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あの「灰色熊(グリズリー)」のような男になりたい。香坂正次は胸に野心を秘め、海外進出日本企業の非合法活動を担うその男に近づいて行った。彼に認められた正次の前には、血と暴力の支配するアフリカの大地が開けた。その仕事は、砂漠の小さな鉱山を、敵の攻撃から守ることだった――人の世の地獄、野望と絶望を謳いあげた大ロマン。
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Posted by ブクログ
「何なんだこれは!」という衝撃が読後の感想。この本を読まずに今まで生きてきたとは、なんたることか。文庫で上下巻 1,200ページほどだが、文字通り息も付かずに一気読み。解説の佐々木譲は「読むと体重が2キロ減る」と評し、逢坂剛は「ハードボイルド+冒険小説+ビルディングスロマン」と称した。個人的には、こ...続きを読むういうたくさん人が死ぬ小説は嫌いなのだが、そういう卑近な好き嫌いを言う余裕もなく、ガツガツと打ちのめされ続けるだけなのだ。
久しぶりにアクション小説に手をつけました。上巻では冒頭の件がハッキリしないまま(何となく察しはつきますが…)です。下巻に向けてまだ一波乱ある事を期待します。
あの「灰色熊」のような男になりたい。 香坂正次は胸に野心を秘め、 海外進出日本企業の非合法活動を担うその男に近づいて行った。 彼に認められた正次の前には、血と暴力の支配するアフリカの大地が開けた。 その仕事は、砂漠の小さな鉱山を、敵の攻撃から守ることだった― 人の世の地獄、野望と絶望を謳いあげた大ロ...続きを読むマン。 船戸与一氏の作品には魂を揺さぶられます。 人間模様がいくつも重なり、壮大な物語へ昇華されていく過程がダイナミックに展開し上下各700pを超える作品を一機読みさせてくれます。
日本を代表する冒険小説家、船戸与一氏の油の乗り切った頃の一冊。 ちょっととっぴょうしのない描写もあるが、最初から最後まで手に汗握らせる展開はさすが!日本のエンターティメント小説の中で10指には入ると思う。
熱量、情念量、流血量、どれをとっても船戸最高作。厚い、暑い、熱い、篤い!上下巻1200ページ、寝床で読み始め、止まらずに12時間かけて一気読みしたけど、興奮の余りそれから12時間寝られなかった。国益のために自衛隊が派兵されている今、下巻のラスト前の灰色熊の独白は、我々日本人にとってとてつもなく重い。
こんな分厚いのに、あっという間に読破。 表現がクドいのと感じられる部分があるが、 話のテンポが良く、ハラハラドキドキして 面白いこと間違いなし。 頑張れ香坂。
海外進出日本企業のために非合法活動を行う灰色熊(グリズリー)に憧れる主人公 香坂正次がそのメンバーに加わり、北西アフリカ=マグレブに渡る。 思いもよらない裏切り、愛、友情、を経験して正次は変貌していく。 ハラハラドキドキ、一気読みの長編作品。
船戸氏の描く物語の舞台は、異国が多い。しかも、濃密で凝縮しており、映画のような臨場感で迫ってくる。本作でもその筆致は健在であり、読者を西サハラの灼熱の太陽の下に誘ってくれる。 時代は、約30年くらい遡り日本の企業が資源を求めて旺盛に海外に進出している頃の話である。 海外事業所で発生したクライシスを秘...続きを読む密裏に武力解決する伝説の日本人とそれに憧れる若者との邂逅からストーリーは始まり、アフリカ西端の地で傭兵として武力衝突を経験するくだりまでが上巻である。主人公のキャラクターがどんどん変わっていく過程も面白い。
初めて船戸与一さんの作品を読んだ。以前勤めていた会社の女ボスが船戸与一さん大好きと言っていたが、うん、なんだかよくわかる。ハードボイルドすぎる!というか執念深すぎる!倍返しどころじゃない復習劇だわ、これ。
(昔書いた感想を引っ張ってこようシリーズ) ハードボイルドってジャンルはさっぱり読まないんで、これは読んだ唯一無二に近いような。これそれなりにおもしろかったんで、その後もまた読もーと思って、結局さっぱりと手を出してません。うーん。 そんなわけで、最初の方では主人公が「一人前の男になるんだ!そして、そ...続きを読むうなったあかつきには車も今みたいなホンダ・アコードごときじゃなくアルファ・ロメオかポルシェ、ベンツだな…フフフ。そして、やっぱり女も超一級品じゃなくってはな…」とか言ってるのに、こ、こ、これがハードボイルドと言うものなのか!!と超ビックリしました。こんないじましい世界だったのね(笑) でも主人公はその後順調に成長を遂げ、その後はこういったみみちい(失敬)ことは口にしなくなりました。やれやれ。 ラブストーリーも盛り込まれてますけど、相手のシャヒーナちゃんがカッコ良かったなあ!ドキドキした! ラストに向けての怒涛のような流れ、カッコ良かったなー。(なんかちょっと話のテンポが高村思い出すなーとか思ったんだが)
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