勿忘草の咲く町で 安曇野診療記

勿忘草の咲く町で 安曇野診療記

小説・文芸
792円 (税込)

3pt

月岡美琴は、松本市郊外にある梓川病院に勤めて3年目の看護師。風変わりな研修医・桂勝太郎と共に、膵癌を患い、妻子を遺して亡くなった長坂さんを看取り、誤嚥性肺炎で入院中だが「生大根の子糠漬けなら食べられる」という88歳の新村さんのために沢庵を切る(「秋海棠の咲く頃に」))。秋、循環器内科での研修が始まった桂は、肺炎の疑いで緊急搬送された92歳の女性に3時間延命する処置を下す。その判断は老人の延命治療に懐疑的な通称”死神”こと谷崎医師の教えに反していたが、それは連絡を受けた孫が駆けつけるまでの所要時間だった(「ダリア・ダイアリー」)。”口から物が食べられなくなったら、それが人間の寿命である。その常識を変えた夢の医療器具「胃瘻」”の登場、「できることは全部やってほしい」という患者の家族など、地域医療ならではの患者との関わり合いを通じて、月岡と桂は、老人医療とは何か、生きることと死んでいることの差はどこにあるのか、悩みながら進み続ける。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    KADOKAWA
  • 掲載誌・レーベル
    :
    角川文庫
  • タイトル
    :
    勿忘草の咲く町で 安曇野診療記
  • タイトルID
    :
    20043097
  • 電子版発売日
    :
    2022年03月23日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB
  • ドラマ化

    「勿忘草の咲く町で ~安曇野診療記~」

    2026年6月~ NHK BS、NHK BSプレミアム4K
    出演:福本莉子、菅生新樹、土村芳

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勿忘草の咲く町で 安曇野診療記 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    購入済み

    今の医療を切実に語る

    私も同様な病院に勤めているので、高齢者医療の問題点を切実に感じた。そして、一人一人の患者さんに対し悩みながら接していくことの大切さをあらためて感じた。
    作中に出てきた、居酒屋で、何気なく神様のカルテとつながってるのが、読者としては嬉しい。

    #ほのぼの #癒やされる #深い

    0
    2026年09月27日

    Posted by ブクログ

    読みやすくていいお話でした。
    高齢者の医療の中で外せない死。
    私の考えは谷崎先生の考え方に近いけど、
    家族のことを考えると臨機応変になると思う。
    日本の抱える医療の問題は、いずれは私も
    お世話になるかもしれないがなるべく健康を
    目指して行きたい。

    0
    2026年09月19日

    Posted by ブクログ

    向き合わなければいけない、医療現場の現実。

    物語は長野県安曇野市にある梓川病院。
    研修医の桂と看護師の美琴、そして様々な個性を持つ医師たちの奮闘記。
    理想論を述べるなんて考えられない高齢者が大多数の医療現場。
    高齢者の命の灯が消えるまで患者の家族と共に見守っていく。

    高齢者は特に身体機能が覚束ない状態になっていく様をみて家族・親族は、そんな彼らをどんな視点で見ているのだろうか。
    親族のことを病院に任せっきりの人もいれば、最期まで一緒に過ごしたい人。
    私たちは「一体病院に何を求めているのだろう」と考える。

    生きて欲しいと願うか、早くいなくなって欲しいと願うか。
    そんな中で出てくる命の灯が無くなる前の決断に迫る中で巻き起こる様々な感情。
    医療現場にいる彼らはそういった『命』の圧力に押され続けている。
    私たちも人任せにせずに、患者との『命』と向き合っていかなければいけないのではと思います。
    一緒に命を全うするまでサポートすることを。

    つい先日、100歳以上の高齢者が10万人を突破したというニュースがあった。
    100歳になるまで長く生きるには、今の医療の発展があるからこそであり表向きは良いニュースに聞こえてくる。
    だけど実際の現場は理想論を述べるとは程遠く、毎日のように患者の命と向き合っている。

    生きる時間、命を守るために。

    0
    2026年09月17日

    Posted by ブクログ

    長野県の地域医療、高齢者医療がテーマ。舞台となる安曇野の美しい景色と花に関する小ネタがストーリーに色を添える。
    医療に関するテーマは重いが主人公の恋愛がちょっと月並みか。

