中国新聞「決別金権政治」取材班の作品一覧
「中国新聞「決別金権政治」取材班」の「ばらまき 河井夫妻大規模買収事件 全記録」「ばらまき 選挙と裏金」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「中国新聞「決別金権政治」取材班」の「ばらまき 河井夫妻大規模買収事件 全記録」「ばらまき 選挙と裏金」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
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Posted by ブクログ
参議院広島選挙区での河井夫妻の買収事件の真相に、地元の中国新聞の取材班が迫った本。第1部では事件の発端とそれに伴う報道合戦の中での記者たちの奮闘が描かれている。報道合戦の裏側がわかり面白い。最初のすっぱ抜きは週刊誌で、情報が垂れ込まれる仕組みには、足での取材がかなわないことがよくわかる。ただ、その後の意地の盛り返しは見事である。第2部では、被告夫妻と被買収者の法廷での証言が生々しく書かれている。第3部では検察審査会を経て、被買収者の裁判や買収資金の出どころを探り、事件の全貌に迫っている。全体を通じては自民党の古い体質がすべての背景にある。選挙も含め、政治家を見方につけたい時はお金をもっていく慣行や文化である。これは、河井夫妻の対立候補にも現金を配った形跡がある事や、広島県以外でも同じような事案が多発していることからも根深さがよくわかる。この文化や思想がある限り自民党に大きな変化は期待できない。問題が起きると、ひとまず反省の姿勢を見せるが、実態の解明や根本的な再発防止には動かない。時間がたって国民が忘れてくれるのを待ち、既得権の縮小につながる法制度の見直しには取り組まないのも納得である。また、買収資金の出どころについての調査がうやむやになるのも、よくあるパターンだと思う。本書では、官邸の機密費が使われているのではないかと推測しているが、核心に迫った取材は面白い。一連の事件で唯一救いなのは、検察審査会が機能していたことである。司法取引を連想させるような検察の取り調べは当時から問題視されており、それに釘を刺したのは痛快に映る。これにより、被買収者の地方議員や首長が、被告夫妻の裁判での言動と、自分が被告になった時の言動の違いによって人間性をあぶり出されたのは、気の毒に映るぐらいだった。政治家は平気で嘘をつく習性があることもよく理解できた。事件の核心を追いかけ続けた記者たちの奮闘に拍手を送りたい。
この事件により広島県の政界は大きなダメージを受けてしまった。すべての始まりが私怨だったことを考えると、巻き込まれた多くの人々が気の毒だったと思える。
Posted by ブクログ
2021年12月に出版された中国新聞の「ばらまき 河井夫妻大規模買収事件 全記録」から2年半、
さらに取材を続けた内容を加味して再出版された文庫。
河井夫妻の買収事件は、自民立民1人ずつで無風区だった参院広島選挙区に、
河井克行の一回り下の妻河井案里(二人とも慶應、、、)を安倍首相以下が建てたことに端を発する。
名目は二人当選だったが、実は安倍を批判した現職を追い落とすため、意趣返しだったといわれる。
当選が厳しい案里陣営は、地方議員に実弾を配る。
結果案里と立民が当選。中央の狙いどおりとなった。
しかしこの後検察が動き、地方議員の証言を得て、河井夫妻を立憲、
克行は実刑、案里も有罪執行猶予となった。
これが2021年版。ここまでで文庫ほぼ300ページ。
選挙が、票が金で買われる様子が生々しく描かれている、というところ。
しかし、ここからが本番。いまにつながるテーマとなる。
配ったカネはどこから出たか、だ。
選挙資金として渡された1500万はあくまで選挙活動で使い果たしたという。
配ったカネは3000万以上。この原資は?貯金から、というが、借金を抱える河井家、信じがたい。
そこに出てきたのが「総理2800すがっち500幹事長3300甘利100」のメモ。
河井と菅は同期なのだ。
そして自民党元官房長官の「官房機密費を選挙に使った」との発言。
中国新聞の相次ぐスクープ。追随しない全国紙。
共産党赤旗が暴いたパーティ券収入のキックバック、裏金。
これらが結びつく。
・・・
要するに自民党は、使える手段は何でも使って、票を買い、議席を増やし、権力を持ったのだ。
一次政権に失敗した安倍首相は、悪魔に魂を売ったのだ。
モリカケサクラ、官房機密費、裏金、統一教会、、、なんでもありだった。
私は一次政権の安倍さんの発言には期待したが、
二次政権の下品な安倍さんには失望していたが、こういうことだったのだ。
安倍の力で議員になったものが大半を占める自民党。
下野すべきだ。
与党内野党の石破さんが自民を変えることはできない。
野党が頼りない、とか言っている場合ではない。
物事を変えられない官僚に対し、国民の総意をもって変革させることができるのは国会議員なのだ。
その国会議員の与党がこのていたらくでは日本は地盤沈下するだけなのだ。
世界がどんどん変わっていくのに、明治以来の仕組みを未だ守り続ける官僚、、、これではだめだ
そういえば、検察の横暴はここでも出てきた。
河井夫妻をターゲットにするため地方議員の証言がほしいと、不起訴をほのめかし、
結局世論に乗って後で数十人を起訴した検察。目的のために手段を選ばないのはあいかわらず。
これも官僚。変えなくてはいけない。
中国新聞の取材力には敬意を表する。
第1部 事件
(異例ずくめの選挙;
河井夫妻;
「文春砲」と反転へのスクープ;
総力取材;
告白・辞職ドミノ;
被買収者;自民党の根深い金権体質)
第2部 法廷
(百日裁判;
案里公判;
克行公判)
第3部 真相解明へ
(政権の責任;
克行公判、判決へ;
ここからは文庫版の書下ろし
被買収者の責任;
「被買収」裁判;
反転のスクープ再び;
克行が仮釈放;
病巣;
国会の自浄能力)