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右大臣だった菅原道真が大宰府へ左遷された。悲憤慷慨する彼にお相手役の保積もお手上げ。そこへ美貌の歌人恬子(しずこ)が現れ、博多津の唐物商へ誘う。道真は、書画骨董の目利きの才を発揮し、生気を取り戻す。その頃、朝廷に出す書類に不正が発覚し、府庁は窮地に。事態を知った道真は、自ら奇策を……。朝廷を欺き、意趣返しなるか! 日本史上最も有名な左遷された男の活躍をユーモアのなかに描く歴史小説。
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Posted by ブクログ
「知恵の神様」或いは「3大怨霊」として言わずと知れた菅公こと菅原道真。怖そうな人物のわりに表紙のイラストがとてもかわいらしく、思わず手にした1冊。 彼は中流貴族でありながら、自らの才能により文章博士・右大臣にまで昇進したものの、藤原氏の妬みにあい、大宰府に流された。当初、この宿命を恨み続けていた...続きを読む菅公であったが、あるきっかけから、全く無関係であった菅公と恬子(小町)と穂積のトライアングルが動き出し、朝廷を欺き、意趣返しを成功なるか? 豪華絢爛なる貴族社会を描きつつも、視点はいつも名もなき民衆の側にある澤田歴史文学。爽快感の残る作品である。
逸話でしかあまり知らない道真公の太宰府生活、息子の死は非常に悲しいが、本当に終わりの方にある生活だったとしたら楽しいなぁと。
太宰府へと貶遷された菅原道真の活躍を描く痛快歴史ロマン。シリーズ1作目。4章および終章からなる。再読。 * * * * * 澤田瞳子さんには珍しくコミカルで軽めの作品ですが、その分すべての主要人物が生き生きと描かれていました。 まずは「うたたね殿」・龍野保積。出世の先が見えた中...続きを読む年地方官僚です。 このトボけた味の狂言回しが道真の心情を刺激し、生きる意欲を引き出していきます。彼のみが実在の人物ではなさそうですが、あとのキャスティングが見事でした。 主人公の菅原道真からして、真面目で堅い学者肌とは打って変わり喜怒哀楽の激しいガンコじじいに、小野恬子はこれがあの小町かと思うほどおきゃんでサバサバした女性に、それぞれ描かれています。実に思いきったイメージ変更だと思いました。 なのに、読んでいて少しも不自然さがなくむしろ好もしく感じてしまうほどです。 他にも大宰大弐の小野葛絃やその甥の葛根も十分過ぎるほどの存在感を放っていました。(名前だけ登場の道風兄弟の活躍も見たかった) 再読だったのですが、前回読みとれなかった部分に気づけた分、面白さは初読を上回りました。さり気なく雷を絡めたラストの場面もよくできていてニクイほどです。 まったく澤田氏の豊富な知識と作品構築の緻密さにはほとほと感心するばかりです。
読み終えて、太宰府での菅原道真その地で親しまれていた姿の想像を膨らます。やはり拝みに行くのは太宰府天満宮だな。「人は置かれた場所で生きねばならない。哀しみに沈み、悲嘆にくれるのもそれはそれで一つの生き方。さりながらただ我が身を嘆き、他人を恨んでも、そこからもたらされるものは何もなかろう」p198 小...続きを読む野しずこ(小野小町)に惚れた!
なんだろう? この出演者が映像で浮かび動き出す感じの読書感覚。 会話挿入のタイミングが優れている小説なんだろうな。 菅原道真と小野小町。 二人を軸に、色んな物語が描かれていて、なんとも微笑ましく、なんとも楽しげで、妙に人間ポイ。 この人間ポイ、という点がスイスイと読み進ませてくれる。 軽い気持...続きを読むちで読み始めたのに、気が付くと、神様の菅原道真の目線なんて何処にもなく、「頑張れ、道真くん」、と応援したくなってくる。 キャラ立ちしてシリーズ化すら可能な雰囲気たっぷりでした。 一言でいうと、道真くんが好きになった。 そして、良い味付けの小町さんもイイ。笑
出先で読むには電子書籍が便利と思って購入したけど共感しきりで往きの新幹線で読みきっていまいそう。帰りの新幹線、どおしよお?他の本買わなきゃ、、、また、澤田瞳子先生の本にしよう、っと!