    2026年NHKでドラマ化。

    0
    2026年09月13日

    Posted by ブクログ

    高齢者医療への対応が否応なしに増えていく時代。

    そこに向き合う
    医療従事者、患者、家族

    それぞれの想いや考えに触れられるお話。

    施せる処置を全て行うことが
    果たして"正解"なのか。

    恋愛要素もあり、色々な側面で楽しめる

    0
    2026年09月11日

    Posted by ブクログ

    地域の小規模病院での高齢者医療の話。最初は花の名前と高齢者医療のありきたりな話かと思いきや、読み進めていくとなんとも奥が深い。
    80歳超える患者たちの看取りのはなし。植物状態なのに、ただ、命をつなぎ留めるだけだけの治療がいいのか考えさせられる。
    「生きるということはそれだけで誰かに背負われているということであり、同時に誰かを背負うことだ」
    「根が切れるということは、背負うものもなく背負われることもなくなるということ」
    根が切れている患者、切れていない患者。
    いつまでも根を元気に張らせるような生き方をしていきたいって思う。

    0
    2026年09月05日

    Posted by ブクログ

    ほんの少し前にスピノザとエピクロスを一気読みしてその後別作者達の本を読んでいたけど、どうにも読み応えが物足りず、夏川さんの文章に浸りたい、、!となりまた夏川作品に戻ってしまった1冊。笑


    やはり情景描写の表現がとにかく深く、初めて聞く言葉がいくつか出てきても、「難しい表現が多くて読みにくい」ではなく、「どんな意味なんだろう」と思わず調べたくなって、一つ一つの文章を丁寧に読みたくなるしその読み応えがとても心地よいし、病みつきになる。

    今回は高齢者医療(看取り)が中心だった。医療作品なので基本的には他の作品と似通っている雰囲気もあるけど、だからこそ夏川作品を読み重ねるうちに医療の現場の過酷さがひしひしと伝わってくる気がする。
    そして本作でも、医療者としての「哲学」について主人公が悩み考える姿が描かれており、医者である夏川さん本人が本当に大切にしているものなんだろうなと言う点が印象的だった。

    高齢患者の看取りを「寿命」と割り切って淡々と進めていく谷崎先生の理論は冷酷なのに論理的で読後強く頭に残っているのが我ながら意外だった。
    ただ、いざ自分が当事者となる場合には、きっとそんな風に割り切れないんだろう、と考えさせられた。

    スピノザ・エピクロスの後に本作を読むのが個人的にはおすすめ。

    0
    2026年09月02日

    Posted by ブクログ

    地方都市郊外の病院に勤務する1年目の研修医の内科診療を通して、80歳超の高齢者の医療が語られる。そこでは患者は,容易に想像できるように,いろいろな,でも似たような経緯・経過で終末を迎えていく。我が国の現状は、死が我々の生活から切り離されて特別なものになっている、という著者の主張がある。これから迎えるであろう親や自分の終末をどうするか,考えるきっかけを与えてくれた。

    九兵衛や本庄病院勤務経験をもつ信濃大学の医師がちらりと現れるという、著者のお遊び,あるいはサービスも見受けられた。

    0
    2026年09月06日

    Posted by ブクログ

    素晴らしい作品。
    高齢者医療がテーマの重めの内容だと思うが、ユーモアや美琴と桂の爽やかなラブストーリーがあるので、読後はなんだか胸がいっぱいになった。
    死は悲しいことかもしれないが、読後、生の一部であり、とても自然なことのように思った。
    悩むことをやめないというのは、真摯に物事に向き合うということかもしれない。
    私も花を飾りたくなりました。

    0
    2026年08月31日

    Posted by ブクログ

    あああ、読み終わってしまったーーー!ずーっとこの世界に浸っていたかったのに。
    テーマとしては老人医療なのに、神様のカルテのイチさんを彷彿させるような研修医の桂と看護師の美琴の、ラブストーリーも入ってくるので、どん底に陥ることなく、しっとり楽しめました。お花の効果も多かったかも?パワーくれるよね、お花って。
    久兵衛は出てくるし、本庄病院も名前だけは出てくるし、いつか、この世界線が出会う日が来たらいいなー。

    0
    2026年08月31日

勿忘草の咲く町で 安曇野診療記 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    KADOKAWA
  • 掲載誌・レーベル
    :
    角川文庫
  • タイトル
    :
    勿忘草の咲く町で 安曇野診療記
  • タイトルID
    :
    20043097
  • 電子版発売日
    :
    2022年03月23日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB
  • ドラマ化

    「勿忘草の咲く町で ~安曇野診療記~」

    2026年6月~ NHK BS、NHK BSプレミアム4K
    出演:福本莉子、菅生新樹、土村芳

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