集英社文庫の検索結果
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ラブカは静かに弓を持つ
少年時代、チェロ教室の帰りにある事件に遭遇し、以来、深海の悪夢に苛まれながら生きてきた橘樹は、ある日、勤務先の全日本音楽著作権連盟の上司の塩坪から呼び出され、音楽教室への潜入調査を命じられる。目的は著作権法の演奏権を侵害している証拠をつかむこと。橘は身分を偽り、チェロ講師・浅葉桜太郎のもとに通い始める。師と仲間との出会いが、奏でる歓びが、橘の凍っていた心を溶かしだすが、法廷に立つ時間が迫り・・・・・・。第6回未来屋小説大賞、第25回大藪春彦賞受賞、第20回本屋大賞第2位。大反響を巻き起こした、心に響く“スパイ×音楽”長編。文庫版特典スピンオフ短編も収録! -
アフター・サイレンス
高階唯子は警察から依頼され、事件被害者やその家族のカウンセリングを行っている。彼女は様々な傷を抱えたクライエントと向かい合う。夫を殺されたのに自分こそ罰を受けるべきだという妻。誘拐犯をかばい嘘の証言をする少女。心の傷から快復したはずなのに、姉を殺した加害者に復讐した少年……。多くを語らないクライエントが抱える痛みと謎を解決するため、唯子は奔走する。絶望の淵で、人は誰を想い、何を願うのか。そして長い沈黙の後に訪れる、小さいけれど確かな希望――。80万部突破「MOMENT」シリーズ、ドラマ化で話題となった『dele』の著者が贈る、深く胸に響く物語。 -
ばらまき 選挙と裏金
自民党衆院議員が妻の参院選出馬に際し、地元の議員らに現金を自ら配って回った前代未聞の買収事件。その額は100人で計2871万円にのぼる。なぜ、この事件は起きたのか。本当の“巨悪”は誰なのか。広島の地元紙が総力を挙げて「政治とカネ」の取材を続けるうち、買収の資金源とも目される自民党の巨額「裏金」問題へと繋がってゆき…。政権中枢の巨額「裏金」疑惑に広島の地元紙「中國新聞」が切り込んだ渾身の調査報道。『ばらまき 河井夫妻大規模買収事件全記録』の内容に、22年以降の取材の経過を大幅に加筆。買収資金として安倍政権幹部4人が裏金を提供した疑いを示すメモを手がかりに、政権中枢の闇に迫る。巨大な権力の壁にひるまず、真相に迫り続けた取材の裏側を描く執念のノンフィクション!――「事件はまだ終わっていない」 -
恋に焦がれたブルー
靴職人を目指す高校生の歩橙(あゆと)は、同じ学年の青緒(あお)に恋心を寄せている。彼女はいつもボロボロのローファーを履き、友達も作らず、ひとりぼっちで笑顔を見せたことすらない。歩橙はそんな青緒に手作りの靴をプレゼントしようと思い立つ。不器用に、真っ直ぐに、恋する気持ちを靴に込めようとする歩橙。そのひたむきな想いに触れ、青緒も次第に彼に惹かれてゆく。しかし青緒は、彼を愛おしく思う気持ちが身体に痛みを与える不思議な病を発症してしまう。歩橙の言葉が、愛情が、してあげることのすべてが、青緒の身体を焦がすように傷つけ…。切なく胸を焦がす、かけがえのない恋の物語。 -
逆ソクラテス
逆転劇なるか!? カンニングから始まったその作戦は、クラスメイトを巻き込み、思いもよらぬ結末を迎える(逆ソクラテス)。足の速さだけが正義……ではない? 運動音痴の少年は、運動会のリレー選手にくじ引きで選ばれてしまうが(スロウではない)。最後のミニバス大会。五人は、あと一歩のところで、“敵”に負けてしまった。アンハッピー。でも、戦いはまだ続いているかも(アンスポーツマンライク)。など短編全5編の主人公はすべて小学生。デビュー20年目の新境地ともいえる本作は、伊坂幸太郎史上、最高の読後感! 2021年本屋大賞第4位。柴田錬三郎賞受賞作品。 -
ごめん。
学生服専門の洋品店で働く吉本佑理(32歳)は、職場上司の無自覚なセクハラやパワハラに合いつつもなかば諦めも感じていた。ある日、例のごとく「きみ、彼女いないの? 吉本さんを誘ってあげたら」と言う部長に対し「無礼です」と言い切る出入りの配送業者、里村の自然なふるまいが佑理の心に飛び込んできた。その後デートを重ね次第に距離を縮める二人。そして、告白のタイミングでこれまで三、四人と付き合ってきたと言う里村に対し、佑理は今まで彼氏が一度もいなかったことを、勇気を出して告げる。すると里村は何も告げずに去ってしまう。フラれた。失意の佑理に里村から電話が。「ごめん、おれも付き合ったのは中学の時にひとりだけ。いまマンションの下にいるんだ。戻ってもいいかな」(第一話「ひとり道」)。あなたは“その言葉”を一日に何度、口にしますか? 様々なシーンのごめんで登場人物たちが少しずつ繋がってゆく、心温まる連作短編集。 -
