いい子のあくび

いい子のあくび

1,760円 (税込)

8pt

芥川賞受賞第一作。
公私共にわたしは「いい子」。人よりもすこし先に気づくタイプ。わざとやってるんじゃなくて、いいことも、にこにこしちゃうのも、しちゃうから、しちゃうだけ。でも、歩きスマホをしてぶつかってくる人を除けてあげ続けるのは、なぜいつもわたしだけ?「割りに合わなさ」を訴える女性を描いた表題作(「いい子のあくび」)。
郷里の友人が結婚することになったので式に出て欲しいという。祝福したい気持ちは本当だけど、わたしは結婚式が嫌いだ。バージンロードを父親の腕に手を添えて歩き、その先に待つ新郎に引き渡される新婦の姿を見て「物」みたいだと思ったから。「じんしんばいばい」と感じたから。友人には欠席の真意を伝えられずにいて……結婚の形式、幸せとは何かを問う(「末永い幸せ」)ほか、
社会に適応しつつも、常に違和感を抱えて生きる人たちへ贈る全3話。

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いい子のあくび のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    「いいこのあくび」
    ながらスマホで自転車に乗る中学生にわざとぶつかる主婦、転倒した自転車に車でぶつかってしまったレジのおばさん、その中学生の先生である夫。思わずあるあると思ってしまう深層心理の意地悪さがユーモラスに描かれています。
    「お供え」
    主人公の職場の後輩社員が机に会社の創業者フィギアを飾り、

    0
    2025年10月18日

    Posted by ブクログ

    本当はそんなこと思っちゃダメなんだろうと、心の奥底にしまってきた感情を表現してくれた。すごく心が楽になった。

    0
    2025年10月05日

    Posted by ブクログ

    いい子のあくびを含む3作が収録されている本作、やっぱり私は高瀬隼子さんの作品が全部好きだろう。

    人の悪意を書くのが本当に上手で、しかもその悪意はとびっきりの悪意ということではなく、本当に嫌な、犯罪者とかの悪意とかではなく、これ私のことって思う人が多数いるような。そして私もその1人である。

    描いて

    0
    2025年10月04日

    Posted by ブクログ

    私は共感の嵐だった。
    普段心の中にどろどろと溜まっていく“言えないこと”を言語化してもらったような気分。
    表題作の彼女は私だ。
    「ぶつかったる」って思うしこっちばかりがいつも避けて「割に合わない」と思う。
    歩きスマホをすれば、前を見てなければ、みんなお前を避けてくれると思うな、甘えんな、期待すんなよ

    0
    2025年09月29日

    Posted by ブクログ

    相変わらず容赦のない火力で…ええ、もう、ほんとに…。罪とは言わない、でも善良とは言えない感情。わたしにも絶対心当たりがある。おかげでぐさりと横腹を刺された気分。現代的で生々しい心理描写はもはやちょっとグロくて変な笑い声が出る。善良なまま生きていけるわけがない。

    0
    2025年09月06日

    Posted by ブクログ

    「いい子のあくび」周りからいい子だと思われている主人公が心の中で感じている黒い気持ちがキレキレで面白かった。歩きスマホしてくる人を避けずにぶつかっていくスタイル尖ってるなーと思った。望海と会う時は口悪く、自分に起きた出来事を面白おかしくして話すのに、圭さんと会う時は圭さんの人柄に合わせて健気な心優し

    0
    2025年08月17日

    QM

    購入済み

    おもしろい

    周りに所謂”いい人””物分かりがいい人”って思われてる人の心の底を覗いたようで、共感もしたしここまで言語化されてゾクっともした。外の顔を演じてるのはそうした方がいいと自分で思っているから。でも人間そんな常に優しい気持ちでいられない。ひどいことをしてみたくなったり心無い言葉をかけたくなったり、誰にでも

    0
    2024年09月15日

    Posted by ブクログ

    人によっては、捻くれて意地悪で冷たい主人公たちに思えたかもしれないけれど、私の中にも同じような、人には曝け出せない暗い感情が芽生えることがあるので、この感覚分かる、知ってる、思い当たる、でもそんな気持ち話せないと思ってたから、安心したというかそう思って良いんだとほっとした。悪態たっぷりで思わずふ、と

    0
    2025年11月22日

    Posted by ブクログ

    〇〇したいからしている、のか〇〇してる自分でいなければならないからしている
    なのか分からない自分への嫌悪感が呼び起こされて気分悪い笑でもこういう歪な部分を書き起こしている作品程刺さる、、、

    0
    2025年11月16日

    Posted by ブクログ

    いろんな考え方をする人がいるんだな〜

    主人公は考えすぎで、生きづらそうだと思った。
    周りにいたらちょっとイヤかも


    「いい子のあくび」の主人公が大地や圭さんや望海に見せる顔が違うように、私もその場に一緒にいる人の考えに寄せた事を言ってしまう癖があるから、とても共感できた。

    どれも本心で、どれも

    0
    2025年11月13日

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