【感想・ネタバレ】いい子のあくびのレビュー

あらすじ

芥川賞受賞第一作。
公私共にわたしは「いい子」。人よりもすこし先に気づくタイプ。わざとやってるんじゃなくて、いいことも、にこにこしちゃうのも、しちゃうから、しちゃうだけ。でも、歩きスマホをしてぶつかってくる人を除けてあげ続けるのは、なぜいつもわたしだけ?「割りに合わなさ」を訴える女性を描いた表題作(「いい子のあくび」)。
郷里の友人が結婚することになったので式に出て欲しいという。祝福したい気持ちは本当だけど、わたしは結婚式が嫌いだ。バージンロードを父親の腕に手を添えて歩き、その先に待つ新郎に引き渡される新婦の姿を見て「物」みたいだと思ったから。「じんしんばいばい」と感じたから。友人には欠席の真意を伝えられずにいて……結婚の形式、幸せとは何かを問う(「末永い幸せ」)ほか、
社会に適応しつつも、常に違和感を抱えて生きる人たちへ贈る全3話。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

確かにあるのだけど、見えないことにしていた方が、あえて言語化しない方が楽に生きられるであろう感情を、これでもかというほど言葉にされた感覚
共感するごとに心がざらざらになる

0
2026年04月18日

Posted by ブクログ


スマホをみながら歩いてくる人達。
どうして前をちゃんとみて歩いてる私が
そいつらのために避けてあげないと
いけないんだろう。きっと今まで
避けてもらえた事しか無いんだろう。
避けてもらえてる事気づいていないんだろう。
ぶつかったる。

くううううううぅぅ!!!すっごくわかる!
共感しちゃいけないんだろうけどわかる。
なんでこっちばっかりいい子でいなきゃ
いけないんだろうって。

人生色々とわりに合わなすぎるからこういった
小さなところで発散したくなるのわかるな。
(アンケートのとこ面白かった笑)

他にも共感できるところが沢山ありすぎて、
付箋だらけになっちゃった!笑
人間のダークな部分をこんなにも完璧な
文章で言語化できちゃうあたり
高瀬隼子さんは天才だ。だあああいすき。

0
2026年03月15日

Posted by ブクログ

面白かった!!
スマホのながら歩きに対してはそこまで過敏に思わないけど、まっすぐ歩いてて、何故か自分だけ避ける回数が多いな、、というモヤっとと繋がる気がした。
主人公の良い人の面を他の悪い?行為でバランスをとっているのがとてもヒヤヒヤした。

0
2026年02月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ


歩きスマホ。
やっちゃうなぁ。私も。
だめだけど。
でもそれにこんな風に不快感を持つ価値観の人がいる。
こわい。

高瀬さんは人間が怖いと思わせる天才。
自分も歩きスマホをするのに自分が理不尽を押し付けられるのは許せないのが人間の性で。
私も歩きスマホしている人がぶつかってきたら。
道路に押したくなる気持ちがいつか芽生えるかも。。

自分のこの思考回路を植え付けられたような気持ちになる。
読むのが楽しかった。
嫌な気持ちになりたいときにもう一度再読しよう。

0
2025年12月10日

QM

購入済み

おもしろい

周りに所謂”いい人””物分かりがいい人”って思われてる人の心の底を覗いたようで、共感もしたしここまで言語化されてゾクっともした。外の顔を演じてるのはそうした方がいいと自分で思っているから。でも人間そんな常に優しい気持ちでいられない。ひどいことをしてみたくなったり心無い言葉をかけたくなったり、誰にでもあることだよなぁと。読んで所々清々しいとすら感じてしまった私は性格が悪いのかもしれない。

0
2024年09月15日

Posted by ブクログ

読んでていい気はしない。だって自分の嫌な部分を突きつけられているように感じるから。
私もいつかこの主人公のような結末をむかえてしまうのでは?と考えるとこわいし、でもやっぱりスマホ見ながら歩いているやつが悪い、そいつがこけたりケガしたりしてもしらねーよって思う。

0
2026年04月25日

Posted by ブクログ

ながらスマホはダメなこと、と認識されているにも関わらず、まっすぐ前を見て歩いてよけなければよけなかった方が悪いのか?
正しいことをしている人が、馬鹿を見ることが往々にある世界。
その小さな反発が緻密に描かれていた。

