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ユーザーレビュー 消失の惑星【ほし】 ジュリアフィリップス / 井上里 最後の二章はもう夢中で読んで、読み終わってから、大きな大きなため息が出た… 読みながら、映画「ウインドリバー」のことを思い出していた。 本作もウインドリバーも、先住民がどんな思いで生きてきたか、垣間見ることができる。 ああ、でも、あまりに感情が揺さぶられ、いろんな感情が浮かんで来ては、また別の感...続きを読む情に上書きされ、とても感想を書ききれない。 先住民だから、白人だから、同性愛者だから、地元の人じゃないから、若いから、女性だから、病気だから、母子家庭だから、子供がいるから、いろんなレッテルを貼られてそれぞれが苦しんで、何かを失っている。 これはカムチャツカ半島に限らず、地球上で広く起きてることだから、消失の惑星というタイトルなんだろうな。 やっぱり感想は書ききれない。でもこんなふうに強く感情が揺さぶられたことを絶対に覚えておきたい。 Posted by ブクログ 消失の惑星【ほし】 ジュリアフィリップス / 井上里 2人の少女の失踪をきっかけにカムチャッカ半島に住む女性たちの虚しさや悲しみが11カ月に渡って語られる。カムチャッカ半島には本土との陸路はなく、島を出るには飛行機か船という閉鎖的な空間。そして女性の立場の弱さや先住民に対する差別的意識もあり登場する女性たちの生きづらさが伝わる。これから先生活がましにな...続きを読むることはないと確信しながらも、生きていかなくてはならない人々。最後の章では少女たちが助かったとも取れるし、読み手に任せているところが良かった。リリヤが自分から失踪したのでなければ、心が救われる人もいるとおもう。 Posted by ブクログ 消失の惑星【ほし】 ジュリアフィリップス / 井上里 カムチャツカ半島で起きた幼い姉妹の失踪事件。そこから波紋が広がっていくように周囲の女性たちの暮らしが描かれる。みんな何かを消失していて、でも何を失ったのか分からないままずっと何かを探しているよう。日常の中に溶け込んだ悲しみと刺すような痛みが淡々と描かれていて、それが美しいほど涙が出てくる。5月と6月...続きを読むは読んでて特につらかった。2月も。9月と12月は描写がとても美しいと思った。 スラブ系と先住民の間にある不信感、偏見。偉大だったソ連時代を懐かしむ声。社会に根強く残る腐敗。都会と村の格差。少しずつ、何かを削り取られる女たち。これらが何気なく、でもきちんと織り込まれていて、あとがきを読むと、筆者が被害者の描き方にも慎重な姿勢を取っていることも分かる。大陸の孤島、すぐに何かを見失ってしまうような半島にいつか行ってみたい。 Posted by ブクログ 消失の惑星【ほし】 ジュリアフィリップス / 井上里 読んでるうちにどんどん息苦しくなって一回本を閉じてしまった。女性としての自分に突き刺ささりすぎる内容だった。ラストについては、色んなサイトのレビューを読んで、人によって解釈が違うんだと驚いた。自分と同じ解釈の人もいたけど、まったく違う解釈もあって面白い。 二月のレヴミーラの話が個人的に一番刺さる話だ...続きを読むった。夫が愛しくなった。 Posted by ブクログ 消失の惑星【ほし】 ジュリアフィリップス / 井上里 女性にお勧め 二人の姉妹の誘拐事件から始まるオムニバス形式の物語。 性差別や人種差別、都会と田舎の隔たりなど、誰もが少なからず感じたことのある差別意識や劣等感を 描いた作品です。 友人の勧めで読み始めました。 とても面白いのですがどこか暗く重たい雰囲気でなかなか読み進められませんでしたが、大変面白かったです。 しそ ジュリアフィリップスのレビューをもっと見る