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大学生のゆきなの前に、長く会っていなかった兄がいきなり現れた。女性と料理と本を愛し、奔放に振舞う兄に惑わされつつ、ゆきなは日常として受け入れていく。いつまでもいつまでも幸せな日々が続くと思えたが…。ゆきなはやがて、兄が長く不在だった理由を思い出す。人生は痛みと喪失に満ちていた。生きるとは、なんと愚かで、なんと尊いのか。そのことを丁寧に描いた、やさしく強い物語。
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Posted by ブクログ
様々な文学作品とともに語られる、幽霊のお兄ちゃんが作る美味しい料理、それから恋。全体的に優しい雰囲気が漂いながらも、喪失の痛みが散りばめられています。お兄ちゃんがいかにゆきなのことを大切に思っているのか、さりげない会話の中でもよくわかります。ずっと続いてほしい日常、でもそれにはいずれ終わりがくる。し...続きを読むかしそれは悲しいものではなく、むしろ温かく優しく穏やかなものでした。
今まで何回も読み返しているお気に入りの本。料理や本が話に出てくるからでもあるが、人の気持ちや考えを感じることができるから何回も読み返してしまう。兄弟って良いなと強く感じました!
解説の最後にある通り、「食べること、恋をすること、本を読むこと――生きることへの愛情がたっぷり詰まった」作品でした。 人は間違いを犯すし、嘘もつく。誰かを傷付けたり、傷つけられたりする。愛されて幸せを感じるし、美味しいのも幸せだ。そんな人間の素の部分に心を揺さぶられる。
もう一度読みたいと思った本(実際2、3回読んだ) 内容や設定は複雑なのに、登場人物たちの会話はすごくシンプルで淡々としてた 読みやすかったです 章ごとにある料理の挿絵も素敵でした
いくつもの良さが相まってとてもよかった。 小説を軸にしている良さ、おいしそうな食事を基点とした兄弟の会話、主人公の後悔と心境の変化。 何がどうよかったのかわからない。けれど、心にさざ波立つ、良い作品だった。
文学史が絡み合いながら物語が進んでいく様子が、何とも斬新で美しかった。最初は単なるSFかと思ったが、読み進めていくうちに、兄弟愛、恋愛、親子愛、友情などの様々な愛の形を感じた。また、ゆきなとお兄ちゃんの日常がたまらなく愛おしく切なかった。
すごく読んでいてほっこりするお話で、出てくるお兄ちゃんがつくる料理がとてもおいしそうに描写されているのが印象的であった。 この本で初めて橋本紡さんの本を読んでから、とても橋本紡さんの本が好きになりました。
展開のグラデーションが上手な気がした。 久しぶりに読み返してみて、悲しい展開があったことだけなんとなく覚えていて、まあ最初からいつかは、というのがわかるんだけれども。もどかしい気持ちは抱えつつ読み進めていくと気持ちが上がったり下がったり上手く緩急がつけられているようで私はまんまと?物語の世界にハマ...続きを読むっていた気がした。そんな感じで後半は読む手を止められずに勿論泣きながら、読み切った。 やはり一度読んでからも置いておいて良かったなと思った。言葉遣いが綺麗な、本当だったら少し違和感があるこれが好み。
ほっこりする恋愛小説って感じだった。 兄と妹のやり取りが、とっても愛らしくて幸せな本を読みたい時におすすめの本。
野暮ったい感想もあるかもだが、おっちゃんにはスッと入り込んできた作品。 いいじゃないの、仲良し兄妹。 ツラは不細工でも、ハートはイケメンで有りたい、おっちゃんも精進します。 橋本 紡さんの、他の作品も探して見たくなりました。良かったら、推しの二人目になるかも?
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