作品一覧

  • ルポ 国際ロマンス詐欺(小学館新書)
    3.7
    ナイジェリアでロマンス詐欺犯に直撃! ●被害者と詐欺犯の双方に迫った本邦初のルポルタージュ!● SNSやマッチングアプリで恋愛感情を抱かせ、金銭を騙し取る「国際ロマンス詐欺」の被害が急増している。 なぜ被害者は、会ったこともない犯人に騙されてしまうのか。「お金を払わないと、関係が途切れちゃうんじゃないか……」。被害者の悲痛な声に耳を傾けると、被害者の心理に漬け込む詐欺犯の「手口」が見えてきた。 そして取材を進めると、国際ロマンス詐欺犯は、西アフリカを中心として世界中に広がっている実態が明らかになってきた。 著者はナイジェリアに飛び、詐欺犯への直撃取材に成功。彼らが語った、驚きの手口と倫理観とは――。 その被害者・加害者の双方に迫った、本邦初の迫真ルポ。 * * * * * ●詐欺犯の“愛の囁き”には、すべからく「裏」がある● ・被害者への「I love you」のメッセージは、例文をコピペして送っている ・犯人はプロフィールに、美男・美女の「他人の写真」を盗用している ・「How is mom?」――家族への気遣いを見せて信用させる ・存在しない「架空の投資サイト」にお金を振り込ませる …etc. (底本 2023年6月発売作品)
  • 脱出老人 フィリピン移住に最後の人生を賭ける日本人たち
    4.0
    高齢化社会の将来を占う渾身ルポルタージュ。 一年中温暖、物価は日本の3~5分の1、やさしく明るい国民性、原発ゼロ、年の差婚当たり前。日本で寂しく貧しく苦しい老後を過ごすなら、いっそのことフィリピンで幸せな老後を送りたいと、日本脱出の道を選んだ高齢者たちは少なくない。はたして、老後の楽園はフィリピンにあるのだろうか。 果たして、現実は……。 恋人候補200人のナンパおじさん、19歳の妻と1歳の息子と、スラムで芋の葉を食べて暮らす元大手企業サラリーマン、東日本大震災を機に、東北から原発ゼロのフィリピンに移住した夫婦。ゴミ屋敷暮らしだった母親をセブ島に住まわせる娘、24歳年下妻とゴルフ三昧の元警察官。90歳の認知症の母親をフィリピン人メイドと介護する夫婦、「美しい島」で孤独死を選んだ元高校英語女性教師……。さまざまな「脱出老人」のジェットコースター人生を、開高健ノンフィクション賞受賞作家が、フィリピン&日本で3年間にわたり徹底取材した衝撃のノンフィクション。 「老後の幸せ」「人間の幸福感」とは何かを浮き彫りにする、話題作。 解説は、映画監督の崔洋一。 ※この作品は過去に単行本として配信されていた『脱出老人』の文庫版となります。
  • だから、居場所が欲しかった。バンコク、コールセンターで働く日本人
    4.1
    「お電話ありがとうございます。○○社の△△です。ご注文ですか?」陽光溢れる、東南アジアのタイ、バンコク。高層ビルの一角にあるコールセンターでひたすら電話を受ける日本人がいる。非正規労働者、借金苦から夜逃げした者、風俗にハマって妊娠した女、LGBTの男女……。生きづらい日本を離れ、彼らが求めたのは自分の「居場所」。フィリピン在住の開高健ノンフィクション賞作家が現代日本の現実をあぶりだす問題作。【目次】プロローグ/第一章 非正規の「居場所」/第二章 一家夜逃げ/第三章 明暗/第四章 男にハマる女たち/第五章 日陰の存在/エピローグ
  • 日本を捨てた男たち フィリピンに生きる「困窮邦人」
    4.1
    【開高健ノンフィクション賞受賞作】常夏の国フィリピンで、困窮生活を送る何百人もの日本人男性がいる。フィリピンクラブで知り合った女性を追いかけてきた男、偽装結婚のカモにされた男……所持金ゼロ、住む家もない彼ら「困窮邦人」に手を差し伸べるのは、フィリピンの貧しい人々だった。男たちのすさまじい生き様を通して現代日本の問題点をあぶり出す、渾身のルポルタージュ。第9回開高健ノンフィクション賞受賞作。

