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Posted by ブクログ
恋愛描写、会話の機微がきっと原文には豊かに取り入れられてるだろうに、翻訳の仕方が全然汲み取った感じがしなくて、変にむず痒くなる文章に何度も途中で諦めそうになった。翻訳者のニュアンス解釈どうなってるんだと思ってしまった。
さておき、内容としては、そこもまた「そんな瞬時に情熱的になる、、親子の遺伝子やなあ」と終始俯瞰してしまう部分もあり、と同時に人生を振り返る系の物語はとても好み。訳文への違和感のせいで?おかげで?心を持ってかれすぎずに読めたのはある意味良かったと思う。自分の今の心持ち的に。
他人との向き合い方を月面に例えていた部分がなんとなく好きでした。
Posted by ブクログ
Call me by your name の続編
「ボロボロに傷付けたのは俺の方、そしてむしろ俺の方が立ち直れていない」
全体の比率として、エリオパパの恋愛の章のボリュームが多く、戸惑いました。やっと最後でエリオが出てきて私の読む気力が急上昇しま
した笑。しかし、パパとミランダとの間にできた息子に「オリバー」(エリオに弟が!!!!!)と名付け、エリオとオリバーの組み合わせだとどうしたって血のつながった子供は授からないのですから、その点でエリオパパの恋愛の章の必要性を感じました。エリオとオリバーはお互いのことを、完全に忘れるでもなく、そのことで頭がいっぱいでもなく、目の前にある恋愛を楽しんだりもしています。
エリオにとってはオリバーとのこと、「大失恋」だったけど、お金持ちのサミュエルに大事に大事にされて、読んでいて少し救われました。なのですが、エリオはふとした瞬間に「やっぱり自分が1番大切な人はあの人」と気づくのですね。そうオリバーも、お互いに。「君の名前で僕を読んで」の最初から、「Find me」のオリバーの章の手前までは、エリオ目線でずっと書かれています。なのでエリオだけがオリバーを懐かしんでいるとどうしても感じます。ですが、オリバーの章ではオリバーもまたエリオのことをどれだけ好きだったか、ということがわかります。あの映画を観れば「あの二人がまたいつか出会ってほしい」とほとんどの方が思われたと思います。永久に別れたままなんで絶対嫌だと。ラストはとても素敵な終わり方になっています。私はこの結末に本当に救われたし、心から読んで良かったと思いました。映画を観た方にはぜひ読んでいただきたいです。
Posted by ブクログ
相変わらずほろ苦いけれど爽やかな物語だ。お父さんとミランダのくだりは少し冗長だったかなと感じたが、読んで数日経つと、あとからじわじわ旨みのようなものが湧き上がってくる。
この人とはお互いに深いところで分かり合える、と思える相手とはいつ出会えるんだろうか。出会えたとしても、人生を共にすることは出来るんだろうか。
自分は昔、自分の価値観とこの人の価値観は同じだ!とびびっとくる人に出会ったことが一度あるけれど、片想いで終わってしまった。相手も少なからずそう感じていたんじゃ?とも思ったけれど、自分にすでに相手がいたのでどうしようもなかった。
前作で、エリオがオリヴァーに会いに行く前に、エリオが出会っていたミシェルという存在。普通の恋愛小説だと、当て馬的な登場人物になってしまうのに、そうはさせないミシェルの背景描写に唸った。そして、エリオとの年齢差から、ともすれば父性的なものが大きくなりそうなのに、恋人としてのエロスがしっかりあり、エリオに彼が忘れていた情熱を思い出させるきっかけになる。ミシェルがしっかりした恋人として描かれているからこそ、そこからオリヴァーに帰ることに、説得力が出てくる。つまり、エリオにとっての唯一はオリヴァーだったということに。
この小説に出てくる人物たちは、世間の夫婦とは恋人とはどうあるべきかということに悩みはするけれど、それでも自分の欲望に素直に従い、自分にとっての唯一を求めていく。
しかし、その唯一と出会ってさらに人生を共にするには、きっとそれを探す時間や、唯一とずっと共にあるために経験値を積まないといけないのだ。だから、エリオの父親もミランダに出会うのに時間がかかったし、エリオとオリヴァーも結局20年もかけなきゃいけなかった。
この物語のいいところは、唯一に出会うまでの時間を、全肯定も全否定もしないところだ。ただ、そうあった自分、無色だけれどその時間を過ごした自分達がいると描写する。
この空白の時間があるから、2人の関係性を殊更素直に受け取ることができる。自分が生きるこの世界でも、こんなふうに自分の魂と呼応する相手が見つかるのかもしれないと、希望を抱かせてくれるのだ。
今の自分、夫と子供のいる自分も、素敵だと思う。でも今後数十年経ったときに、もしかしたらびびっと来る人にまた出会えるんだろうか?それはそれで素敵な話だと思うし、生きるのが楽しくなってくる。
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小説・文芸
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