ジョバンニのお父さんは宇宙飛行士だ。「宇宙の果て」に関する秘密を明かした直後、いくつもの謎を残したまま、宇宙船から通信を絶って失踪してしまう。ある日、ジョバンニは目を覚ますと、なぜか古い鉄道の車中だった。そして父を追い求め、時空を超えて旅に出る――。宮沢賢治『銀河鉄道の夜』を大胆に換骨奪胎した傑作! 時代のオピニオンリーダー高橋源一郎の新たな代表作。
Posted by ブクログ 2017年10月25日
宮沢賢治の銀河鉄道の夜をモチーフに、ジョバンニが銀河鉄道に乗って色々な世界や人生を体験する。
かなりカオスな世界で何の話なのか全く理解出来ませんでしたが、絶望的な世界観ばかりな話のせいか気分的に滅入る部分もありました。
宇宙の果てを目指す宇宙飛行士の話や、人も土地も世界も全て流動的な世界の話は印象...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年01月05日
【ネタバレも含みます】
髙橋源一郎による、宮沢賢治「銀河鉄道の夜」のRemix(extended version)。源ちゃん好きな人はぜひ読んでみて。
源ちゃんに免疫のない人は、「日本文学盛衰史」「ペンギン村に陽は落ちて」あたりを読んで、自分に合うかどうか試してみるのもいいかも?
とにかく深く読み...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年03月28日
帯と巻末エッセイで最果タヒが全て代弁してくれているような気もするが
「宇宙の果てには何があるのか?」
「言葉ってなに?」
「自分は本当は存在してないんじゃないか?」
「この世界は全部誰かの見てる夢なのかも」
「パラレルワールドがすぐ近くにある」
「自分と全く同じ記憶を移植された自分のクローンは、自分...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年10月01日
高橋源一郎さんといえば私にとっては何と言っても『さようらなら、ギャングたち』で、その後の数作も読んでいたが、以降はエッセイ類の著作が多くなり、しばらく読んでなかった。この長編小説は私にとって久々の、高橋源一郎の本である。
『さようなら、ギャングたち』で駆使されていた現代詩の書法は、ここでは極めて平易...続きを読む