火影に咲く
「川というのは無慈悲なものよ。絶えず流れて一時たりとも同じ姿を見せぬのだから」(詩人・梁川星巌×妻・張紅蘭「紅蘭」)/「わしにもいつか、そねーな日が来よるかのう。日なたを歩ける日が」(長州藩士・吉田稔麿×小川亭の若女将・てい「薄ら陽」)/「死んだって、生きてるんだよ。なにひとつなくならない。あたしが、あの人を慕っていたことも、あの人があたしを何より大事にしてくれていたことも」(新選組・沖田総司×労咳病みの老女・布来「呑龍」)――。新選組の沖田総司や土方歳三、吉田松陰門下生の高杉晋作や吉田稔麿、西郷隆盛らとともに戊辰戦争へと突き進む中村半次郎……。幕末の京を駆け抜けた志士たちも喜び、哀しみ、そして誰かを愛し、愛された。激動の歴史の陰にひっそりと咲く“かけがえのない一瞬”を鮮やかに描き出す全6編を収録した短編集。 -
黙殺 報じられない“無頼系独立候補”たちの戦い
落選また落選! 供託金没収! それでもくじけずに再挑戦! 選挙の魔力に取り憑かれた泡沫候補(=無頼系独立候補)たちの「独自の戦い」を追い続けた20年間の記録。第一章では今、日本で最も有名な「無頼系独立候補」、スマイル党総裁・マック赤坂への10年に及ぶ密着取材報告。第二章では公職選挙法の問題、大手メディアの姿勢など、“平等”な選挙が行なわれない理由と、それに対して著者が実践したアイデアを。第三章では2016年東京都知事選挙における「主要3候補以外の18候補」の戦いをレポート。第15回開高健ノンフィクション賞受賞作。 -
オリンピア ナチスの森で
1936年8月、ナチス政権下のベルリンで第11回オリンピックが開催された。ヒトラーが開会を宣言し、ナチスがその威信を賭けて演出した。その大会を撮影し、記録映画の傑作『オリンピア』二部作を生み出した天才レニ・リーフェンシュタール。著者は彼女にインタビューを試みる…。運命の大会に参加した日本選手団をはじめとする多くのアスリートたちの人生をたどる長編ノンフィクションの傑作。 -
インパラの朝 ユーラシア・アフリカ大陸684日
【第7回開高健ノンフィクション賞受賞作】広大なユーラシア大陸を横断し、イスラム圏の国々を越えてアフリカ大陸へ――。絵葉書を売るカンボジアの少女に凜とした生きる意志を感じ、排他的な印象を抱いていたイランで受けた細やかな配慮に戸惑い、ザンビアでは貧富についての議論を交わす。周囲の声に惑わされず、自らの素直な感覚を頼りに47カ国を旅した著者が綴った684日間。 -
悪者見参 ユーゴスラビアサッカー戦記
「世界の悪者」にされNATOの空爆にさらされたユーゴ。ストイコビッチに魅せられた著者が旧ユーゴ全土を歩き、砲撃に身を翻し、劣化ウラン弾の放射能を浴びながらサッカー人脈を駆使して複雑極まるこの地域に住む人々の今を、捉え、感じ、聞き出す。特定の民族側に肩入れすることなく、見たものだけを書き綴る。「絶対的な悪者は生まれない。絶対的な悪者は作られるのだ」。(解説・田中一生) -
A3
【第33回講談社ノンフィクション賞受賞作】判決の日、東京地裁で初めて完全に「壊れている」麻原を見た著者は愕然とする。明らかに異常な裁判に、誰も声をあげようとしない。麻原彰晃とその側近たちを死刑にすることで、すべてを忘れようとしているかのようだ―戦後最凶最悪と言われたオウム事件によって変わってしまった日本。麻原とオウムを探り、日本社会の深層を浮き彫りにする。 -
日本を捨てた男たち フィリピンに生きる「困窮邦人」
【開高健ノンフィクション賞受賞作】常夏の国フィリピンで、困窮生活を送る何百人もの日本人男性がいる。フィリピンクラブで知り合った女性を追いかけてきた男、偽装結婚のカモにされた男……所持金ゼロ、住む家もない彼ら「困窮邦人」に手を差し伸べるのは、フィリピンの貧しい人々だった。男たちのすさまじい生き様を通して現代日本の問題点をあぶり出す、渾身のルポルタージュ。第9回開高健ノンフィクション賞受賞作。 -
チェ・ゲバラの遥かな旅
フィデル・カストロとともに1959年のキューバ革命を成就させ、20世紀最大のゲリラとして、今なお人々の心に残るチェ・ゲバラ。医学を志した学生時代から、圧政に苦しむ人々のためにゲリラ戦士となり、革命成就後、与えられた地位を拒み、新たな解放を目論み南米・ボリビアで67年に殺害されるまでのノンフィクション・ノベル。殺害された地に立った著者の思いを描く。 -