北九州旅行に備えて読んでみた本。 菅原道真のことについて、右大臣まで昇った、藤原氏の他市排斥運動の流れの中で、大宰府に左遷され、その地で死去。後に怨霊となり、天神さんとして祀られるというぐらいしか知らなかったので、参考にと読んでみた。 作者については、これまでも「火定」「龍華記」など何冊か読ん...続きを読むでいて、きちんと史料を踏まえて書かれている印象を持っていて、今回も同様。 菅原道真も大宰府に流されたものの、単に憂憤だけで終わることなく、都に対して一矢報いようとして活動したという設定については、暗い話になりがちなところを救いのある物語にしていてよかったと思う。 続編が出ているので、機会を見つけて読んでみたい。
「美しいもの」の役目とは。 置かれた場所で生き続ける。不条理でしんどくても。汚泥を啜って地を這い回ってでも。 夏の雷雨は轟いて、その後晴れる。 天満様にお参りしたくなった。行きたいところが増えるなあ。
最初の一章を読むのには時間をかけた。 一度ルビが振られた言葉は基本、その後漢字の読み方を覚えねばならぬのだ(そりゃそうだ普通だ)が、人名・平安時代の官職・当時の風俗や唐物、あとは単純に話し言葉であまり使わない漢字(「歔欷」など)に、あまりちゃんと時代ものを読んでこなかった私などは結構苦労したのだ。 ...続きを読むが、2章目になってからはスイスイ読める。……面白かった。 道真自身は語り手ではなく、そのことが物語のレベルをぐんと押し上げて、現代性も帯びるストーリーになっている。怠け者だがドライな視点を保てる保積、能力はあるが「色事」の多い(と謗られてしまいがちな)恬子が道真の荒んだ心をどう動かすか、また道真からどのような影響を受けるか。コミュニケーションは相互作用なのだよなぁ。 終盤では、恬子、あんたそういうこと!となること請け合い。
菅原道真が太宰府に左遷されたあとの物語。 家柄に合わぬ出世(右大臣)をした道真は、貴族からの反発され左遷されるに至った。京への未練と恨みで塞ぎ込んでいた道真のもとに来たのは、「うたたね殿」こと保積と、美貌の歌人小野括子。 道真の人生って、すごくドラマチックだったんだな。 私は歴史ドラマとか全然見ない...続きを読むんだけど、もし道真が主人公のドラマや映画があったら見てみたい!どうやらまだ大河ドラマにもなっていない模様。こんなに有名人なのに、映像化しにくい人なのかなぁ。 物語序盤、文句ばかり言っている道真にちょっとイライラしたけど、括子が道真の能力(美術や文献への知識が豊富で目利きができる)に気付いて、唐品を扱う店に行くようになってからは話全体が生き生きしてきて面白かったな~。 廃寺を守る僧が、道真と知らずに道真の歌を批判した出来事から、道真はもっと太宰府の中に入っていきたい、この土地の力になりたい、と思ったのではないかしら。 ラスト、京からわざわざ道真の哀れな姿を見に来た藤原氏のために、みんなでドタバタと部屋を地味にして道真を隠そうとしていたのが良かったですね。 道真、太宰府に馴染んだなーって、読んでいて嬉しくなった。 括子はラストは出羽国に行ってしまったけど、まさか彼女があの有名な小野小町だったとは。 古典も歴史も疎くて、はっきり書かれるまで全然気付かなかったよ。小野小町って世界三大美女とされていて「高嶺の花で近づきにくい人」っていうイメージだったんだけど、この本の中では、とても先進的で素敵な女性でした!
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