集英社文庫の検索結果
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文明の衝突
世界はどこへ向かうのか。多発する民族紛争と文明間の軋轢の本質とは何か。世界を西欧・中国・日本・イスラム・ヒンドゥー・スラブ・ラテンアメリカ・アフリカの八つの文明に分けて、様々な紛争を、異文化間の衝突と捉えた衝撃的仮説。西欧への挑戦を続ける「儒教―イスラム・コネクション」は核拡散の深刻な危機を招くのか? どちら側にも入れない日本は・・・。主要な文明圏の政治的・経済的・人口統計的データを示しながら、世界的な国際政治・戦略学者の著者が21世紀の国際情勢を鋭く予見! -
サマーゴースト
夏の間、郊外の飛行場跡地で線香花火を灯すと、自殺した女の幽霊“サマーゴースト”が現れるという。そんな都市伝説を聞いた高校3年の友也は、自殺系サイトで知り合った高校生の涼とあおいとともに、その幽霊に会いに行く。彼らは幽霊に「死ぬって、どんな気持ちですか?」と聞いてみたかった。それを聞くべき理由があったから。しかし、彼女からは衝撃の事実を聞かされ…。10代からイラストレーターとして活動し、近年はアニメ、作詞、小説、漫画、と多彩なクリエイティビティを展開する俊英・loundraw。その初監督の劇場アニメーションを、脚本を担当した乙一がノベライズした少し不思議な夏の青春長編! -
存在の耐えられない軽さ
舞台は東西冷戦下のチェコスロバキア。「プラハの春」と呼ばれる1968年に実現した束の間自由主義体制とその後のソビエト連邦の侵攻、「正常化」という名の大弾圧という歴史的な政治状況下で、苦悩する恋人たち。不思議な三角関係など、四人の男女のかぎりない愛と転落を、美しく描きだす哲学的恋愛小説。チェコ出身の作家ミラン・クンデラの代表作にして世界的ベストセラー。原著は1985年に刊行され、1988年にフィリップ・カウフマン監督、主人公トマシュにダニエル・デイ=ルイス、テレーザにジュリエット・ビノシュを起用して映画化されたことでも広く知られている。 -
コーリング・ユー
海洋研究所に勤めるイーサンと飼育委員のノアのもとに、世界環境を救う貴重なキャニスターを、シャチを訓練して海底から回収して欲しいという依頼が舞い込んだ。間もなくシャチが到着。イーサンはセブンと名付けられたそのシャチが他動物と言語によるコミュニケーションが出来ることに気づく。しかしここに来る前、セブンは従姉のエルと共に捕獲された経験があった。ある日、セブンはエルが苦境にあることを知り不調に陥る。イーサンは、苦心の末にその原因を突き止め、ミッション終了後にシャチたちを海に帰すことを決意するが…。シャチと人間の愛と絆を描く感動の海洋冒険小説! 小説すばる新人賞受賞作!! -
幼な子の聖戦
東京で挫折、信じかけた新興宗教にも失望した史郎は、故郷に戻り村議となり、人妻との逢瀬を楽しんでいた。幼なじみの仁吾が村長選に立候補すると、改革の理想を語る彼への応援を約束。が、県議から人妻の件で決定的な弱みを握られ、仁吾落選のための不正工作に加担。心を引き裂かれた史郎の、破壊的衝動を描く「幼な子の聖戦」(第162回芥川賞候補作)。ビルの窓拭きを専門にする会社に転職した小春は、仲間同士で命を預けて仕事をする緊張感にのめり込んでいる。ある日、ビル内の盗難事件が原因で責任者を下ろされてしまった権田にひそかに憧れていた小春は、思い切って彼を焼き鳥に誘うが……「天空の絵描きたち」。話題の2編を収録。 -
【電子特別版】みちづれの猫
