Posted by ブクログ
2020年10月06日
『告白』に並ぶ名作。
誰もが少なからず、現在の倫理観では良くないとされる物に対する憧れを抱いたことがあると思うけど、「死」への、というか「死を知っている」ことへの憧れは自分も感じたことがあったので、初めからすごく引き込まれた。
個人的に湊かなえの良さというのは、無闇に登場人物を増やさず、限られた人物...続きを読む間の中で精緻な関係性を作り、意外な結末で物語を綺麗で終わらせないことにあると思っているが、これはまさにそんな作品。
この作品を読み終えた方々ならわかって頂けると思うけれど、読んだ後に自分のこれまでの人生を必ず振り返りたくなる。