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舞台は新宿裏通りのバー街。「ルヰ」のバーテンダー仙田を主人公に、彼の前を通り過ぎて行く、いろいろな男と女の哀歓漂う人間模様を描き出す連作。直木賞受賞の表題作をはじめ、「おさせ伝説」「ふたり」「新宿の名人」など8編を収録。
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Posted by ブクログ
「古き良き新宿」という知らない世界の話。かつてバーにはお姉ちゃんがいたらしい。キャバクラとクラブと分化してなかったとか。へーって感じ。
抑制の効いた大人の人情話という感じで好きだった。男に騙されても女に利用されても、きちんと傷ついて泣いて悲しんで、そのうち元気になってまた人生頑張っていくという当たり前の営みが丁寧に描かれている。超然とした傍観者になりがちな狂言回しの仙田が現役のプレイヤーとして女で甘々なしくじりをしてしまうなど、少し意外な方向に展開するのが面白い。例えば『バーレモンハート』みたいな酒場ものを読んでいたつもりが、いつの間にか群像の中を彷徨い歩いており、周りを見回すと仙田ともはぐれてしまっている、というような感覚。自分も飲み屋街をそぞろ歩く一人になってしまって、これからどの店に行こうかと考えているときの懐かしい匂いが鼻の奥に蘇る。
好きだった、読んでよかった。
Posted by ブクログ
半村良といえば「戦国自衛隊」だけど、まずは、1975年直木賞作品。
半村良といえば、SF。若かりし頃、何作か続けて読んだ記憶。「雨やどり」は、夜の新宿を舞台にした艶っぽい人情小説。
新宿のバーでバーテンから人脈を築き、店を持った男仙田を主人公とした連作短編8編。
「おさせ伝説」のみにSFっぽさが仕込まれている。
「雨やどり」が直木賞受賞。
決まった女性を作らなかった仙田が、店を持ちマンションを買い、さてこれからという時に 彼のマンションで雨やどりをしていた女とのあれこれ。
情は深いけど後腐れもない新宿の粋な男の生き方。
夜の新宿のことは、今も昔も知らないけれど、カラオケなるものが世に出る前の世界観なのでしょうか。
ペンネームが、イーデスハンソンからっていうのは、誰かのイタズラみたい。
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