帰省するのはいつぶりだろう。大学進学を機に上京して十四年、忙しさにかまけて実家から足が遠のいていた私は、新幹線で金沢に向かっていた。まもなく旅立つであろうミャアを見送るために(「ミャアの通り道」)。離婚以来、自暴自棄の生活を送っていた女性の家のベランダに現れた茶トラが、生活を思わぬ方向へ変えてゆき……(「運河沿いの使わしめ」)――肉親を亡くした時、家庭のある男を愛した時、離婚して傷ついた時…… ふり返れば、いつもかたわらに猫がいた。人生の様々な場面で猫に救われてきた女性たちの心洗われる七つの物語。「犬を亡くした私を救ってくれたのは猫でした」――著者インタビューも収録! -
地面師たち
辻本拓海は大物地面師・ハリソン山中と出会い、彼のもとで不動産詐欺を行っていた。メンバーは元司法書士の後藤、土地の情報を集める図面師の竹下、土地所有者の「なりすまし役」を手配する麗子の五人。彼らはハリソンの提案で泉岳寺駅至近にある市場価格100億円という広大な土地に狙いをつける。一方、定年が迫った刑事の辰は、かつて逮捕したが不起訴に終わったハリソン山中を独自に追っていた――。次々と明らかになる地面師たちの素顔、未だかつてない綱渡りの取引、難航する辰の捜査。それぞれの思惑が交錯した末に待ちうけていた結末とは? 実在の事件をモチーフに描いた新時代のクライムノベル。 -
にじいろガーデン
三十代半ばの高橋泉は、別居を続ける夫との行き詰った関係に苦しんでいた。仕事帰りのある日、泉は駅のホームで女子高生の島原千代子と出会う。千代子は自由な生き方を認めない両親との関係に悩み、命を絶とうとしていた。心の痛みを分かち合ううち、ふたりは恋に落ちる。お互いをかけがえのない存在だと気づいたふたりは、泉の一人息子を連れて、星がきれいな山里「マチュピチュ村」へと駆け落ち。やがて千代子は、泉と出会う前に関係を持った男性との間の子どもを出産。長女が加わり一家は四人に。ゲストハウス開業、念願の結婚式とハネムーンツアー、千代子の闘病、そして……。喜びと悲しみに彩られた十六年間の軌跡を辿る、新たな家族小説の誕生。 -
読書は格闘技
「読書は格闘技」という考え方に立つと、「良書」の定義も変わってくる。普通、良書というと、書いてあることが正しいものであり、正しい考え方であると思われる。しかしながら、書いてあることに賛成できなくても、それが批判するに値するほど、一つの立場として主張、根拠が伴っていれば、それは良書と言える。私は筋金入りの資本主義者であるが、そうした立場からしてもマルクスは読むに値する「良書」と言えるのだ──心をつかむ、組織論、グローバリゼーション、時間管理術、どこに住むか、才能、マーケティング、未来、正義、国語教育の文学等々、今を生き抜くために知っておくべきテーマについて、立場の異なる「良書」を能動的に読み、自らの考えを新たに形成していく。格闘技としての読書体験を通じた、実践的な力が身に付く読書術とは何か。各テーマにおける必読の推奨ブックリストも収録。 -
じごくゆきっ
なにから逃げるの? どこに行くの? わたしをひとりにしないでねっ。『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』の後日談を含む全7編を収録。青春・SF・家族ドラマ……。読了後、世界は動き始める。想像力の可能性を信じる、桜庭一樹10年間の軌跡。かわいいかわいい由美子ちゃんセンセ。こどもみたいな、ばかな大人。みんなの愛玩動物。そんな由美子ちゃんの一言で、わたしと彼女は、退屈な放課後から逃げ出した。(「じごくゆきっ」)。とある田舎町に暮らす、二人の中学生――虚弱な矢井田賢一と、巨漢の田中紗沙羅。紗沙羅の電話口からは、いつも何かを咀嚼する大きくて鈍い音が聞こえてくる。醜さを求める女子の奥底に眠る秘密とは。(「脂肪遊戯」)。 -
憲法なんて知らないよ
