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夜が更けるとともに、ある商家の通用口に、男がひっそりと座る。「お話、聞きます」。与平は人の話を聞く、聞き屋。姑の愚痴をこぼす嫁、主人への不満を募らせる奉公人。過去の過ちを告白する者……。みな、そこで重荷をそっと下ろして家路につく。聞き料はお客の気持ち次第。温かい家族に囲まれ、商売も順調。儲けのためでも酔狂でもない。与平はなぜ話を聞くのか。心温まる連作時代小説。
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Posted by ブクログ
大好きな宇江佐真理さんの作品。 生薬の問屋を営む与平は、息子たちに身上を譲り隠居となった。いつまでも口を出していては一人前にならない。 湯屋で、身の上話を耳にするたび、こうして聞いてくれる人がいる人はいいが、誰もいない人はどうしているのだろう? 「聞き屋」を始めようと店の裏口に机を出して商売が終...続きを読むわった時間から始めることにした。 与平はこの聞き屋で知った貧しい娘を救ってやろうとしたり、また、ただ聞くことで心を休ませる場所にした。 与平の父親は、生薬や問屋の番頭だった。 その店の一人息子はどうしようもない男で、店を潰しそうな浪費家だった。 ある時火事に巻き込まれ死んでしまった。 与平は他の薬屋で手代をしていたが、店の後始末をして看板だけもらった父親の手伝いをして店を大きくした。 その火事のことで地元の岡っ引きにしつこく見殺しにしたのではないか?と言い寄られている。 そんな岡っ引きも死に、、、。 この作家さんの物語は眼に見えるような江戸情緒と、しっとりと貫かれた登場人物の心模様の緻密さリアルさが身上。 まるでそこに自分が立っていたのではないか?と思えるほどの作風。 2度目の読書だが、今回も大満足だった。
Lampのマスター、岩さんからオススメされた短編連作集です。最初の「聞き屋 与平」を読み終わったところですが、とても面白く一気に江戸・両国界隈に引きずり込まれました。最後まで読み終わったら、コメントを足すことにします。 (2020/10/04) 読み終わりました。なんて素敵な物語だろう!ネタバレは...続きを読むしませんが、このお話がシリーズものでないのが残念です。与平さんの聞き屋に僕もお話を聞いてもらいたい気がしました。 (2020/10/19)
誰もが心の中に1つは他人に語れない暗い過去を持っている。でもその過去に大小の差こそあれ、みんなはひっそりと幸せに暮らしていきたいと思っているのだろう。聞き屋も語りべも、みな同じだ。そんな人情話盛りだくさんの、宇江佐さんらしい連作。
人の話を聞く。 それだけが どんなに その人の人となりを表すか。 私は 与平さんのように 聞き屋は出来んだろうなぁ…。 そして、彼のように罪を抱えて生きていけないだろうな。 それともいざそうなった時にはできるのか? 宇江佐さんの作品には いつも「どうしようもない」とこどもにまで悪態をつかれる家族が出...続きを読むてくる。 でも、そういう人へも向けられるまなざしが やはり良い。
火事にあい一度は傾きかけた薬種問屋を立てなおした番頭上がりの父親から店を引き継ぎ、さらに商いを大きくし、三人の息子たちに店を任せた与平。隠居してからいろいろなことを試したもののどれも長続きせず、ふとしたきっかけで人の問わず語りを聞くことくらいならできるかと、最小限の合いの手だけをはさみ、説教や助言の...続きを読む類は一切せず、客が語るに任せ、代金は客の志次第、という不思議なことを始め、、、。物静かな話なのですが読み始めたらひきこまれてしまい、わーっと一息に読み切ってしまいました。とても面白かったです。
薬種屋のご隠居、与平が始めた『聞きや』という商売。身内や友達より、他人の方が話しやすい、というのは何となくわかる。 自分の事を全く知らないから詮索されることもなくて楽だ。 与平に語りかける様々な人達の話と、与平の家族のゴタゴタ。癖の強い客に対してもトラブルに巻き込まれても常に鷹揚に対応する与平に人と...続きを読むしての器の大きさを感じるがそんな与平には誰にも明かせない秘密があった。本当に心の内を誰かに聞いて欲しかったのは、与平自身だったのではないだろうか。
与平のすごさは、「聞く」ところ。 聞き屋なのだから当たり前のことなのだろうけれど、突っ込まずに話を「聞く」のって、案外難しい。 人の話を聞く機会は多いけれど、 「ここでも相槌うった方がいいのかな」 「何かアドバイスとか求められているのかな」 「ちゃんと話聞いてるってこと伝わってるかな」 と頷きながら...続きを読む悩むし、時には 「これいつまで聞かないといけないのかな…そろそろ飽きたぞ…」 なんて思ってしまうこともある。 与平自身、その難しさは自覚していて、それでも話を「聞く」。 それって、多分人に色んな影響を与える言葉を発する人より、ずっとすごいことなのだと、私は思っている。
隠居後に聞き屋を始めた与平 様々な人の話を聞き、 時には客の人生を左右することもしばしば 息子夫婦の間のゴタゴタや 土地の岡っ引き鯰の長兵衛からは、先々代の死の真相を問い詰められる日々 聞き屋は与平にとって何だったのか…
時間の流れを感じた。人生、楽あれば苦あり。明けない夜はない。日々精進。私にも聞いて貰いたいことあります。何故続巻が出ていないのーと思ったら宇江ささん、すっきりしてる。合点がいった。
大店の薬種問屋の隠居である与平が始めた、ただ客の話を聞くだけの商売「聞き屋」。そこに訪れる客や、ご近所さんに身内、そして自分の過去なども織り交ぜた連作短編集。またミョーな商売を考えましたな。ま、でも、意外としっくりきています。需要はけっこうあるようです。支店(?)もできました。後継者もいます。以上!...続きを読む・・・・・・・・・なんのこっちゃ。
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