空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む
チベットの奥地、ツアンポー川流域に「空白の五マイル」と呼ばれる秘境があった。そこに眠るのは、これまで数々の冒険家たちのチャレンジを跳ね返し続けてきた伝説の谷、ツアンポー峡谷。人跡未踏といわれる峡谷の初踏査へと旅立った著者が、命の危険も顧みずに挑んだ単独行の果てに目にした光景とは─。開高健ノンフィクション賞をはじめ、多くの賞を受賞した、若き冒険作家の野心作。 -
移植病棟24時
ヘリコプターで重症患者が絶え間なく運びこまれるマイアミ大学病院。ディズニーランドに行きたいと願う難病の少女、娘にアメリカで移植手術を受けさせるため必死で募金を集める日本人の両親…生と死がせめぎあう移植ERで、さまざまな事情を抱えた患者たちの命のドラマが繰り広げられる。卓越した手術技術から「神の手」と呼ばれる日本人外科医が体験した、メディカル・ヒューマンドラマ! -
透明な夜の香り 赤い月の香り
「君からはいつも強い怒りの匂いがした」――カフェでアルバイトをしていた朝倉満は、客として来店した小川朔に、自身が暮らす洋館で働かないかと勧誘される。朔は人並外れた嗅覚を持つ調香師で、その洋館では依頼人の望む香りをオーダーメイドで作り出す仕事をしていた。朔のもとには、香りにまつわるさまざまな執着を持った依頼人が訪れる。その欲望に向き合ううちに、やがて朔が満を仕事に誘った本当の理由が分かり・・・・・・。香りを文学へと昇華させた、第6回渡辺淳一文学賞受賞作『透明な夜の香り』に続くドラマチックな長編小説にして、直木賞受賞第一作! -
空をこえて七星のかなた
「南の島へ行くぞ」突然のパパの言葉で石垣島へ旅することに。正直言って、あんまり気は進まない。家族旅行といえばママも一緒だったのだ、去年までは――(「南の十字に会いに行く」)。小学四年生の九月のこと、同級生の過失で私の右目は取り返しのつかない怪我を負った。世界はぼやけて頼りない姿に変わり果ててしまった。星降る夜に大事な友達と交わした約束も――(「星は、すばる」)他5編。7つの物語が星座のようにつながる、宇宙を巡る感動のミステリー! 読み終えたら世界が変わる! 〈日常の謎〉の名手が贈る、驚きと爽快な余韻に満ちた一冊。 -
愛じゃないならこれは何
二十八歳の地下アイドル、赤羽瑠璃は、男の部屋のベランダから飛び降りた。男といっても瑠璃と別に付き合っているわけではない、瑠璃のファンの一人で、彼女が熱心にストーカーしているのだ。どうしてそんなことをしたのか、話は四年前にさかのぼる・・・(『ミニカーだって一生推してろ』)。天才ファッションデザイナー・灰羽妃楽姫は、二八歳の誕生日プレゼントに、ガラスの靴を受け取った。送り主は、妃楽姫がいつか結婚すると信じている男、妻川。しかし次の瞬間彼女が聞いたのは、妃楽姫以外の女との、妻川の結婚報告だった・・・(『きみの長靴でいいです』)。他4編。斜線堂有紀の初の恋愛小説集。 -
文明の衝突
世界はどこへ向かうのか。多発する民族紛争と文明間の軋轢の本質とは何か。世界を西欧・中国・日本・イスラム・ヒンドゥー・スラブ・ラテンアメリカ・アフリカの八つの文明に分けて、様々な紛争を、異文化間の衝突と捉えた衝撃的仮説。西欧への挑戦を続ける「儒教―イスラム・コネクション」は核拡散の深刻な危機を招くのか? どちら側にも入れない日本は・・・。主要な文明圏の政治的・経済的・人口統計的データを示しながら、世界的な国際政治・戦略学者の著者が21世紀の国際情勢を鋭く予見! -
サマーゴースト
夏の間、郊外の飛行場跡地で線香花火を灯すと、自殺した女の幽霊“サマーゴースト”が現れるという。そんな都市伝説を聞いた高校3年の友也は、自殺系サイトで知り合った高校生の涼とあおいとともに、その幽霊に会いに行く。彼らは幽霊に「死ぬって、どんな気持ちですか?」と聞いてみたかった。それを聞くべき理由があったから。しかし、彼女からは衝撃の事実を聞かされ…。10代からイラストレーターとして活動し、近年はアニメ、作詞、小説、漫画、と多彩なクリエイティビティを展開する俊英・loundraw。その初監督の劇場アニメーションを、脚本を担当した乙一がノベライズした少し不思議な夏の青春長編!