水たまりで息をする

水たまりで息をする

小説・文芸
550円 (税込)

2pt

ある日、夫が風呂に入らなくなったことに気づいた衣津実(いつみ)。夫は水が臭くて体につくと痒くなると言い、入浴を拒み続ける。彼女はペットボトルの水で体をすすぐように命じるが、そのうち夫は雨が降ると外に出て濡れて帰ってくるように。そんなとき、夫の体臭が職場で話題になっていると義母から聞かされ、「夫婦の問題」だと責められる。夫は退職し、これを機に二人は、夫がこのところ川を求めて足繁く通っていた彼女の郷里に移住する。そして川で水浴びをするのが夫の日課となった。豪雨の日、河川増水の警報を聞いた衣津実は、夫の姿を探すが……。女性が主体として生きていくことの難しさを描いた物語。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    集英社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    集英社文庫
  • タイトル
    :
    水たまりで息をする
  • タイトルID
    :
    20089149
  • 電子版発売日
    :
    2024年06月20日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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水たまりで息をする のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    読み始めて一気に物語に引き込まれた。人がお風呂に入らなくなると、どうなっていくのかがリアルに描かれていた。そのわりには夫がどうしてこのようになってしまったのかを、深く探ろうとはしない妻がいて、はじめはそれが妻の優しさなのかと思った。けれど、台風ちゃんのエピソードが出てきたあたりから、妻にも何かひっかかる事あるなぁと思った。風呂に入らない夫に対して、イライラするわけでもなく、言葉を選んで会話するあたりはいい夫婦だなと思った。けれど、夫に対して愛があるのか無いのかを、自分でも分からず、愛があると信じたいと思うあたりが人として生々しい部分で、綺麗事では片付けられない部分だなと思った。
    最後夫がどうなったかはわからず終わってしまったけれども、夫が息をするのが楽になったのかなと思ったら少しだけ救われた。

    0
    2026年09月23日

    Posted by ブクログ

    次々にページをめくって読んでしまったー
    耐える人と自由な人、偽善者、
    ガチ風呂キャン界隈になる夫が、自然界隈になるところ、とても丁寧にこんな話があるんじゃ無いかと、思ってしまうようなファンタジーが現実味を帯びてくるところにすごく興奮した。

    0
    2026年08月24日

    QM

    購入済み

    おもしろい

    話題になっていたから気になって手に取ってみた。始まり方といい、途中の描写もすごく引き込まれたけどラストはちょっとよくわからなかった。急に風呂に入らなくなった夫を目の前にして、入ってほしい気持ちと、もうそれでもいいじゃない、と奥さんもどうしたらいいか途方に暮れたに違いない。心の葛藤がよく分かる内容だった。

    0
    2024年09月16日

    Posted by ブクログ

    身近な人が、たぶん大事なはずの人が、
    狂っていくのを見ているのは、
    どんな気持ちなんだろう。

    巻き込まれて、自分も狂ってしまえれば、
    ある意味、幸せなのかもしれない。

    この人は今、どの程度おかしくなっているのか。
    わたしは今、この人をどの程度、愛せるのか。

    始めかたも、終わりかたも分からない世界。



    外に正解を求められない問いを抱えた物語は、
    いつもちょっと、息苦しい気持ちになる。


    いったい、どうするつもりなんだろう・・・


    そんな風には思うのだけど、どうなったら正解なのかも、どうなって欲しいのかも、わたし自身分からない。

    だから、俯瞰的に見ているはずのわたしまで、
    一緒に気持ち悪くなったりしてしまう。



    この物語もすごかった。
    薄くて、簡単に読めると思った。
    すぐだなって。

    でも、立ち込める空気の密度がとんでもなくて、とてもじゃないけど、一気にさらっとなんて読めない。
    三分の一くらい読んで、顔を上げたときには、ぐったりしていた。

    濃密な思考と、リアルに迫る描写。
    すっかり取り込まれてしまって、吐き気を感じたくらい。
    中盤から、少し霧が晴れるような気配を感じて、もつれるように物語は加速する。

