八月の青い蝶

八月の青い蝶

小説・文芸
594円 (税込)

2pt

【第26回小説すばる新人賞受賞作】「わしはずっと八月を、くり返してきたんじゃ」。急性骨髄性白血病で自宅療養することになった亮輔は、中学のときに広島で被爆していた。ある日、妻と娘は亮輔が大事にしている仏壇で古びた標本箱を見つける。そこには前翅の一部が欠けた小さな蝶がピンでとめられていた。それは昭和二十年八月に突然断ち切られた、彼の切なくも美しい恋を記憶する品だった。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    集英社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    集英社文庫
  • タイトル
    :
    八月の青い蝶
  • タイトルID
    :
    387354
  • ページ数
    :
    320ページ
  • 電子版発売日
    :
    2016年08月05日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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八月の青い蝶 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    被爆者という事実を隠そうとした主人公。そのわけにハッとされられた。
    父親の妾との初恋。全て失われたときの絶望。
    とても読み応えのある一冊

    0
    2021年12月22日

    Posted by ブクログ

    すごく良かった!
    原爆を体験した人が現在で死ぬ時、現在と過去を彷徨いながらその時を思い出す。
    家族のこと、好きな人のこと。
    被爆した時のこと。
    読んでで辛くはなるけど、何故か読み終えると心温まる本でひた。

    0
    2021年04月12日

    Posted by ブクログ

    淡く瑞々しい恋と原爆の恐ろしさとの対比が見事というほかない。生きるということに疑問を感じたら読む本。

    0
    2018年05月28日

    Posted by ブクログ

    小説すばる新人賞。
    新人賞作品ではあるが、ベテラン作家が書いたと言われても疑わないくらい、筆力を感じる。

    余命あとわずかとなった2010年8月と、原爆が落ちた1945年8月を行き来しながら、亮輔の視点を中心に、偵察機乗りの軍人であった父強の視点、その愛人のきえの視点、娘のきみ子の視点から描く。

    あの日のことは語りたくない、というのがとても響いた。
    生き残ったことのきまり悪さ。残ったからには生きねばならない精神性。

    青い蝶による表現、とても好き。
    終盤のひとりごちるシーン、ひらがなを多用しているのがまた良い。

    0
    2025年11月16日

    Posted by ブクログ

    戦争を題材としたものは気分が落ち込む哀しい結末しかない物ばかりなので少し苦手でタイトルからは違うタイプを想像していたので、あれ?と期待を裏切られたスタートだった。
    死を前にした被爆者の主人公が子供の頃の初恋を回想するが戦時中で今とは全く違う。
    出征中にやってきた年若い父の愛人と後妻の母とまだ学生の主人公。
    昆虫好きから心を通わせた2人の淡い恋。
    無惨にも原爆が散らせてしまった。
    主人公が自身の被爆体験を語りたくない思いを娘の学校の先生と言い争う場面でハッとした。
    確かに原爆を忘れないために語り継がなくてはいけないとよく言われるが、それは体験していない者の意見であって当事者にしてみれば隠して死に怯えながら必死に生きてきて、忘れてしまいたい記憶なのに忘れることが出来ずに付きまとってくる忌まわしい呪いみたいなもの。
    それを無理やり引っ張り出して語らせようとするのだから…
    辛い思いで本当に酷いものだったのだと初めて気がついた気がした。
    翅が少し焼けた青い蝶が特別な種類ではなくてどこにでもいるありふれた種類である事も特別ではない事だと示しているようで時代に翻弄された淡い恋がさらに切ない。

    0
    2022年01月30日

    Posted by ブクログ

    読みづらい文体だというわけではないのに、思いのほか読むのに時間を要しました。ひとつには、偵察機のシーンには興味が持てなかったからということもありますが、そのシーンも含めてとても丁寧に書かれているゆえ、丁寧に読まなければならないような気がしたからです。

    死期迫って自宅に戻った老人の少年時代の思い出。初恋の相手は父親の若き愛人。当の父親は出征して、母と子、愛人とばあやで暮らすという特異な家庭環境にありながら、各々が各々の存在を認めていたことがわかります。

