スピノザの診察室

スピノザの診察室

1,870円 (税込)

9pt

現役医師として命と向き合い続けた著者が到達した、「人の幸せ」とは。

380万部のベストセラー『神様のカルテ』を凌駕する、新たな傑作の誕生!

その医師は、最期に希望の灯りをともす。

【あらすじ】雄町哲郎は京都の町中の地域病院で働く内科医である。三十代の後半に差し掛かった時、最愛の妹が若くしてこの世を去り、 一人残された甥の龍之介と暮らすためにその職を得たが、かつては大学病院で数々の難手術を成功させ、将来を嘱望された凄腕医師だった。 哲郎の医師としての力量に惚れ込んでいた大学准教授の花垣は、愛弟子の南茉莉を研修と称して哲郎のもとに送り込むが……。

●著者より 読者の皆さまへメッセージ
医師になって二十年が過ぎました。
その間ずっと見つめてきた人の命の在り方を、私なりに改めて丁寧に描いたのが本作です。
医療が題材ですが「奇跡」は起きません。
腹黒い教授たちの権力闘争もないし、医者が「帰ってこい!」と絶叫しながら心臓マッサージをすることもない。
しかし、奇跡や陰謀や絶叫よりもはるかに大切なことを、書ける限り書き記しました。
今は、先の見えない苦しい時代です。
けれど苦しいからといって、怒声を上げ、拳を振り回せば道が開けるというものでもないでしょう。
少なくとも私の心に残る患者たちは、そして現場を支える心ある医師たちは、困難に対してそういう戦い方を選びませんでした。
彼らの選んだ方法はもっとシンプルなものです。
すなわち、勇気と誇りと優しさを持つこと、そして、どんな時にも希望を忘れないこと。
本書を通じて、そんな人々の姿が少しでも伝われば、これに勝る喜びはありません。
(夏川草介)

●著者プロフィール
夏川草介(なつかわ・そうすけ)
一九七八年大阪府生まれ。信州大学医学部卒業。⻑野県にて地域医療に従事。二〇〇九年『神様のカルテ』で第十回小学館文庫小説賞を受賞しデビュー。同書は二〇一〇年本屋大賞第二位となり、映画化された。他の著書に、世界数十カ国で翻訳された『本を守ろうとする猫の話』、『始まりの木』、コロナ禍の最前線に立つ現役医師である著者が自らの経験をもとに綴り大きな話題となったドキュメント小説『臨床の砦』など。

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  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    水鈴社
  • ページ数
    288ページ
  • 電子版発売日
    2023年10月27日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    3MB

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スピノザの診察室 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    読み易く、知識も専門的でキャラクターもそれぞれイメージしやすい。その割に文章の強度が高いので鼻の奥がツンとすること数回。これほどまでに描ける作者の人間としての深みがそのまま反映された傑作。

    0
    2025年12月03日

    Posted by ブクログ

    医師と哲学の話
    人の生死は人によって捉え方が様々なので難しい題材だが美しく表現されていた

    研究分野、現場問わず
    最前線で働く方々は素晴らしいね

    0
    2025年12月01日

    Posted by ブクログ


    独身なのに亡くなった妹の子どもを引き取り、将来を嘱望されていた大学病院をやめて小さな地域病院へと転職。
    車も持たず自転車で京都の街を往診する。
    治らない病気の人もどうしたら幸せに過ごすことができるのかと考えている主人公の人間性に魅力を感じながら読んだ。

    医療従事者の人、これから目指している人にぜ

    0
    2025年11月30日

    Posted by ブクログ

    まち先生は哲学者のよう。
    私達にできることは、暗闇で凍える隣人に
    外套を掛けてあげること

    以下、気になった言葉

    患者の顔が見えるという事は共感するということ。心にとっては重荷。特に悲しみや苦しみに共感することは注意が必要。度が過ぎると心に器にヒビが。ヒビだけなら涙がこぼれるが、われるとかんたわに

    0
    2025年11月22日

    Posted by ブクログ

    雄町先生と花垣准教授の信頼関係に感動。幸せとは何かを考えるきっかけになるエピソードが心に染みる。京都の有名な甘味がさりげなく紹介されるのがアクセントになり、一気に読めた。続編(エピクロスの処方箋)をはやく読みたくなった。

    0
    2025年11月20日

    Posted by ブクログ

    医療現場がリアルすぎて面白すぎた。その先、早く読みたいです。2人がいい感じすぎてニヤニヤでした。
    京都のお店も場所もそのままあり、今度京都行って聖地巡礼しますww

    0
    2025年11月12日

    Posted by ブクログ

    本作の続編『エピクロスの処方箋』を読みたくて、まずこの作品を読むことに。

    京都の地域病院で働く医師が主人公の物語。

    温かい気持ちになれる作品です。

    亡くなる患者や残された家族が皆とても幸せそうだった。
    人間が(自分自身が)できることには限界があること(それを受け入れること)、そのような世界でも

    0
    2025年11月02日

    Posted by ブクログ

    内視鏡の上手い急性期の先生が、姉の子供を育てるために地域医療の病院へ転職し、そこでの活躍を描く内容。
    急性期も在宅医療も大好きなわたしには心に響くものが多い一冊でした。
    安心を与えられる医療。すてき!

    0
    2025年10月25日

    Posted by ブクログ

    表紙の手触りがいい本です。装画も爽やかな色合いで、自転車に乗る一人の男性が描かれています。裏表紙には美味しそうな和菓子も。京都の文化的な面の裏側に、普通の暮らしがある当たり前のことを感じさせてくれます。

    矢来餅、阿闍梨餅、長五郎餅をこの世で味わうべき3つの食べ物という原田病院の医師、雄町哲郎。通称

    0
    2025年11月06日

    QM

    購入済み

    大学病院で最先端医療をバリバリ勉強して難しい症例をこなすことだけが医師の仕事ではない。雄町先生のように少数の患者と向き合っていく医療っていいなあと感じた。 あと京都のお餅が美味しそう。

    0
    2024年10月10日

スピノザの診察室 の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    水鈴社
  • ページ数
    288ページ
  • 電子版発売日
    2023年10月27日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    3MB

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