    加速して、もつれて、止まれない。
    そうしてたどり着いた最後に、
    なんて言えばいいんだろう。

    誰かと語らないとおさまらない気持ちと同じくらい、誰にもぜったいに語りたくない気持ちが残る。

    つまりは、そういうすごい作品だったと思うんだけど、うん、たぶん、こんな書き方じゃ、全然ちっとも伝わんないんだな 笑

    0
    2026年09月25日

    Posted by ブクログ

    「おいしいごはんが食べられますように」でも思ったけど、高瀬さんの著書の登場人物は「人に興味がない人」ばかり。
    いきなりお風呂に入れなくなった夫。私なら無理矢理でもお風呂に入れたり受診させたりすると思うが、それは私自身が周りの目が気になって自分が困るからであって、夫を思う行動ではないのである。 
    妻はそんな夫と最後までちょうど良い距離感で関わり続けるのだが、その中には夫への優しさだけでなく、絶妙な夫への無関心さも感じる。 
    結末も夫がお風呂に入れない理由も謎なままで終わってしまう物語だが、それがいいのだろう。全てを知る必要はないよね。

    0
    2026年09月24日

    Posted by ブクログ

    高瀬先生の作品は、日々の中で当たり前に流れていくことを流さず、むしろそれらに対して、もし、なんで、を掬うのが秀逸だなぁと思います。

    ある日突然、お風呂に入らなくなった旦那の隣にいる奥さんが見ている日々のお話で、さっぱりしているように感じる部分もあれば、生々しいほど人間らしさを感じる部分もあって、淡々とした文体にはきちんとした温度と、厚みが感じられました。
    お風呂に入らなくなったからこそ、今まで見えてこなかった旦那の全てが綻んでくるようになった、と解釈するのは安直かもしれませんが、「許したくてしんどい」とこぼした一文に、夫婦の在り方や、自身の在り方や、当たり前に芽吹いては消えていく感情の濃度を感じられて、読めてよかったなぁと思えたお話でした。

    0
    2026年09月15日

    Posted by ブクログ

    人だなぁ〜って感じ。
    悪人でも善人でもない人達をちょっと生々しく感じるお話。
    読み始めはこんなラストになるとは思っていなかったけれども。
    なんとなく映像化された方が理解されそうな気がする。
    どの姿も人なんだろな。
    悪い部分も良い部分も持っているのが。
    だから建前って必要なんだろうな。

    0
    2026年09月07日

    Posted by ブクログ

    高瀬隼子さんの小説は、いつも私の心の中にある綻びをすーっと引っ張って、きつく縫われていた部分を解放してくれるような感じがする。
    愛していない訳じゃない、大事に思っていないわけじゃない、それでもぬるい水たまりで息をする環境から誰かを助けてあげたいと思うことは別なのだろうか。
    この世におままごとみたいな生活があるわけはないし、弱い人も強い人も本当はいないし、みんな欠陥や悩みを抱えて生きてるに決まってるんだ
    お風呂に入らなくなって夫は汚れていくのに、だんだん穏やかで美しい存在のようにされる描写がなんだか良かった

    0
    2026年09月01日

    Posted by ブクログ

    風呂に入らなくなった旦那さんと、その旦那のそばにいる妻の話
    どっちが病んでいるのか
    それともどちらも病んでいるのか
    ただ優しいだけなのか
    心底愛してるからなのか
    これが愛だと疑ってないからか
    わたしならどするか…
    そしてこのラスト
    この作家さん、ほんとおすすめ

    0
    2026年08月29日

    Posted by ブクログ

    耐えることができてしまっても、おままごとって思われるような生活でも、「あんたに何が分かる?」って言いたい。研志が弱いわけでも衣津実が強いわけでもないしもっと複雑だよ人間って、とわたしは思う。衣津実だって、研志みたいなることもあるはず。ただ自分らしくしあわせに生きていけてたらいいな、二人が。

    0
    2026年08月23日

水たまりで息をする の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    集英社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    集英社文庫
  • タイトル
    :
    水たまりで息をする
  • タイトルID
    :
    20089149
  • 電子版発売日
    :
    2024年06月20日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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