日高敏隆の作品一覧
「日高敏隆」の「生きものの世界への疑問」「カエルの目だま」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「日高敏隆」の「生きものの世界への疑問」「カエルの目だま」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
生物や生物学に興味を持つ一歩としておすすめの必読書。
動物行動学という領域を開拓し、ノーベル生理学医学賞を受賞したコンラート・ローレンツ氏による動物行動学入門書。「動物たちへの分懣」という生き物への愚痴から入る。しかし、本書の根底にあるのは生き物たちの営みの美しさと深い愛情(そしてローレンツ氏の良い意味での異常性)。
「永遠の変わらぬ友」で登場するコクマルガラスの生態はとても深淵で「人間っぽさ」があるが、それは擬人化ではなくコクマルガラスの生態こそ生き物らしさであり、「人間っぽさ」は「生き物らしさ」であると感じさせる。
原書のタイトルは「Er redete mit Vögeln, Fische
Posted by ブクログ
・利己的遺伝子説。調べてみたい。
・知らなかったこと:
『人間の場合もお尻は女の性的信号になっているが、直立して互いに向きあって話をするようになると、後ろ向きの性的信号は、思ったほど効果を生まない。これでは困る。前に向けてもきちんと性的信号を発信したい。そこで、なんとかしようとした。
元来、生物はあまり突拍子もないものを使ったりはせず、今あるものをうまく使おうとする。本来お尻が性的信号だったのだから、前を向いたお尻はつくれないか。なにかそれに使えるものはないかというと、おっぱいがあるではないか。「よし、おっぱいをお尻にしてしまえ」ということで、おっぱいをなるべくお尻に近いものに変えてしまっ
Posted by ブクログ
読書録「世界を、こんなふうに見てごらん」5
著者 日高敏隆
出版 集英社文庫
p32より引用
“ 日本はドイツ哲学の流れが強いのか、し
ばしば、人間は真実を追求する存在だといわ
れるが、むしろ真実ではないこと、つまりあ
る種のまぼろしを真実だと思い込む存在だと
いうほうがあたっているのではないか。”
目次より抜粋引用
“「なぜ」をあたため続けよう
人間、この変わったいきもの
宙に浮くすすめ
それは遺伝か学習か
コスタリカを旅して”
動物行動学者である著者による、世界と動
物とその中の一種類としての人間を見つめて
描かれるエッセイ集。同社刊行作文庫版。
目の前の事柄に不思議や
Posted by ブクログ
興味深い本でした。わたしが読んだ本は,1976年発行の単行本。
ずっと前に古本屋から購入して本棚にあったのだけれども,やっと読んでみた。
ローレンツのこの本は,大学で学んだ教育心理学の時に知った著作なので,出会いはずいぶんと古い(40年以上前)。「動物行動学」「比較行動学」という学問を世に知らしめた人といえるかな。有名なひな鳥の刷り込み理論のもとになった実験など,貴重な話を読むことができる。
訳者の日高敏隆氏は,「訳者あとがき」で「ローレンツのこったドイツ語には,かなり頭をかかえたこともある」と書かれているが,翻訳ものにしてはたいへん読みやすくて,ここに取り上げられている動物たちとロー