ユーザーレビュー

  • ルポ 国際ロマンス詐欺(小学館新書)

    Posted by ブクログ

    リアル本にて。
    大多数の人と同じく、「なんで騙されるんだろう?」と思ってきた。ただ、この本を読み終わって、入り口さえ整えば、自分も引っ掛かってもおかしくないことを認識した。というか、この可能性を念頭に置いて生活をしようとすると、まともに知り合いを作れない。。。
    前半は被害者側のインタビュー、後半は国際ロマンス詐欺の温床となっているナイジェリアの首都ラゴスでのヤフーボーイ(国際ロマンス詐欺犯)へのインタビューという構成。
    大まかに国際ロマンス詐欺の流れは以下のとおり。
    入り口は気軽なコミュニケーション相手として(英語でのコミュニケーション相手としてやり取りしていた、というのがとてもわかりみが深い

    0
    2025年10月12日
  • ルポ 国際ロマンス詐欺(小学館新書)

    Posted by ブクログ

    タイトルに惹かれて買った。引っかかるわけなくね?と思っていたが読んでみると引っかかるなりの理由があるな、という感じだった。詐欺師と連絡を取り合って5くらいでお金を送ったりしている被害者が多かったことが意外だった。後半だとナイジェリアに詐欺師へインタビューに行っていたが、就職先がない若者がバイト感覚でやっている実情があり、あるいは日本もそうなりかねないなと感じる

    0
    2025年06月26日
  • だから、居場所が欲しかった。バンコク、コールセンターで働く日本人

    Posted by ブクログ

    タイのバンコクに日本企業のコールセンターがあるそうです。オフショアってやつですね。
    そこで働くオペレーターたちは服装も自由、当日欠勤なども厳しく言われることもない、日本語しかできなくてOK。刺激もない楽で退屈な仕事だけど、ある程度の金額がもらえるので応募してくる日本人は多いそう。

    「なんか良さそう」と思うけど、コールセンターで働く人たちの地位は現地採用者の中でも低く、賃金も最低ラインより低め。タイの物価を考えると十分暮らしていける金額であり、日本での居場所を見つけられなかった人たちは退屈な仕事を我慢しコールセンターで働くのだといいます。

    OBを含むオペレーターたちへのインタビューを通じて見

    0
    2025年05月04日
  • 脱出老人 フィリピン移住に最後の人生を賭ける日本人たち

    Posted by ブクログ

    本書はフィリピンはマニラを拠点に在住、取材執筆し、『日本を捨てた男たち フィリピンに生きる「困窮邦人」 (集英社文庫)』によって開高健ノンフィクション賞を受賞した筆者による「日本を脱出した」人々のルポ。




    本書はフィリピンはマニラを拠点に在住、取材執筆活動を行い、著書『日本を捨てた男たち フィリピンに生きる「困窮邦人」 (集英社文庫)』(集英社)を上梓し、それが開高健ノンフィクション賞受賞した水谷竹秀氏が、フィリピンと日本の間を往復しながら3年間にわたり徹底取材した日本を脱出し、フィリピンへと移り住んだ高齢者達の「悲喜こもごも」を描いたルポルタージュです。

    以前、水谷氏の前著である『日

    0
    2025年04月19日
  • 日本を捨てた男たち フィリピンに生きる「困窮邦人」

    Posted by ブクログ

    本書は、第9回開高健ノンフィクション賞受賞作だそうです。フィリピンクラブに行ったことをきっかけに「無一文」にまで転落し、それでも、現地で生き続けている「困窮法人」たちの実態を追ったものです。重いです。




    僕もかつて1度だけ東京は錦糸町にある某フィリピンクラブにて酒を飲むなどのことをしたことはありますが。幸か不幸かはわかりませんけれど。ここで取り上げられている5人のような運命の歯車を狂わせることはなかったようです。

    ここで取り上げるのはフィリピンにおいて文字通り「一文無し」と成り果て、それでもフィリピンの社会から見捨てられることなく、何とか命をつないでいる5人の人間の物語です。

    そのど

    0
    2025年02月11日

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