憲法は国の性格を決める。やさしい国、強い国。卑屈な国やケンカ好きな国。この憲法のもとで70年以上も、日本はケンカをしない穏やかな国だった。そのせいでぼくたちは損をしたか得をしたか。今、憲法を論じよう。その土台として、自分たちのふだんの言葉に書き直したのが、この新訳憲法。自分の目で見て、自分の頭で考えよう。それが自分たちの未来につながるのだから。付録として日本国憲法全文とその英訳も収録。 -
星の王子さま
サハラ沙漠の真っ只中に不時着した飛行士の前に、不思議な金髪の少年が現れ「ヒツジの絵を描いて……」とねだる。少年の話から彼の存在の神秘が次第に明らかになる。一本のバラの花との諍いから、住んでいた小惑星B612を去った王子さまはいくつもの星を巡った後、地球に降り立ったのだ。王子さまの語るエピソードには沙漠の地下に眠る水のように、命の源が隠されている。肝心なことは目では見えない。心で探さないとだめなのだ……。生きる意味を問いかける永遠の名作を池澤夏樹による瑞々しい新訳でお届けします。原典の世界観を忠実に再現した横組みの本文。電子化に際し、挿絵は原典の彩色に復原しました。手のひらの中で、サンテグジュペリの描いた世界が鮮やかによみがえります。 -
無戸籍の日本人
無戸籍の日本人、1万人以上。「偽装ランドセル」で通学しているふりをしていた冬美。生まれて以来、「家」というものに住んだことがない明。身分証明書無しでも就ける仕事を掛け持ちしてきたヒロミ。あまりに過酷で不条理な無戸籍者の現実。なぜ無戸籍になるのか? なぜこの状況は改善されないのか? 制度上は「存在しない」彼らに光を当て、この国が抱える歪みに迫る衝撃のノンフィクション。 -
エンジェルフライト 国際霊柩送還士
【第10回開高健ノンフィクション賞受賞作】異境の地で亡くなった人は一体どうなるのか――。国境を越えて遺体を故国へ送り届ける仕事が存在する。どんな姿でもいいから一目だけでも最後に会いたいと願う遺族に寄り添い、一刻も早く綺麗な遺体を送り届けたいと奔走する“国際霊柩送還士”。彼らを追い、愛する人を亡くすことの悲しみや、死のあり方を真正面から見つめる異色の感動作。(解説・石井光太) -
【電子特別版】オーパ!
【オリジナル写真満載!】何かの事情があって野外へ出られない人、海外へいけない人、鳥獣虫魚の話の好きな人、人間や議論に絶望した人、雨の日の釣師……すべて書斎にいるときの私に似た人たちのために。──開高健は本書巻頭にそう書いた。南米の大河アマゾンの釣魚・冒険・文明論ノンフィクション。稀代の文章家の猛烈な表現力で記されたこの伝説の旅は、その驚き(オーパ!)の豊かさ、深さ、面白さで、また、その文明論の射程で、いまだ他の追随を許さない。追うのは巨大魚ピラルクー、肉食魚ピラニア、黄金のドラド、名魚トクナレ……。旅程はアマゾン河口の街・ベレン、冒険の基地・サンタレン、大湿原の入口・クイヤバ、砂漠の人工都市・ブラジリア……。その美、その食、その壮大。心躍る紀行文学の古典がオリジナル写真満載の電子特別版で登場。 -
船乗りクプクプの冒険
宿題、勉強ああ嫌だ……机にむかうフリをしながら現実逃避のためにページを繰った少年は、いつの間にか物語の主人公として大海原にこぎだすはめに。そこは奇妙でハチャメチャな別世界。元の世界に戻るためには、物語の中を逃げ続ける作者を捕まえなければ! 退屈な日常をがらりと変える豊かな空想の世界。大人から子どもまで、読み始めたらとまらない奇想天外なファンタジー。 -
私の幸福論 宇野千代人生座談
四度の離婚、二度の破産、大病・・・・・・。波乱に満ちた人生にあっても、自分を不幸だと思ったことは一度もない。なぜなら、人は心の持ちようで誰でも幸福になれるから。他人から見たら悲惨な境遇に見えても、幸せはどこにでもあり、どんなところからでも探し出せる。そして幸福は幸福を呼び、その幸せは伝染する。人間には無限の能力があるけれども、それは天与のものではなく自分でつくるもの。仕事とは毎日毎日続けることが大事。そしておしゃれ上手は生き方上手、美人になるかならないかはあなた次第! 女性は全生涯が結婚適齢期・・・・・・など、95歳の宇野千代が綴った幸福論の集大成! -
