いい子のあくび

いい子のあくび

1,760円 (税込)

8pt

芥川賞受賞第一作。
公私共にわたしは「いい子」。人よりもすこし先に気づくタイプ。わざとやってるんじゃなくて、いいことも、にこにこしちゃうのも、しちゃうから、しちゃうだけ。でも、歩きスマホをしてぶつかってくる人を除けてあげ続けるのは、なぜいつもわたしだけ?「割りに合わなさ」を訴える女性を描いた表題作(「いい子のあくび」)。
郷里の友人が結婚することになったので式に出て欲しいという。祝福したい気持ちは本当だけど、わたしは結婚式が嫌いだ。バージンロードを父親の腕に手を添えて歩き、その先に待つ新郎に引き渡される新婦の姿を見て「物」みたいだと思ったから。「じんしんばいばい」と感じたから。友人には欠席の真意を伝えられずにいて……結婚の形式、幸せとは何かを問う(「末永い幸せ」)ほか、
社会に適応しつつも、常に違和感を抱えて生きる人たちへ贈る全3話。

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いい子のあくび のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年03月09日

    いい子であることの割の合わなさってあるよなあ。この裏の感情は私だけじゃないんだと思わされる。よほどの聖人でない限り、必ず共感できるところがあると思う。特に女性。

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    Posted by ブクログ 2024年03月08日

    すごく刺さる。みんな色んな顔があったり、特定の人には見せられない顔があったり、本当の自分の顔が分からなくなったりする。
    歩きスマホを避けてあげても気付かれもされず当然かのように通り過ぎる人にムッとすることがある。まっすぐ歩けるのは私が避けてあげたからなのに。

    やばい女、共感できない、という感想もあ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月28日

    どうしても「いい子」が求められる世の中。
    自分も知らない間に避ける側の人間になっているなあと実感。バランスは難しいけれど、優しくありたい。

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    Posted by ブクログ 2024年02月17日

    人混みに紛れて人は悪意をむき出しにする。こいつならいいやって選別された自分が割に合わない。

    だから 私は「ぶつかったる」

    著者の叫びは女の呪文

    「いい子ぶってなんかムカつく」
    子どもの頃からそう思われてきた

    今でも笑顔を作って見せる
     同僚
     彼氏
     友だちの前で"顔"を...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年04月25日

    前の人が歩きタバコをしていたとき、自分は息を止めたり、距離をとったりする。それは自分のためにすることだけれど、間違ったことをしているのはあなたで、なんでこっちが無駄な行動をしなくちゃいけないのかとイライラしたことを思い出した。
    でもそんなの美味しいおやつを食べれば忘れちゃうから直子のように死ぬまで忘...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年04月18日

    毒気が強いなと思ったけどわたしも主人公と同じくらいの年齢で、舐められてるなと思ってもやもやする時ある。この主人公は怒りが薄まらないように手帳に書き留めといたりするのが自分とは違うとこだなと思った。

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    Posted by ブクログ 2024年04月11日

    3編とも複数の顔を持つ人の話

    表題作のいい子のあくびは、読み進めていくにつれて主人公にまつわる世界が広がって明らかになっていくから飽きない。

    内容、共感できるなぁ…
    自分も、私だけ損じゃない?って思うこと多々ある。
    それで褒められても、いやいやじゃあお前も考えてやれよ、みたいな気持ちになるのよね...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年04月10日

    やっぱり誰だってこんな感じの負の感情って、あるよな
    人間の嫌な部分をこっそりと覗かせてもらったかんじ。

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    Posted by ブクログ 2024年04月09日

    まずは出だしが。「ぶつかったる」である。大笑
    高瀬節炸裂!歩きスマホを許さないぞ。何故みんな避けてあげるのだろうか?何故こちらが避けなければいけないのか。という、確かに!と思う出だしで始まる。シンプルな疑問だけれど、あまり深く突き詰めたことのない、ハッとする問題定義。独特の着眼点で、描かれている作品...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年03月10日

    このテーマを文学でよくぞ扱ってくれた、と思いました!

    スマホ見ながら歩いている人、結構いますよね。
    通勤ラッシュの時でもスマホ見ながら歩いているのを見ると軽く殺意が沸いてきますね。笑
    そういう人が向こうから歩いてきたら、「しゃーねーな」って避けますが。
    避けるけど!
    避けるけど、なんか損した気分に...続きを読む

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