オタクは読むべし!とおすすめされて読みましたが、なんと言ったものか…と読み終えて考え込んでしまうような本でした。(そして解説が橘玲っていうのにも納得)
金も友達も家族も親も国も全部捨てて、プライドと虚栄心は持ち続けて、自分自分自分…どこまでも自分中心にしか考えてない。助けてくれるフィリピン人への感
...続きを読む謝の気持ちや自分の境遇への納得と覚悟を著者に話すわりに全然行動や態度が伴っていないところなども本当に自己中心的。
出てきた男たちには全然同情できないし、男たちを支援しない家族の気持ちもよくわかる。
が、もし自分がああいう境遇になった時に果たして彼らとは違う対応や反応を著者に返すことができるだろうか…と考えると、出来ないような気もしてくる。
日本国内で憎しみを募らせて女子供を通り魔的に襲う男や親に寄生し続ける男もいる中、確かに彼らは自分で日本を「捨てて」フィリピンにやってきた。
彼らに優しさや慈しみを与えることは、日本には出来ないから、彼らは日本を捨てた。だからこの本のタイトルは日本に捨てられたんじゃなくて日本を捨てた、なんだな。
外務省の人の「この人たちに税金を使うことを国民に説明できない」っていうの、今の国民感情だとそうなるよね…と。
私だって「はぁ?(怒)」って思ってしまうよ。いけないとは理解できるけど反射的に思ってしまう。
でも切り捨てて、自己責任・自業自得だと言ったところで問題は解決しないから、やっぱり寛容であらなきゃいけないってことなんだよね。(嫌だけど…)