    あまりに瑞々しいシーンの後の被爆シーン。そのギャップに打ちのめされました。まるで合唱組曲『チコタン』だけど、心安らかに三途の川を渡れたならばいい。

    0
    2018年08月23日

    Posted by ブクログ

    原爆を落とされる前後の広島。
    核爆弾投下後の生々しい描写に思わず息をのむ。
    風化させない為に、と自らの体験を語る人がいる中
    体験を語ることの白々しさを感じてしまう人もいる矛盾。
    このぐるぐるとループする葛藤がとてもリアルで、私の頭の中もグルグルとしてしまう。

    戦争は愚かだとわかっていても巻き込まれてしまう人間の弱さ。そんなものをひしひしと感じました。

    原爆投下後の悲惨さに焦点を当てるとズシンと重くなってしまいそうなのですが、読後感は爽やか。
    美しい、と言った方が正しいか。

    0
    2018年03月28日

    Posted by ブクログ

    『安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから』
    広島平和都市記念碑に刻まれた言葉。
    この言葉の本当の意味を、私は深く考えてこなかった。

    ー「過ち」とは、一体誰の「過ち」なのか?帝国陸軍か?
    本当に原爆投下が戦争を終わらせのか?
    地獄ともいえる惨劇の犠牲者となった人々が、果たして「安らかに眠る」ことができるのか?―

    様々な論争が起こっている事をニュースで知っても、戦争を知らない世代の私はそこまで関心を持てなかった。
    教科書の上の出来事。文字にすれば1ページにも満たない過去の惨劇。それが私にとっての「原爆投下」だった。

    この小説で、広島の原爆投下直後の描写が出てくるが、体験していないのに関わらず情景が鮮明に浮かび、思わず鳥肌が立った。
    その瞬間、私は真の意味で戦争の虚しさ、原爆の恐ろしさを理解していなかったと気付いた。

    0
    2016年09月24日

    Posted by ブクログ

    本やさんで何気に見て、タイトルに惹かれて購入。
    内容も分からないまま購入した。

    もっと気楽に読める作品かと思っていたので、ヘビーな内容だったことに少々戸惑った。
    80歳になろうかとしている死を目前にした老人が体験した、純粋な恋と原爆のストーリー。

    戦争を語る人が少なくなっている中で、この作品は、広島という地域の過去、生き方、現実を突き詰めてくる。
    戦時下の暮らし、風景、原爆投下直後の光景……など、丁寧な描かれていると思う。

    個人的には……浅い解釈だと思うが。
    青い蝶を大事に持ち続けていたこと。
    父にも分からないように閉じ込めたこと。
    誰にも話さないまま逝こうとしていること。
    それらを話すべきではないと思いつつも、きえをいつまでも追っている気がして……
    裏切りのようなものを感じてしまった。

    0
    2021年10月30日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    圧倒された。
    戦争の、それも広島での子供時代
    儚い恋
    軍人の父親の死
    被爆者としての生活、家族
    たくさんの物事が切々と描かれていて
    つらいけど、悲しいけど、
    生きていくんだと、顔をあげる

    ネタバレになるのだけど、
    気持ちにグサッとくる一部を。。。

    生きる、ということは、
    わしはいままでええことじゃと思っておったが、
    どうやらそうでもないらしい。
    それはええことではなく、
    むしろ、後ろめたいということばのほうに
    近いものであることを亮輔は知った。
    そして、同時に、それがどんなに後ろめたくても、
    つらくても、なにがあろうとも、
    ぜったいに自分から手放してはならぬものであることを知った。
    なにがなんでも食らいついておらねばならぬと知った。
    それが生きることである、と思った。

    0
    2017年04月04日

八月の青い蝶 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    集英社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    集英社文庫
  • タイトル
    :
    八月の青い蝶
  • タイトルID
    :
    387354
  • ページ数
    :
    320ページ
  • 電子版発売日
    :
    2016年08月05日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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