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公私共にわたしは「いい子」。人よりもすこし先に気づくタイプ。わざとやってるんじゃなくて、いいことも、にこにこしちゃうのも、しちゃうから、しちゃうだけ。でも、歩きスマホをしてぶつかってくる人をよけてあげ続けるのは、なぜいつもわたしだけ? 「割りに合わなさ」を訴える女性を描いた表題作(「いい子のあくび」)。社会に適応しつつも、常に違和感を抱えている人たちへ贈る全3話。芥川賞受賞第一作。第74回芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。
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Posted by ブクログ
わりと正しく生きている人ほど『割に合わない』思いを抱えている。そのモヤモヤ感をフィクションと共有出来たら少しだけ生き延びられる。 物語には人を救う力がある! と声高に言う人に疲れてしまった時もこっそりこういう本を読んでいたい。 誰かに愚痴を聞いてもらえたような、共感してもらえたような、犯罪的な思考を...続きを読むも肯定してもらえたような…こういうのでいいんだよとぽつり呟いた。
2022年芥川賞受賞作「おいしいものをたべられますように」から知った高瀬隼子さんの作品「いいこのあくび」が文庫化していたため、購入。 高瀬さんの作品は日常の中で流している感情、あったとしても表出することは憚れる感情をありありと書き出していて、読んでいて苦しくなることが多い。しかしそれは同時に生きる上...続きを読むで向き合い、対処し続けなければいけない感情であり、今後の自分の生き方にリアルに影響を与える作品である。
【個人的オススメ度】★★★★★5.0 【受賞】 第74回芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞✨ 【感想】 はじめましての高瀬隼子作品。 “ぶつかったる”この帯のインパクトに比例して…いや、、、それ以上にびっくりするくらい、衝撃的におもしろかった!! “歩きスマホをしてぶつかってくる人をよけてあげ続...続きを読むけるのは、なぜいつもわたしだけ?その「割りに合わなさ」” 考えたこともなかったけれど、「確かに!!」の視点。 読み始めてすぐ、「これ、芥川賞系かな……?」と思って調べたら、ビンゴだった。 ──あなたは、あくびを我慢しますか? 読み終えて、この問いがふと浮かぶ。 あくびは、自然発生する生理現象。 でも、人前では「失礼だから」と飲み込む。 読み終えた今、このタイトルの「あくび」は、“いい子=主人公の直子” が喉まで出かかって、でも飲み込んでいる本音の象徴だったのだと気づく。(タイトルの伏線回収。) それでも「割に合わない」と思っている主人公の直子。 そんな感情が、あくびのように自然に湧いても、“いい子”はやっぱり最後まで『口と鼻の奥に力を入れて我慢する』(p130)。 高瀬隼子は、善人でも悪人でもない、人間の複雑さを描くのが本当に秀逸!!) こころの中でのつぶやき。「いい人」の腹の中、そのコトバのキタナサを覗き、ドキッとする。 でも、そのどれもが「誰しも多少なりともあるよね…」と納得に帰着する。 人間を性善説でも性悪説でもなく、“性複雑説”で描いているような作品だった。 読後、誰かを裁きたくなるのではなく、人間というものへの解像度が少しだけ上がる。 はじめましての高瀬隼子作品。 村田沙耶香さん、川上未映子さんが好きな方ならきっとこの面白さを120%堪能できると思うので全力でオススメしたい!! 次は同作家の『犬のかたちをしているもの』へ!! #高瀬隼子 #読書 #芥川賞 #いい子のあくび (2026.6.27-6.28)
先生の長話。 “優等生”はあくびを嚙みしめる。 そのあくびは、どこに消えるのか。 とてもいいタイトルだと思った。 SNS全盛の時代。 社会規範へのアクセスの機会はとても増えたし、 そこから外れたときのバッシング熱は高まるばかり。 はみ出ないように、あくびをかみ殺して生きていると、 自分がどんな...続きを読む人間だったのか、見失うこともあるかもしれない。 表題作「いい子のあくび」のほか、「お供え」「末長い幸せ」の3編を収録。
他者と自分の境目がどんどんわからなくなる「いい子」 どう見えているかどういう自分が好かれているかどうなると好かれたままか。孤独になれないからこその孤独。 痛みとか怒りとか、どうにか補完することで生きていくのかもしれない。攻撃されることと攻撃することの境目も曖昧になっていて、主人公はいつも自分に傷を...続きを読む作っている。 文章の節々に、日常のちょっとした不快な場面が言語化されていて、ゾクッとしつつも何故か少し安心もした。
"いい子"でいることに疲れてしまった子のお話し。 人の目を気にして生きがちな私にも刺さる部分が多かった。 でも、極端な行動に出てしまう前にもっとできることがあったんじゃないかなあという気がした。 いい人が痛い目を見る世界は悲しいけど、人に好かれることが全てじゃないことを学ぶことが...続きを読む大事だなと思う。
すごく絶妙なあるある、を書いてくれてるんだけれど、 やっぱり主人公たちにも悪い所がしっかりありすぎて、共感というよりダメだしを読みながらしてしまった。 高瀬さんは、自分の世代が感じている絶妙な気持ちをいつも描いてくれて、好きなんだけど、読みながらイライラしてしまう。
最初は共感していたが読み進めるにつれて、共感していたからこそハッとさせられて、心がザラついた。 私自身は心に余裕がある時は性善説を信じてなるべく困っている人は助けてあげようと思っている。でも余裕がない時は主人公のような気持ちがふつふつと湧き上がる時がある。 実際、主人公のような感情をもって都会で暮ら...続きを読むしている人はたくさんいるんだろうな、、 そんなことを考えながら満員電車で読んでため息が出そうになりました笑
こんなにも怖いくらい共感してしまう本があったのか。 この主人公ほどではないが自分にも思い当たる節がいくつかあり、著者の文章力の高さ、言語がする力が凄まじく高いことに改めて気づかされた。 人間の奥底にある黒い感情、ドロドロさが苦しいくらいに書かれてた。
3.8 怖い。 あまりに共感してしまった自分が。悪くない私が避けないといけない理不尽さ。公平な世の中ではないからね。
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