中学生に共感して、そう思いますとリプして、返信があってブロックされてる感じ、リアル

0
2026年04月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

主人公の直子は結局、いい子なのかもしれない。
というか、いい世の中になることを、実は1番諦めていない人なのかもしれない。


・・・

ここからは本文の解釈を。


今の世の中は気がつく人が損をする。搾取される。心の綺麗な大地でさえ、浮気しているのだ。じゃあ、「いい子」ってなんだろう?と考えさせられる。


「いい子は搾取される」という事実が悔しくて、でもそれを公言するほどの強さもなくて。だから、直子は小さく復讐している。





直子だって人は汚い、世の中は悪いと思いたくはないんだと思う。でも目につくのは悪いことばかり。

そんな世の中での処世術は「いい子」でいることだったんだろう。そりゃ、そんな考えのもとで「いい子」を演じているのなら、辟易するよなぁ。



だからこそ、彼女が本当に望んでいたのは、“いい子”でなく“直子”でいられる瞬間だったのだろう。

警察署から出てきた直子に、望海からお見舞いLINEが届いたことで、彼女の中に「嘘偽らずに話してみようかな」という考えが浮かんだのだから。


その心の変化とメッセージを、
「わたしはまっすぐに歩き続ける。どうか、と祈りながら。」
という最後の一文で受け取った。

今までの直子の思考は、「どうせ避けないからぶつかってやろう」だったのに、最後は「どうか避けてくれますように」と祈ってる。

世の不条理さへの訴えと変わることへの願いを、直子の言葉に乗せて届ける感じがすごく面白い。深読みできる作品。








0
2026年04月15日

Posted by ブクログ

おいしいごはん〜、め生える、新しい恋愛に続いて読んだけど、なんというかずっと自分の中で静かに奥で眠っていた感情を引き出され、グワッと抉ってくる作品だった。「いい子のあくび」はもちろんだけど、「末永い幸せ」がこういう事を言葉にしたことも考えたこともなかったんだけど、すごく共感したんですけど。密かに自分の中でそういう気持ちがあったということ?

0
2026年03月16日

Posted by ブクログ

私も虫の居所が悪いと憎悪に支配されて腹の中で汚い言葉を吐いてこの世のすべてを呪ってやるみたいな気持ちになったりするけれど、もちろんそれを表に出すことはない。すべてを飲み込んでいい子を演じている。

0
2026年03月04日

Posted by ブクログ

それを感じている自分に罪悪感を覚えるから、心の表層に出さないようにしている皮肉やら嫌味やら悪意やら。
それがメインテーマの本ってなかなかなくて、それを赤裸々に語ってくれる主人公の姿を見ていると、自分ここまで嫌なことは思ってないわって少し許された気持ちになる。

今回の3編のなかで私が1番気に入ったのは、3つ目の「末長い幸せ」。
友達が結婚して結婚式に呼ばれる話なんだけど、私も、「バージンロード」を歩いて父から夫へ渡される感じとか、ウェディングケーキのファーストバイトとか、人がやってるのを見る分には何も思わないけど、自分がやるとなったら違和感がはっきりとある。
その違和感で、友人の結婚式を欠席できちゃう主人公は逆にすごいと思うけど、口にしたら性格悪く思われるから誰とも話せない話、分かる分かるってなる。

これに共感しちゃう人とこっそり喋りたい。

0
2026年03月03日

Posted by ブクログ

私が最初に本に興味を持った時に読んだ1冊目。
勢いよく読めたわけではないけど、本の中でしか得られない視点とか考えがあることを知った。
歩きスマホは私もしてしまうことが多いけど一つのことに対してここまで深く考えて思っている人がいる。ずいぶん前に読んだ記憶を頼りにしているからまた読んで更新したい

0
2026年02月20日

Posted by ブクログ

普段は意識していなかった人間の不気味さや妬みなどがねっとりと感じられる。
わかる!とは思わないけど、考えすぎる人の思考回路みたいなのがリアルで納得感があった。

0
2026年01月15日

Posted by ブクログ

「スマホを見ながら歩いている人は存在しないっていうことにした──」
自分を取り巻くすべて、そして自分自身に辟易していた直子は、ある日、破滅願望とも言える行動に出る──。
これは、閉塞された社会、抑圧された日常を生きる女性が登場する3つの短編集。
彼女たちは現代社会を生きるわたし、あるいはあなたなのかもしれない。

