ディディの傘

ディディの傘

死と破壊、そして革命。
人々は今日をどのように記憶するのか。

「セウォル号沈没事故」「キャンドル革命」という韓国で起きた社会的激変を背景に、人が人として生きることの意味を問う最新作。

多くの人命を奪った「セウォル号沈没事故」、現職大統領を罷免に追い込んだ「キャンドル革命」という社会的激変を背景にした連作小説。

孤立し、閉塞感が強まる日常の中で、人はいかに連帯し、突破していくのか?
行く先に真の〈革命〉はもたらされるのか?
私たちが望む未来とは?
——人は誰もが唯一無二の存在という事実をあらためて突きつけていく。

デビューから15年。たくさんの読者を獲得すると同時に、文壇の確固たる支持を受け、名実ともに韓国を代表する作家となったファン・ジョンウンが放つ、衝撃の最新作。「d」と「何も言う必要がない」の2作品を収録。

2019年〈小説家50人が選ぶ“今年の小説”〉第1位に選出。
5・18文学賞、第34回萬海文学賞受賞作。

【目次】
・d
・何も言う必要がない
・あとがき
・日本の読者のみなさんへ
・訳者解説

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  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 海外文学
  • 出版社
    亜紀書房
  • ページ数
    288ページ
  • 電子版発売日
    2020年12月04日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    2MB

閲覧環境

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ディディの傘 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    「「有事の際」という言葉は、非常なことが起きるときという意味だが、非常なことはいつも、日常の中に兆しを見せているんだとパク・チョベは言った。突然‥というものは、本当はそんなに突然ではないという話」d

    登場人物や物語の流れが独特なリズムがあって油断していると見失いそうになってしまうのだが、註釈や時代

    0
    2024年10月31日

    Posted by ブクログ

    「野蛮なアリスさん」「誰でもない」が大っ好きで今か今かと邦訳を待ち続けていた本作。読んでみると、これまでの作品と明らかにテイストが違う。テイスト?って言うのは適当じゃないか。例えば短編集の「誰でもない」は物語が太巻きだとすると最も米と具が詰まってておいしいところを、痛烈で切実なセンスで盛り付けてくれ

    0
    2020年10月02日

    Posted by ブクログ

    韓国の小説である。2篇の別々の小説が掲載されている。dはタイトル通りのdとddの話であり、傘の貸し借りをするところからタイトルがとられている。韓国の状態を如実に感じることができる。「何も言う必要がない」は、女性二人の話である。そこには大学でのデモやその後のデモの参加が描かれているが基本的には女性が韓

    0
    2025年11月09日

    Posted by ブクログ

    斉藤美奈子さんの著作を読んで、これは絶対に読まないといけないやつだ、と思った本。
    「d」と「何もいう必要はない」の2作品収録。

    0
    2025年07月15日

    Posted by ブクログ

    この小説に描かれている圧倒的な絶望感、閉塞感、人々の怒りは一体どこからくるのだろう…とずっと思いながら読んでいた。韓国に生きる登場人物のこの揺れ動く心情を、そのまま自分のことのように実感するには、私の知識が不足しているのが口惜しい。
    訳者解説にある「現実は混沌としており、激しく変動する。そして正しさ

    0
    2021年03月30日

    Posted by ブクログ

    2021 #3

    私の知らない韓国を知った
    とても丁寧に翻訳されているのが伝わってきて
    日本語で読ませてもらってありがたかった
    日本の読者へのメッセージと訳者解説まで
    おいおい泣きながら読んだ


    ---メモ---


    P192 彼はキム・ソリに大人であれと要求したが、彼自身もキム・ソリに対しては大

    0
    2021年01月23日

    Posted by ブクログ

    "まっ昼間から、恨めしくて、恥ずかしくて、涙が出たよ。そのとき私、たいがい驚いて、気がついたのさ、私が泣いてる、恥ずかしいのがわかるんだ、ああ生きてるなあと。そしたらこんどはそれが嬉しくて、涙が出て出てきりがなくて。生きなくちゃ、せっかくここまで生きたんだから最後まで生きてみようって確かに

    0
    2020年12月20日

    Posted by ブクログ

    個人は個人で様々な考えや思い、問題を抱えて生きてる。
    それは大切な人を亡くしたことだったり、両親との隔たりだったり、性差、同性愛だったり、過去の運動や争いだったり。

    そういうものを胸に抱く個人にも、世の中の大きな流れは影響を与え、またその個人が、各々の抱えたものを持ち寄ってより大きな流れに響きあい

    0
    2020年11月04日

    Posted by ブクログ

    「d」と「何も言う必要がない」という2つの中編小説からなる。それぞれ独立はしているが、根底ではつながりあっている。
    これについては「あとがき」等で触れられている。

    「d」は「ディディの傘」という短編小説がもとで、その後幾度かの加筆、改変を経て本書に収録。
    「何も言う必要がない」は「d」執筆後に、筆

    0
    2020年09月29日

    Posted by ブクログ

    イ・ウンピョン大尉帰順事件
    父親の話→虚像のアテネ: ベルリン、東京、ソウルの記憶と空間→国体概念→EoE
    大人になるきっかけ 羞恥心。侮辱。
    『スカイ・クロラ』 その「待つこと」の中の死
    「常識」
    催涙弾の匂い
    悪女OUT 左派リベラルのミソジニーよねぇ…
    「平和的」デモ
    熱を持つ真空(管)

    0
    2023年04月21日

ディディの傘 の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 海外文学
  • 出版社
    亜紀書房
  • ページ数
    288ページ
  • 電子版発売日
    2020年12月04日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    2MB

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  • 【閲覧できる環境】
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