二百十日・野分(新潮文庫)

二百十日・野分(新潮文庫)

506円 (税込)

2pt

“豆腐屋主義”の圭さんと奔放な性格の碌さん。江戸っ子二人の軽妙な会話を通じて、金持が幅をきかす社会を痛烈に批判する『二百十日』。理想主義が高じて失職した元中学教師の文筆家・白井道也と二人の青年・高橋と中野。学問、金、恋、人生の葛藤を描く『野分』。漱石の思想や哲学をもっとも鮮やかに体現する二作品。(解説・紅野敏郎)

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二百十日・野分(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    「現代の青年に告ぐ」は明治の青年達にだけでなく、平成を生きる私にも十分に伝わった。生きるってことに真摯に向き合えと叱咤激励されている気分。

    0
    2017年12月10日

    Posted by ブクログ

    「二百十日」弥次喜多よろしく小気味よい会話が続く。阿蘇の噴火口を、宿から明治時代の装備でもって徒歩で目指す大変さが伝わってくる。もちろん山岳小説ではない。漱石お得意の批判的精神が、時に漢文的表現が現れるので気が抜けない。「野分」冴えない文学者・白井先生の、同時代に同調できない不器用な生き様のやりきれ

    0
    2017年08月21日

    Posted by ブクログ

    二百十日
    単純で剛健な豆腐屋の圭さんと金のある禄さんの阿蘇山登山を、ほとんどふたりの会話で描写する。
    主題は華族、金持ちに対する庶民の批判。その批判を圭さんに言わせ、禄さんが軽くかわす。おそらく、この小説が書かれた時代は、格差社会の入り口でもあり、かつ人々が理想を持ち始めた時代。したがい、漱石も単純

    0
    2013年10月17日

    Posted by ブクログ

    「豆腐屋主義」について語られる『二百十日』。
    主義を曲げずに教壇から姿を消して文人になる道也先生、陰の高柳君と陽の中野君が出てくる『野分』。

    明治時代に生きる若者に向けた、若者がどう社会の中で活動していかなければならないかを、漱石先生は伝えたかったのかなぁ…。今の時代の僕らにも通じているような主張

    0
    2010年10月17日

    Posted by ブクログ

     読めて良かったー。読み応えのある「野分」の方が好き。
     金銭本位な世の中で学者という人間は窮屈だったろうと思う。それでも敢えて苦しい境遇に身を置いて、社会に屈せずに己の道を貫く道也先生の姿勢に背筋の伸びる思いがする。
     人間としての「道」が、富や権力より大事だということをきっとわたしは頭では理解し

    0
    2022年11月20日

    Posted by ブクログ

    あまり有名じゃないだろうけれど、どちらも傑作だと思う。漱石をとっつきにくいと思っている人にはおすすめ。ほんと、面白いです。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    #899「二百十日・野分」
     漱石の割と初期に当る中篇二篇です。
    「二百十日」は、「剛健な趣味を養成する」ことを目的に、阿蘇へ温泉旅行へきた圭さんと碌さんの会話を中心に話がトントン進みます。一見のんきな落語風の会話で笑はせてくれますが、資本家嫌ひの圭さんが放つ一つ一つの発言が時代を抉ります。
     

    0
    2023年10月27日

    Posted by ブクログ

    学問に対する志は確かに大切だと思う。ただ金力を余りにも毛嫌いしすぎている印象はあった。ラストの展開、中野君は高柳君の作品見たさもあって金を融通したのではないか。もしそうなら高柳君の行動は中野君の見当違いになりはしないか?事象や主張が明確なだけに、疑問の多い作品だった。それだけに、反論やら別の展開を想

    0
    2017年10月14日

    Posted by ブクログ

    「野分」
    最初の「白井道也は文学者である」に 引き寄せられた。白井道也だけでなく 高柳君も 夏目漱石なのだろうか。「野分」は 夏目漱石の決意書であり、若い学者への職業論。最後の演説は 野分という言葉の通り、台風のような 強い言葉。風が吹くタイミングで ストーリーが転回している

    著者が文学者として伝

    0
    2017年08月03日

    Posted by ブクログ

    『野分』について

    小説の体を成していますが、思想的な主張の色彩が濃く表れています。

    学問とはかくあるべしと主張をする者と、それに共鳴する者が主軸になりますが、彼らが最後に報われるというわけではありません。その点で、理想を宣言しつつ、理想主義者が肩身の狭い思いをする現実を批判した作品のように思いま

    0
    2017年06月24日

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