0
2025年12月27日

Posted by ブクログ

人によっては、捻くれて意地悪で冷たい主人公たちに思えたかもしれないけれど、私の中にも同じような、人には曝け出せない暗い感情が芽生えることがあるので、この感覚分かる、知ってる、思い当たる、でもそんな気持ち話せないと思ってたから、安心したというかそう思って良いんだとほっとした。悪態たっぷりで思わずふ、と笑ってしまう時もあった。終わり方も好きだった。特に二つ目、Aがあれを見たら腰抜かして震えるに違いないと思うとゾッとしたし秀逸な仕返しだと思った。生きづらさや閉塞感、人に言えない感情を抱えてる方におすすめです。いい子のあくび/お供え/末永い幸せ

0
2025年11月22日

Posted by ブクログ

〇〇したいからしている、のか〇〇してる自分でいなければならないからしている
なのか分からない自分への嫌悪感が呼び起こされて気分悪い笑でもこういう歪な部分を書き起こしている作品程刺さる、、、

0
2025年11月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この世の理不尽さにイライラし、頭を抱える日もありましたが、この本の主人公はそれ以上にイライラしていてちっぽけに感じた。

0
2025年12月20日

Posted by ブクログ

「あたりまえの日常」を過ごしながら、その「あたりまえ」に違和感を感じ、いらつき、傷ついている人たちの物語。繊細で考えすぎてしまう人たちにとって、いまの社会は生きにくい。

0
2025年12月07日

Posted by ブクログ

田舎なんで、スマホ見ながら歩いてる人には、わざわざぶつかりに行かなきゃ当たらないから、この小説の通りではないけど、横断歩道で止まって待ってるのに停止しない車の運転手はガン見する。さすがに当たりに行きはしないけど。
自転車で走ってて、右側だけ見て一時停止もせずに進入してくる車の運転手もガン見した上で、今の、ぶつかってたらどう動いてやるかな、みたいな事は考える。
やな子なんだ、私も。

0
2026年04月29日

Posted by ブクログ

最初は「ちょっと厨二病くさいかな」と思ったけれど、最後のシーンはそれなりなイベントがあって、主人公が俯瞰する感じがいきなり地面に撃ち落とされた感じで良かったです。

0
2026年04月12日

Posted by ブクログ

いつこんな場面に遭遇してもおかしくない世の中で
いつ自分が当事者になるかも知れず
他人事とは思えない

冷静に分析して「ぶつかったる」って直子ヤバイ
でも現実味あって違った意味でホラーだった

人の振り見て我が振り直せじゃないけど
この作品読んで
「おかしい、割に合わない」って思っても、一回冷静になろうと
気をつけようと思った



0
2026年03月26日

Posted by ブクログ

わたしの中の痛いとこついてくる話だった。いい子に思われてるのがわからない。決して外には出さないけれど思考の中はずうっとやな子で。わたしもそうだ同じだって思うから。
上っ面はいい顔してるのに心の底では嫌いだとか早く終わらないかなとか思う時があるから、自分がこう思うってことは他の人も思ってるんだろうなって。だから他人のことを心から信頼できることは少ないし、あったとしても年月がものすんごいかかってしまう。結果自分だけで完結する方が楽だと思っちゃうんだ

0
2026年03月12日

Posted by ブクログ

いい子エピソードに共感できなかったから主人公の感情を読み取ることが出来なかったけど、こういう女を敵に回したら後がめんどくさいってやつだなぁ〜とは思う。

0
2026年03月02日

Posted by ブクログ

1作目の歩きスマホの人への考え方?は私も思ったことあるからすごく共感した
女性1人で歩いてる時、彼氏と一緒に歩いてる時、確かに全然違うっていうのも実感したことあるし、友人との関係性でキャラや話す内容が変わることも2つの気持ちがあることもわかる〜と思って読んでたけど、終盤までいくと、あまりに考えすぎてるから読んでて疲れてきて、普段考えすぎてる自分もこんな面倒臭い人間なんだと反省した。笑

2作目はまあ悲しいけど女性あるあるだろうなって感じ。3作目は結婚する前ならわかるって思ってた可能性もあるのかなって感じ

0
2026年02月08日

Posted by ブクログ


2026 4冊目

久しぶりに読みたくなったので。

今まで自分がモヤっと感じたことが物語ででてくる場面がいくつかあって、共感できた。

0
2026年02月06日

Posted by ブクログ

他人の良からぬ行動を見るとその人を腹の中で小さく呪うのは私だけじゃなかった…!

