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時は明治末。財産家の次男に生まれた代助は30歳になっても仕事に就かず、結婚もせず、父の金に徒食して暮らしていた。ある日、失職して上京した友人、平岡の来訪を受ける。彼の妻、三千代は、かつて代助とも因縁のある間柄だった。再び目の前に現れた三千代。それをきっかけに、停滞していた日々の歯車が思わぬ方向に少しずつ動きはじめる。『三四郎』に始まり『門』へと連なる、三部作の第二作。
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Posted by ブクログ
audible 。1909年朝日新聞で連載された「それから」について、「日糖事件」が出てくるなど当時の政治や国際情勢についても取り入れられているという新聞記事を見て俄然読む気になった。 聴きながら「青空文庫」を読むという初挑戦でもあった。口語体の文学を完成させたという漱石の作品は、いま読んでも何の障...続きを読むりもない、さすがである。
思慮深いがために行動できない主人公。 周りの環境が次第に変わり、自分自身も成長していく、その成長に耐えられないまま終盤を迎え、なんとか生に抗おうとするその葛藤が絶妙に文章にされていて、どの一つの文も書き落とせない。完成された本だと思う。 恋愛模様を描くのが上手いですよね。
世間を意識した小説だなあと思った。代助は知識もあって好きに生きてるようなのが周りの人が気に食わない。 1日本を読んだり、音楽を聴きにいったりして暮らしている。わたしもそうしたい。結婚なんてめんどくさい。しかし、ダイスケの場合は時代が許さない。好きな人は他人の妻。誰にも言えない。 それを公にしたとき...続きを読むの世間の怖さを描くが、わたしには見せしめのように感じた。みなさん、お気をつけください!。 好き勝手に生きることが許されない。好き勝手みな生きたいけどいろいろがんじがらめ。だからそうしている人は断罪されるのだろなぁ。 タイミングがわるいようでいて、三千代に対する気持ちは、そうであるからこそ、彼は燃えたのだろなぁ。思い通りにいってたら3年くらいで飽きるのだろなぁ。テンション高いのって続かないもんだろなぁと思った。人の心のうごきってだいたい同じ?もん?怖い。 それにしてもなんて恵まれた境遇。奥さんを貰うって表現、物じゃないんだよって感じる。193p 嫂は、かなり味方してくれてたけどあんな仲いい身内も滅多にないんじゃないかなぁ。芝居に誘われた時の席からみた世間は作られててつまらなく見えた。佐川さんの令嬢もつまんなかった。 夏目漱石の他のも読んでみたくなった。三千代の引力にはらはらした。ダイスケは門のになぜ先生と呼ばれていたのだろうか。 僕の存在にはあなたが必要だ。かー。キザだなぁ。 結局、ダイスケのしたことは悪戯と表現されてる。今日何のためにきょういくを受けたのだと批判されてしまうけど、教育と恋は関係あるんかいなぁ?
漱石お得意の友情の絡む三角関係もの。主人公は秘めた思いに気がつかず友人に恋人を斡旋してしまうが、このシチュエーションは現代感覚では起こりにくそうです。恋愛感は例えばこの時代は親が結婚相手を決めるのが主流だっただろうし。 主人公が親のスネをかじり続けつつ、お手伝いさんをおいて一人暮らしをしている状況、...続きを読む食うために働くのは負けと嘯き、周りの人々を見下す考えなどを読み手が許せるかで共感度が変わりそうです。自分は残念ながら共感度は低かったです。 知的な文体は読みにくいけど味わい深いです。何度も読んで楽しむ一遍と感じました。
日本文学に手を出してみた。 文章の美しさに触れたくて、あらすじをあらかじめ押さえてから読む。 終盤にすすむにつれて、代助がだんだんと人間らしく強さと弱さを持つようになってくるのが面白い。 解説を読んで当時の時代背景や小説の構造や用いられている暗喩を理解すると一層面白くなる。
夏目漱石三部作の第2作 仕事にもつかず、結婚もしない代助が 友人である平岡の妻、三千代に恋をしてしまう物語。 ラストが文学的で好きだ。
「もっとシャキとしたら?」とあまり好きになれない主人公です。 でも、ストーリーを彩る文章の美しさや、秘められた意図等々、何度も何度も読み返したくなる作品です。
どう感想を述べてよいのか、わからない。 こころ、坊っちゃんなど漱石作品をかいつまんできたが、これまでと違って物語の結末にはただ物語の結末があるだけで、その結末に接することで自分が大きく動かされるものは何も無かった。 ただ物語は高潔なまでに時に鋭く、時に儚く、美しく語られていた。 その表現の力の...続きを読む巨大さのみが、自分のなかに強く認められた。
明治の時代に生きたインテリ次男の自由そうで不自由な生き様を描いているが、漱石の表現は簡潔でありながら明瞭。その場の情景と心理がありありと浮かぶ。登場人物も個性的に描かれ、豊かなひとも決して安寧なものではなく、各々が悩みを有することは常の世と感じる。漱石の人生観だろうか?
ビブリア古書堂から。奥さんを取っちゃう話と紹介されていたけど、解説を読んで、見え方が変わった。明治民法の家族制度を知ってると理解がここまで深まるとは。 序盤は30にもなって有閑貴族のように過ごす代助が、仕事をしていなければ、味わえないものを味わっているんだと言うのに、真っ向から否定できないなと思...続きを読むった。でも、だんだん仕事につかない・結婚もしない代助にイライラもし始めている自分もいて。今だったらもう少し周りも寛容かもしれないケド、でもいわゆるニートだから……。 後半から一気に動き出す三千代との関係は昼ドラのよう。そして最後の赤に終わるのは良い未来が見えてこない。
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