沢野ひとしの作品一覧
「沢野ひとし」の「一枚の絵葉書」「一郎くんの写真」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「沢野ひとし」の「一枚の絵葉書」「一郎くんの写真」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
多くの文学作品の挿絵や『本の雑誌』の表紙を創刊から描いているイラストレーターによる、戦後に生まれた一人間としての回想録・自伝です。
戦後は戦中と比べれば遙かに平和でありながらも影を引きずる時代であり、名古屋生まれの東京・千葉育ちである著者は都市部で青春を謳歌しました。
新宿っ子と中野っ子の喧嘩(遊びの範囲)も今の子供たちには見られないものであり、この時代の東京の息吹を感じられました。
当時の若者が関りを持ちやすかった共産主義団体の回想が多いのですが、読者の年代によって懐かしんだり驚いたりと感じ方が異なると思います。
実際に本人が見て聞いて、一所懸命に生きてきた時代が綴られており、それ故に文章に
Posted by ブクログ
椎名誠氏のエッセイの挿絵で知られる沢野ひとし氏の半世紀です。
椎名作品では、おバカキャラとして描かれていますが、当たり前ですがそんなことは全くありません。
あのヘタうまの絵も七転八倒の末に作り上げたものであるし、この本の内容も実に味わい深いです。
何よりこの本は、単なる昭和回顧録でもなく、椎名氏とのドタバタ劇でもなく、自分のルーツとも言える旧満洲国の開拓団の歴史を追うことが、本書の中心となっています。
現代から見ても信じられないような奥地にまで開拓団が、日本国の政策によって送り込まれている理由は、国境を接する当時のソ連に対する防波堤の意味もある「人間の盾」にされていたのでは?
という