決して表に出してはいけない、けれど心に確実に在る本音がキッパリ書いてある小説を読むと「ひねくれ者は私だけじゃない」と思えて気が楽になる。

0
2026年01月06日

Posted by ブクログ

おもしろかった〜

読後感じたのは「疲れた…!」
普段は見られない人の内部の思考をぎゅーっと濃縮して渡されたような、そんな感覚。
共感できるとこもあったし、そこまでじゃないなあ…ってとこもあったし、人と自分を比較しながら無意識に考えて読んでた。結構負の感情多め。でも、それが面白い。

歩きスマホ、ダメ、ゼッタイ!!

0
2026年01月05日

Posted by ブクログ

『いい子のあくび』相手が避けるだろうという考えのもと、スマホを見ながら歩いてくる相手に、「よけないでぶつかる」ことを、している主人公。なぜなら、自分がもし長身の男性だったら、相手は避けるに違いなく、自分は見くびられている、そのことに、非常な怒りを感じているから。子供のころから「いい子」に見られていた主人公は、恋人、大学時代からの友人、かつての同僚、親し気にしてくる上司と、それぞれに違った自分で接していて、そのことを内心でディスっている。たとえば上司桐谷さんに、取引先との飲み会に女性がいないからという理由で呼ばれ、愛想よく行きますと答えながら、「桐谷さんが不幸になりますように、と息をするように思う」。彼女が我慢ならないのは、「割に合わないこと」。自分だけ、避けたり、気を遣わせられたり、順番を抜かされることが、許せない。それが徹底しているからか、恋人がセックスを求めることについて、「自分も嫌いじゃない。あげられるものがあって良かった」なんて、思う。

『お供え』同僚がデスクに置いた創業者のフィギュアを嫌う後輩女子。そのフィギュアに菓子を供え、祈ると願いが叶うらしいという噂をするその後輩女子が、主人公は嫌い。

『末長い幸せ』年二回、帰省した時に必ず高校時代の友人二人と会い、そのことを楽しみにしている35歳女。うちの一人が結婚することになり、式への出席を求められるが、結婚式が嫌いだからと断る。が、彼女の幸せを願いたい主人公は、当日、そのホテルに宿泊して、遠くから眺めている。

この世はたしかに、アンフェアなことで満ちている。そして割を食っているのは、だいたい、弱く、声を上げられない、女。『いい子のあくび』はそれに対抗する女の話で、少々行き過ぎかもと思うこともあるが、気持ちはわからないでもない。主人公も痛い目に遭う。こんなに自分に気を遣わせるな、と思っているが、信念は曲げられない。

0
2025年12月27日

Posted by ブクログ

芥川賞作品『おいしい~』はかなり好きでした。著者作品を読んだのは、二回目。
今回はそれほどハマらず。
やはり『おいしい~』の方が、女がよくわからなくて怖かったのかな。
高瀬さんがインタビューで「違和感があることを書き留めている」と語っていた記憶が。
三つ目の短編『末永く幸せ』は、まさに普通は違和感感じないところを違和感感じてしまう話かもな。
でも高瀬さん、疲れないかな。
ルシア•ベルリンの小説に
「あなたはどこにいても、誰にでも、何にでも、醜さと悪を見出した。狂っていたのか、それとも見えすぎていたのか?」
という一節があるが、そんな感じ。
でも、自分も見えすぎる派な気がするから、わかるけど。
わかるけど。

ちなみに歩きスマホはやらないタイプです。

0
2025年12月11日

Posted by ブクログ

自分の中にある本音の部分がよく表現されていて「わかる〜」と思いながら読みました。
「いい子のあくび」のぶつかったるっていう表現もぶつかると痛いけど、なんで自分が避けなくちゃいけないの?っていう自分のなかにあるちょっとした不満が共感できました。
ほかの2つの話も含めて、自分のなかのちょっとした悪の部分がよく表現されているなぁと思いました。

0
2025年12月06日

Posted by ブクログ

自分の今の気分とマッチしなかっただけかもしれないけど、うんうんわかる〜がごく一部、あとは何それこわくない?なんで?の繰り返し。読む前より心が疲れてしまった。

0
2025年12月04日

cnm

購入済み

小説の読書体験として最も興奮する瞬間は、登場人物と融合したときだと思う。著者が主人公とする人物はいつもなにかしら「呪い」のようなものを持っていて、一見するとマイノリティ側に見える。けれど、主人公と融合した人間が著者以外に、少なくともここにもうひとりいる。それならば他にもいるのではないかと、そう思えるだけで少しほっとする。

0
2024年06月28日

「小説」ランキング