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年07月11日
私事ながら、
今年始め、数年ぶりに熱を出した。
幸いにして、コロナ感染ではなかったが
発熱していたら、診てもらえない病院もあるなかで
自分を受け入れ、診察、治療してくださった
医療関係者の方々には、感謝しかない。
医師は、お礼を述べた自分に
飄々と「これが仕事ですから」とおっしゃった。
世界で初め...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年06月14日
壮絶。その一言に尽きる。
2022年も6月になり、コロナは今だ危険な病であるが、2020年から2021年にかけての頃の様な徒手空拳で戦わなければならない病ではなくなってきている。かてて加えて、ワクチン接種の効果は大きいだろう。これにより、感染者の発生そのものが大きく抑えられ(とはいえ、感染力の大き...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年05月05日
夏川さんの作品は10作目。
コロナ禍の3波目に、診療と並行して書かれたもの。地方の小さい病院が、周囲の医療機関が殆ど患者を受け入れ無いのに、独力で対応して来た記録的な壮絶な物語。
あとがきに「記録として残す」というよりは、デンマークの作家の「どんな悲しみでも、それを物語に変えるか、それについて物語れ...続きを読む
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