私の作ったお惣菜
若い頃、お弁当屋さんをやりたかったほどの料理好きだった宇野千代が愛した家庭料理を、人生の思い出とともに紹介。故郷・山口県岩国の何段にも具を重ねた豪華な「岩国鮨」や、鶏肉と野菜たっぷりの「大平」など、母の思い出と共に語られる郷土料理の数々は、読む者の五感を刺激すること間違いなし。「旨い上にも旨く」という飽くなき探究心で、既存の形式にとらわれない自由な創意工夫をする宇野千代流の極意、さらに料理にまつわる家族や友人との温かなエピソードを織り交ぜ、豊富な写真とともに綴る、レシピ集でありながら自伝的エッセイとしても読める一冊! -
料理家 村上祥子式 78歳のひとり暮らし
多くの読者に愛された大人気エッセイが、文字が大きいカラーページ満載の文庫版になって登場! ちゃんと食べる! 好きなことをする! シニアのひとり暮らしと元気の秘訣・簡単レシピ。疲れて何もできない。シニア、ひとりの食事は面倒。物も捨てられない・・・・・・。そんな悩みとは無縁なのが、84歳(文庫版刊行時)の料理研究家 村上祥子さん。現役で働き、おしゃれを楽しみ、毎日を軽やかに生きる。その秘訣は、ちゃんと食べること。料理も、服も、住まいもシンプル。だけど、中身は驚くほど豊か。衣食住全てに通じる村上流の哲学を紹介する。自伝を兼ねたカラーページ満載の料理エッセイ。 -
パッキパキ北京
コロナ禍の北京で単身赴任中の夫から、一緒に暮らそうと乞われた菖蒲(アヤメ)。愛犬ペイペイを携えしぶしぶ中国に渡るが、「人生エンジョイ勢」を極めるこの女はタダじゃ絶対に転ばない。過酷な隔離期間も難なくクリアし、現地の高級料理から超絶ローカルフードまで食べまくり、極寒のなか新春お祭り騒ぎ「春節」を堪能する。街のカオスすぎる交通事情の把握や、北京っ子たちの生態調査も欠かさない。これぞ、貪欲駐妻ライフ! 北京を誰よりもフラットに「視察」する菖蒲がたどり着く境地とは? 一気読み必至の「痛快フィールドワーク小説」!――「味わい尽くしてやる、この都市のギラつきのすべてを」 -
父ではありませんが 第三者として考える
子どものいないあなたにはわからないと言われるけれど・・・・・・。世の中に溢れる育児論は「親であること」を前提とした肯定的な物語に偏っている。が、筆者はあえて「ではない」立場から社会の歪みを考察する。社会において女性ばかりが結婚や出産の有無を問われる不均衡な構造、男性がそのプレッシャーから無意識に免除されている現状を、当事者でないから発言を控えるのではなく、「ではない」側からの視点を提示。「父親とは・・・」「母親とは・・・」「子育てとは・・・」。大きな主語で語られ、世の中で幅を利かせる「普通の家族」をめぐる言説への違和感を「父ではない」ライターが遠巻きに考えた一冊。 -
イタリア暮らし
イタリアにわたり40年余り。ミラノ、ヴェネツィア、リグリア州の港町、船で巡った島々・・・・・・。暮らしながら観てきた、イタリアの日常の情景。コロナ禍でも人への思いやりを大切にし、いつもの暮らしを守ろうとしてきた。それは、中世から疫病と戦い公衆衛生の礎を築いてきた、半島に生きる人々の品格なのかもしれない。近寄って、離れて。普通の生活には、たくさんの物語がある。それらをひとつずつ丹念に観て、淡々と伝えていく。常に新たな切り口でイタリアと対峙してきた内田洋子が、2016~2022年、新聞・雑誌・ウェブに寄稿した文章から厳選したエッセイ集。ふだん着姿のイタリアが、ここにある。